2022.09.14

地球温暖化が進むとどうなるの?原因や影響・対策をわかりやすく解説!

学校やテレビのニュースなどで「地球温暖化」という言葉を一度は見たり聞いたりしたことはありませんか?

地球温暖化が進むと、私たちの暮らしにさまざまな影響が出ると言われています。たとえば、気温が上がると寒い地域の氷が溶けて海の水が増えます。そうなると低い場所にある国や地域は、海に沈んでしまうかもしれません。

その一方で、「地球温暖化ってなに?」という疑問を持っている人はまだまだ多いことでしょう。

そこでこの記事では、地球温暖化について初めて勉強する小学生や中学生にもわかりやすいように

「地球温暖化が起こっている原因や仕組み」
「地球温暖化による影響」について、お伝えします。

人と自然が共に暮らし、持続可能な社会の実現を目指すヤンマーと一緒にさっそく地球温暖化について学んでいきましょう!

地球温暖化の現状は?

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!

「地球温暖化を止めよう」と世界中の国々が温暖化対策に取り組んでいます。しかし、地球温暖化は止まることなく進んでいます。

まずは、地球温暖化の今を確認してみましょう。

 

■世界の現状

IPCCという機関が発表した資料によると、世界の平均気温は130年ほどで約1℃高くなっています。

「130年でたった1℃なら大丈夫じゃないの?」と思った人もいるかもしれませんね。地球温暖化とは、その言葉の通り地球が暖かくなる(気温が上がっていく)ことです。ただ暖かくなって過ごしやすくなればいいのですが、もちろんそれだけでは済みません。

すでに今、たった1℃の変化が、世界中で深刻な問題を引き起こしているからです。

IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change)ってなに?

「国連気候変動に関する政府間パネル」の略。地球温暖化など気候変動にまつわる最新の報告書を発表する国連の機関です。毎年、世界中の科学者が発表する論文をしっかりと吟味して世界に発信しています。

またIPCCは「このまま地球温暖化対策をしなければ2100年ごろまでに世界の平均気温は最大 4.8℃高くなる」とも予測しています。

平均気温が約1℃上がっただけでも、ゲリラ豪雨や台風、森林火災など、たくさんの被害が出ています。平均気温が4.8℃高くなった世界で、私たちが安心してこれまで通りの生活を続けられる保証はどこにもありません。

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!
地球温暖化によって起こる変化

■日本の現状

私たちの暮らす日本でも地球温暖化の影響が出ています。

2021年の日本の平均気温は、過去30年の平均気温に比べて0.61℃高くなっています。これは、1898年に統計を取りはじめてから3番目に高い値になるそうです。日本の平均気温は、上がったり下がったり、さまざまな変化を繰り返しながらも、毎年少しずつ高くなっているのです。

地球温暖化の原因は?

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!

地球は太陽のエネルギーによって温められています。通常、太陽によって温められた地球の熱は宇宙に逃げていきます。しかし空気中に「温室効果ガス」と呼ばれる熱を逃さない性質を持った物質が増えてしまうと、熱は宇宙に逃げにくくなり、地球はまるで温室のように熱がこもった状態になります。

もちろん、「温室効果ガスは悪者なの?」というと、決してそうではありません。地球上の温室効果ガスがまったくなくなってしまうと、地球の平均気温はマイナス19℃になると言われています。マイナス19℃の冷え切った世界では、人間や動物は生きることができません。

温室効果ガスのおかげで地球は、生物にとってちょうどいい気温を保っているとも言えるのです。

地球温暖化の問題点は、温室効果ガスがあまりにも増えすぎてしまうことです。そして、私たち人間が出す温室効果ガスの多くを占めているのがCO₂(二酸化炭素)です。そのCO₂(二酸化炭素)は、今の私たちの日常生活で欠かせない電気を発生させるときや、自動車を動かすことなどで発生します。ですから、地球温暖化を食い止めるためには、地球温暖化の原因となっているCO₂(二酸化炭素)の量を減らさなければなりません。

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!
温室効果ガスが増えたことにより、地球温暖化が進んでいる

地球温暖化が進むと、どんな影響が出るの?

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!

このままCO₂(二酸化炭素)が増え続け、地球温暖化が進むと、自然や私たちの暮らしには、どんな影響が出てくるのでしょうか?

 

■自然への影響

まずは自然への影響です。地球温暖化は、海面の上昇や台風の巨大化、豪雨、森林火災などさまざまな自然災害を引き起こしています。

海面が上昇する

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!

