ヤンマーグループでは、地球環境の保全を経営方針における最重要課題と位置付け、環境経営の推進、環境への配慮を基本とした事業活動を進めています。
環境負荷物質の削減・管理
有害な化学物質や環境負荷物質の削減と管理に努めています
化学物質の排出削減
環境に配慮した製品開発と環境リスクの低減を図るために、日本のPRTR制度に基づく指定化学物質の使用量の管理・排出量の削減に取り組んでいます。
2019年度のPRTR対象物質の使用量原単位は、基準年である2011年度比 28.1%の削減を実現しましたが、前年度比は1.4%の増加となりました。
次期環境中期計画では、国外の事業所については、新たに所在国のPRTR制度に基づく対象物質の管理を目標に掲げ、管理体制のレベルアップを目指します。
ヤンマーグループ各社のPCB保有状況(2020年7月1日現在)
事業所名 | ヤンマーパワーテクノロジー(株) | ヤンマーグローバルエキスパート(株) | ヤンマーキャステクノ(株) | ヤンマー農機製造(株) | 合計 |
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PCB保有個数 | 820 | 80 | 15 | 7 | 922 |
PRTR法第一種指定化学物質の取り扱い状況

PRTR法第一種指定化学物質の取り扱い
政令番号 | PRTR法第一種指定化学物質名 | ヤンマーパワーテクノロジー(株) | ヤンマー農機製造(株)岡山工場 | ヤンマー農機製造(株)高知工場 | (株)神崎高級工機製作所 | ヤンマー建機(株) | ヤンマーエネルギーシステム製造(株) | ヤンマー発電システム製造(株) | ヤンマーマリンインターナショナルアジア(株) | ヤンマーキャステクノ(株)松江事業部 | ヤンマーキャステクノ(株)甲賀事業部 | ニューデルタ工業(株) | 合計 |
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1 | 亜鉛の水溶性化合物 | 1 | 1,123 | 1,571 | 59 | 2,754 | |||||||
20 | 2-アミノエタノール | 660 | 1 | 41 | 702 | ||||||||
30 | 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩(アルキル基の炭素数が10から14までのもの及びその混合物に限る。) | 14 | 14 | ||||||||||
31 | アンチモン及びその化合物 | 933 | 3,841 | 4,774 | |||||||||
37 | 4,4'-イソプロピリデンジフェノール(別名ビスフェノールA) | 101 | 101 | ||||||||||
53 | エチルベンゼン | 96,548 | 4,015 | 21,905 | 180 | 87,338 | 1,692 | 1,615 | 213,293 | ||||
57 | エチレングリコールモノエチルエーテル | 41 | 4 | 45 | |||||||||
80 | キシレン | 113,710 | 30,081 | 39,174 | 469 | 80,075 | 4 | 2,101 | 2,170 | 267,784 | |||
82 | 銀及びその水溶性化合物 | 19 | 19 | ||||||||||
83 | クメン | 296 | 291 | 520 | 1,107 | ||||||||
87 | クロム及び三価クロム化合物 | 111,184 | 44,012 | 155,196 | |||||||||
88 | 六価クロム化合物 | 1 | 1 | ||||||||||
132 | コバルト及びその化合物 | 460 | 460 | ||||||||||
150 | 1,4-ジオキサン | 199 | 199 | ||||||||||
186 | ジクロロメタン(別名塩化メチレン) | 49 | 49 | ||||||||||
188 | N,N-ジシクロヘキシルアミン | 745 | 745 | ||||||||||
207 | 2,6-ジ-ターシャリ-ブチル-4-クレゾール | 273 | 273 | ||||||||||
235 | 臭素酸の水溶性塩 | 41 | 41 | ||||||||||
239 | 有機スズ化合物 | 73 | 320 | 393 | |||||||||
240 | スチレン | 110,100 | 110,100 | ||||||||||
277 | トリエチルアミン | 404 | 404 | ||||||||||
296 | 1,2,4-トリメチルベンゼン | 7,260 | 450 | 9,594 | 8,364 | 65 | 400 | 26,133 | |||||
297 | 1,3,5-トリメチルベンゼン | 4,186 | 188 | 1,966 | 5,000 | 79 | 11,419 | ||||||
300 | トルエン | 73,175 | 4,500 | 24,901 | 1,233 | 41,044 | 27 | 2,560 | 583 | 812 | 148,835 | ||
302 | ナフタレン | 172 | 38 | 239 | 1,348 | 1,797 | |||||||