地球温暖化によって気温が高くなると、北極圏の氷河が溶けたり海洋が膨張したりして海の水が増えます。海の水が増えると、周りよりも低い地域にある国や地域は、海に飲み込まれて沈んでしまうかもしれません。

台風が巨大化する

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!

台風は海面の水温が26〜27℃の温かい場所で発生すると言われています。また、台風の勢いは空気中の水蒸気の量が多いほど強くなることがわかっています。しかし、日本海の海面水温はこの100年で約1℃高くなっていて、水蒸気の量も増えています。巨大な台風が頻繁に日本列島に上陸する危険性がより一層高まっているのです。

豪雨が発生する

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!

地球温暖化が進むと、海の水が暖かくなり、水蒸気の量も増えます。水蒸気の量が増えると雨雲が発生しやすくなり、雨の量も増えると考えられています。豪雨による洪水や土砂崩れ、地すべりの発生が心配されています。

水不足の地域が増える

地球の気温が高くなると、豪雨や台風が発生しやすくなります。しかしその一方で、弱い雨が降る日は少なくなるとも言われています。雨が降らない日が続くと、水不足が起こります。必要なときに十分な水が得られず、生活に必要な水や農作物を育てるための水が足りなくなってしまうかもしれません。

森林火災が増える

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!

地球温暖化が進むと、森林火災を引き起こしやすくなります。森林火災の主な原因は乾燥です。地球温暖化によって、雨が降らない日が続くと、乾燥が進み、水分が足りなくなった落ち葉が摩擦を起こすことで、山火事が発生します。また、異常気象によって落雷の回数が増えることも、森林火災の原因のひとつだと言われています。

 

■生物への影響

地球温暖化が進むと、日本はさらに暑い国になります。冬は暖かくなり、春と秋は短くなります。このまま気温が上がり続けると、人間や生物の健康にさまざまな影響が出てしまいます。

絶滅する動物が増える

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!

「地球温暖化で北極の氷が減って、2100年までにホッキョクグマが絶滅する」というニュースを見たことがある人もいるかもしれません。寒い地域の氷が溶けると、眠る場所や食べ物がなくなり、動物たちはこれまで住んでいた場所で暮らすことができなくなってしまいます。

農作物の生産量が減る

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!

気温が高くなったり雨の量が増えたりすることで、お米や野菜、果物の生産量にも影響が出ると言われています。また、異常気象によって農作物がうまく育たず、品質や味も悪くなってしまいます。このまま地球温暖化が進むと、世界中で食べ物が採れなくなってしまうかもしれません。

伝染病が増える

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!

地球の気温が高くなると、これまで暑い地域で発生していたデング熱やジカ熱、マラリアなどの病気を運ぶ虫が世界中を飛び交うようになります。地球温暖化が進むと蚊の寿命が伸びるとも言われており、病気にかかる確率が高まります。

熱中症による死者が増える

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!

地球温暖化によって、ますます猛暑日が増えることが予測されています。特に心配なのが、熱中症です。厚生労働省が発表した「熱中症による死亡数 人口動態統計(確定数)」によると、2020年に熱中症で亡くなってしまった人の数は1,528人でした。これは、25年前に比べるとおよそ5倍にあたります

。このまま地球温暖化が進むと、子どもたちは安心して外で遊ぶことができなくなってしまうかもしれません。

地球温暖化による日本への現在の影響

この記事を読んでいる人の中には「地球温暖化による影響が日本に及ぶのはまだまだ先の話」と思っている人もいるかもしれません。 

しかし、今世紀に入って以降、地球温暖化が原因ではないかと考えられる影響が既に日本全国であらわれはじめているのです。 

農業への影響

地球温暖化による気温の上昇によって、全国の農作物にさまざまな被害が生じています。 

白未熟粒や斑点米カメムシの増加

夏の高温によって、米粒が白濁する「白未熟粒(しろみじゅくりゅう)」が全国の米農家から報告されています。白未熟粒によって白く濁ってしまうと、お米の味が落ち、おいしいごはんが食べられなくなってしまいます。また、全国の田んぼでは、稲の穂を吸汁してお米にまだら模様をつくる「斑点米カメムシ」の増加が確認されています 

トマトの着花・着果不良

栄養満点で大人から子どもまで人気の高いトマトも、近年は夏の高温によって、花や実のつく割合がどんどん減少しています。もともとトマトには、1つの花の中に雌しべと雄しべがあり、風や昆虫の振動によって受粉します。しかし、気温の上昇によって花粉の機能が衰えると、うまく受粉が行われず、花や実が育たなくなってしまうのです。 

うんしゅうみかんの浮皮・日焼け果の増加

冬になるとおいしいみかんが食べたくなるという人も多いのではないでしょうか。一般的に私たちが「みかん」と呼んでいるのは、鹿児島県などで栽培されている「うんしゅうみかん」です 

皮が薄くて食べやすいのが特徴ですが、近年は地球温暖化の影響によって果皮と果肉が著しく分離した「浮皮」や直射日光によりダメージを受けた「日焼け果」などの被害が増えていますみかんの味が落ちてしまうだけではなく、健康なみかんに比べて腐りやすくなるなど、問題は山積みです。

大雨の増加 

先ほど「自然への影響」でもお伝えした通り、地球温暖化が進むと、大雨が発生する割合が高くなります。こうした影響は既に日本各地でもあらわれており、大雨の日数は1900年〜1930年の30年間と比べると約1.5倍に増加しています 

雨の降り方が極端になる

大雨の日が増えた一方で、雨がほとんど降らない日も増えるなど、日本の雨の降り方は年々極端になっています

雨が降らない日が増えたことで水が枯れてしまい、日本各地で川から取る水の量を制限する「取水制限」などの対策が行われています。

 参照:環境省 パンフレット 温暖化から日本を守る 適応への挑戦 

地球温暖化による日本への将来の影響

地球温暖化の進行は、日本の将来にも深刻な影響をもたらすと言われています。もしもこのままのペースで地球温暖化が進んでしまったら、一体日本はどうなってしまうのでしょうか? 

ここからは、地球温暖化が進んだ日本の未来の姿を確認していきましょう。 

日本の猛暑日が最大約19.1日増える

天気予報を見ていると「夏日」や「真夏日」、「猛暑日」といったフレーズをよく耳にしますよね。気象庁では、最高気温が25℃以上の日を夏日、30℃以上の日を真夏日、35℃以上の日を猛暑日と定めています。 

文部科学省と気象庁は「日本の気候変動2020」の中で、21世紀末には20世紀末と比べ、全国的に猛暑日となるような極端に暑い日が増加すると述べています。 

温室効果ガスの濃度に応じた2つのシナリオを元にした計算によると、猛暑日の年間日数は全国平均で最大19.1日、夏場は比較的過ごしやすいことで知られる北日本太平洋側でも最大6.6日、沖縄・那覇では最大約49日増加すると予測されているのです。

参照:日本の気候変動2020 —大気と陸・海洋に関する観測・予測評価報告書—

熱ストレスによる死亡リスクが高まる

こうした極端に暑い日が全国的に増えることで、21世紀末における日本の熱ストレスによる超過死亡者数は、現在の4〜13倍にも増加すると予測されています。ただし、21世紀末までに人間が徐々に地球温暖化による気温上昇に慣れることができれば、死亡者数は現在の2倍未満の増加に抑えられるのではないかといった見方もあるようです。 

参照:環境省 パンフレット STOP THE 温暖化 2017 

蚊による感染症のリスクが高まる

夏になるとあちこちに発生する「蚊」。実は、世界で最も人間の命を奪っていると言われるほど、時に大きな病をもたらす危険な生物でもあります。日本では2014年の夏に「ヒトスジシマカ」を媒体としたデング熱が流行したことで、その危険性が広く知られるようになりました。 

このままのペースで地球温暖化が進んだ場合、北海道を含む日本全域でヒトスジシマカが生息するようになると予測されています。 

これまでは、ヒトスジシマカの活動が活発になるのは気温が25~30℃になる6~9月と言われていましたが、地球温暖化によって1年を通して気温が高くなることで、蚊の活動期間が長くなり、感染症のリスクもますます高まるのではないかと心配されています。 

桜の開花日が変化する

毎年春になると、日本各地でお花見を楽しんでいる人の姿を見かけますよね。日本の春の風物詩として、桜を思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、地球温暖化がこのままのペースで進むと、これまでと同じような時期に桜を楽しむことができなくなってしまうかもしれません。 

環境省は現在のように温室効果ガスを出し続けた場合、九州南部や太平洋沿岸域では桜の開花時期が現在よりも遅く、日本海側や東北、標高の高い時期では早くなると予測しています。 

桜は冬と春の寒暖差によって開花します。そのため、地球温暖化によって冬の気温が十分に下がらないと、桜の開花時期が遅れるだけではなく、最悪の場合、地域によっては桜が開花できない年が出てくる可能性もあります。  

参照:環境省 パンフレット STOP THE 温暖化 2017  

多くの地域で積雪量が減少するが、内陸部では大雪が増加する

地球温暖化は、日本の雪の降り方にも影響を与えます。地球温暖化によって、多くの地域で積雪が減少すると予測されています。地域によっては、スキー場などのレジャー施設が減ってしまうかもしれません。

一方、本州山岳部では、10年に1度しか発生しないと言われていた大雪が現在よりも高い頻度で発生する可能性が高まっています。これまで雪が降らなかった地域でも、雪災害への注意が必要です。

参照:気候変動の観測・予測及び影響評価統合レポート2018~日本の気候変動とその影響~ 

私たちができる地球温暖化への対策をわかりやすく解説

ここでは、地球温暖化対策に向けて私たちにできる対策をご紹介します。「自分にもできそうだな」と思うことから始めて、大切な地球を守りましょう。

 

■自宅でできる地球温暖化対策

日本で使われているエネルギーの多くは、CO₂(二酸化炭素)をたくさん排出する化石燃料を燃やして作られています。私たちが毎日の生活の中でCO₂(二酸化炭素)を減らすためには、家の中で電気の使用量を減らすことが大切です。

テレビの電源

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!

学校から帰ってきたとき、ご飯を食べているとき、なんとなくテレビを付けっぱなしにしていませんか? 見たい番組をしぼって、テレビを見ていないときは電源を消しましょう。たったこれだけで、電気の使用量を減らすことができます。画面が明るすぎたり、音量が大きすぎたりする場合も調整してみましょう。

照明

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!

誰もいない部屋のスイッチはこまめに消しましょう。照明器具は定期的に掃除をすると、明るさがアップします。

エアコンの電気

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部屋の温度は、夏は28℃、冬は20℃にキープしましょう。カーテンを閉めて熱の出入りを防ぐと、エアコンの効きがよくなります。夏は涼しい格好で過ごしたり、扇風機(サーキュレーター)を上手に使って部屋の空気を循環させ、エアコンを効果的に使用したりすることが大切です。ほかにも、玄関前の道や庭先に水をまく「打ち水」やアサガオなどツルのある植物を植える「緑のカーテン」など、昔ながらの暑さ対策もおすすめです。

冷蔵庫の電気

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冷蔵庫の扉を開けっぱなしにしていませんか? うっかり開けたままになっていないか、毎回チェックしましょう。また、冷蔵庫の中にパンパンに食材が詰め込まれていると、冷やすためにたくさんの電気が必要になります。はじめから食べ切れる分だけ購入したり、ときどき中身を確認したりして、冷蔵庫内に余裕を持たせましょう。

節水

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水道から水を出したり、汚れた生活排水を綺麗にしたりするにも、エネルギーが必要です。お風呂の残り湯を洗濯に使ったり、シャワーを使う時間を短くしたりして節水を心がけましょう。

 

■外出先でできる地球温暖化対策

私たちは家の中だけではなく、外出先でもたくさんのCO₂(二酸化炭素)を排出しています。買い物や移動など、さまざまなシーンでできる地球温暖化対策を紹介します。

自動車の代わりに徒歩や公共交通機関を使う

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CO₂(二酸化炭素)は、私たちにとって身近な自動車からも排出されています。短い距離を移動する場合は、歩くか自転車に乗って移動しましょう。遠くに出かける場合は、電車やバスなど公共交通機関を利用するのもおすすめです。

マイバッグを持つ

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買い物をした品物を持ち帰るためのレジ袋は、石油から作られ、ゴミとして燃やすとたくさんのCO₂(二酸化炭素)を排出します。使い捨てのレジ袋をやめて、マイバッグを持つことは、身近にできるCO₂(二酸化炭素)削減に向けたアクションです。

 

■家族と一緒にできる地球温暖化対策

「地球温暖化を食い止めるために、もっとできることはないの?」と思ったみなさんへ。ここからは、家族と一緒に実践できる地球温暖化対策をご紹介します。「うまく説明できるかな?」「どうやって実現できるのかわからない」と思った人も大丈夫。小学生や中学生の方も、お父さん・お母さんとお話ししながら、家族みんなでできるアクションを考えてみましょう。

再生可能エネルギーに切り替える

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!

「日本のエネルギーは、CO₂(二酸化炭素)をたくさん排出する化石燃料に頼っている」とお話ししました。「このまま日本は温室効果ガスをどんどん排出し続けてしまうの?」と不安に思った人もいるかもしれません。

みなさんは「再生可能エネルギー」という言葉を耳にしたことはありますか?

太陽光・水力・風力・水素・バイオマス(生ごみや動物のふんなど)から生み出されるエネルギーのことを再生可能エネルギーと言います。中でも特に有名なのが、家の屋根に太陽光パネルを取り付け、太陽の光によって発電する太陽光発電です。これらの再生可能エネルギーは、日本国内でも生産が可能です。さらに、CO₂(二酸化炭素)を一切排出しません。

私たちにできることは、再生可能エネルギーの電気を取り入れている電力会社を選んで、家の中から出るCO₂(二酸化炭素)を大きく減らすことです。インターネットで簡単に手続きができて、電気代がお得になることもあります。

 

■企業としてヤンマーが取り組む地球温暖化への対策

地球温暖化を防ぐための取り組みは、家庭だけでなく、世界中の企業でも広がっており、ヤンマーでも、地球温暖化対策のために「省エネルギー」の実現や「再生可能エネルギー」を活用した技術を開発しています。

⓵省エネルギーを実現する技術

ガスと電気を効率よく使い分けて省エネを実現するハイブリッド空調システムを開発しています。

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!

②再生可能エネルギーを活用した技術

捨てられるものから生まれるエネルギー。スーパーなどで発生する廃食油や食品残さを活用して、電気と熱に変換する「バイオガス発電」「バイオディーゼル発電」を展開しています。

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!

次の100年に向けて。
私たちヤンマーは次の言葉を胸に、地球温暖化対策に取り組んでいます。

“A SUSTAINABLE FUTURE”

人がいつまでも豊かに暮らせること。
自然がいつまでも豊かであり続けること。

2つの「サスティナビリティ(持続可能性)」を叶えるために、私たちヤンマーは次の4つの未来を目指しています。

省エネルギーな暮らしを実現する社会。

エネルギーを巡らせ、ムダなく活用する技術。リーズナブルで安全なエネルギーを、いつでも必要なときに、必要なだけ使える社会を目指して。CO₂(二酸化炭素)を排出しない、安全でクリーンなテクノロジーを開発しています。

安心して仕事・生活ができる社会。

すべての人を重い労働や危険から解放する技術。誰もが気持ちよく働いて、安定したお金を得られる社会、自然と共に心豊かに暮らせる社会を目指して。テクノロジーの力で安全で快適な機械や乗り物づくりを支えています。

食の恵みを安心して享受できる社会。

おいしくて、栄養が豊富で、安全な食事をすベての人に。世界の人々が安心して楽しく食事ができる社会を目指して。農作物が育ち、食卓に並ぶまでのすべての工程を支えています。

ワクワクできる心豊かな体験に満ちた社会。

仕事も遊びも思いっきり楽しめる社会を目指して。これからの未来をつくる若者や子どもたちを応援しています。体験型ミュージアム「ヤンマーミュージアム」の設立や、Jリーグで活躍する「セレッソ大阪」のメインスポンサーなど、学び、遊び、スポーツを通して「ワクワクできる心豊かな体験に満ちた社会」を実現します。

地球温暖化を防ぐために今すぐ対策をはじめよう|まとめ

地球温暖化が進むとどうなるの?私たちが地球にできることを考えてみよう!

地球温暖化は、今この瞬間も世界中に被害をもたらしています。地球温暖化は単に、地球が暖かくなるだけではありません。海面の上昇や台風の巨大化、農産物への影響、熱中症による死者の増加など、私たちの暮らしに大きな影響を及ぼします。

地球温暖化の原因は、人間の活動によりCO₂(二酸化炭素)をはじめとした温室効果ガスが増えてしまったことにあります。みなさん一人ひとりが「CO₂(二酸化炭素)を減らすためにできることは何だろう?」と考え、行動を起こすことが、この美しい地球を守る大きな力になります。

〜この記事のポイントをおさらい〜

・温室効果ガスが増えると、宇宙に逃げていくはずの熱が地球にこもってしまう

・地球温暖化は温室効果ガスの増えすぎによって起こっている

・地球温暖化対策=CO₂(二酸化炭素)を減らすこと

・地球温暖化がこのまま進むと自然や生物に深刻な被害をもたらしてしまう

・地球温暖化を防ぐために私たち(個人)にできることは、電気の使用量を減らすこと、再生可能エネルギーについて学ぶこと

ぜひ、この記事を読み終わったあとは、みなさんのすばらしいアイデアや行動で、地球温暖化対策に取り組んでみてくださいね。

 

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