308 | ニッケル | 104 | 78 | 182 | |||||||||
309 | ニッケル化合物 | 28 | 47 | 200 | 275 | ||||||||
312 | オルト-ニトロアニリン | 28 | 28 | ||||||||||
314 | パラ-ニトロクロロベンゼン | 28 | 28 | ||||||||||
321 | バナジウム化合物 | 6,500 | 6,500 | ||||||||||
349 | フェノール | 11,182 | 11,182 | ||||||||||
354 | フタル酸ジ-ノルマル-ブチル | 35 | 35 | ||||||||||
355 | フタル酸ビス(2-エチルヘキシル) | 70 | 54 | 124 | |||||||||
356 | フタル酸ノルマル-ブチル=ベンジル | 2 | 2 | ||||||||||
392 | ノルマル-ヘキサン | 3,625 | 274 | 2,700 | 228 | 6,827 | |||||||
400 | ベンゼン | 311 | 47 | 358 | |||||||||
405 | ほう素化合物 | 71 | 71 | ||||||||||
407 | ポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル | 269 | 300 | 1 | 570 | ||||||||
408 | ポリ(オキシエチレン)=オクチルフェニルエーテル | 27 | 27 | ||||||||||
410 | ポリ(オキシエチレン)=ノニルフェニルエーテル | 18 | 1,520 | 152 | 200 | 1,890 | |||||||
411 | ホルムアルデヒド | 225 | 169 | 624 | 230 | 5 | 1,253 | ||||||
412 | マンガン及びその化合物 | 399 | 475 | 13,000 | 2 | 50,223 | 18,938 | 83,037 | |||||
438 | メチルナフタレン | 42,405 | 200 | 42,605 | |||||||||
440 | 1-メチル-1-フェニルエチル=ヒドロペルオキシド | 1 | 1 | ||||||||||
448 | メチレンビス(4,1-フェニレン)=ジイソシアネート | 200 | 200 | ||||||||||
453 | モリブデン及びその化合物 | 46 | 57 | 1,810 | 1,913 | ||||||||
460 | りん酸トリトリル | 53 | 53 | ||||||||||
合計 | 344,017 | 43,316 | 100,789 | 2,034 | 246,839 | 120 | 2,560 | 110,369 | 180,479 | 68,679 | 4,597 | 1,103,799 |
サプライチェーン全体で環境負荷物質を管理
「グリーン調達ガイドライン」に基づき、取引先から供給される資材や部品に含まれる環境負荷物質の含有量を2008年度から調査しています。
これらの情報は「製品含有環境負荷物質管理システム」により一元管理され、グループ各社にて情報共有を行っています。
また、2019年度に環境負荷物質の管理を強化するためのグループ専門会議として、環境負荷物質管理推進責任者会議を設立しました。
今後もヤンマーグループ製品に含まれる環境負荷物質の調査・管理に努め、環境負荷物質の削減に努めていきます。
ヤンマーグループ共通禁止物質については、社内適応基準を定め、計画的に削減を推進しています。
ヤンマーグループ共通禁止物質の一覧表
ヤンマーグループ共通禁止物質 |
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アスベスト、特定フロン(CFC、HCFCその他)、PCBs、PBB/PBDE、水銀、カドミウム、六価クロム、塗料中の鉛、RCF(リフラクトリーセラミックファイバー)、PFOAとその塩及びPFOA関連物質 |
法規制の遵守と汚染防止
ヤンマーグループでは、環境への負荷を低減するために日頃から関連法規の遵守を心がけるとともに、汚染状況等の測定値を常にチェックしているほか、法定値より厳格な自主基準値による運用・管理しています。2019年度は、重大な環境法令違反事例はありませんでした。
周辺環境への配慮
ヤンマーグループの各工場では空気や土、水などへの汚染を防ぎ、周辺環境が常に良好な状況を維持できるようにさまざまな対策に取り組んでいます。
たとえば主力製品であるエンジンは、開発途上における耐久試験、出荷前の試験運転時に発生する排気ガスによる大気汚染を防止するため、後処理装置の設置等の対策を実施しています。
また、工場で使用する化学物質・油類が漏洩することによる水域・土壌の汚染防止のため、配管・貯蔵設備の定期検査、埋設配管の架空化、漏洩発見時に備えた教育訓練等の対策を行っています。
近年の住宅地の拡大による影響は工場にも波及しており、騒音・臭気・粉じん等、周辺の生活環境への影響に対しては、より厳格な対策が要求されています。
ヤンマーパワーテクノロジー塚口工場は、敷地の周辺が戸建住宅や高層マンション、JR宝塚線、大型商業施設などに囲まれた都市型工場です。周辺住民から届くご意見のほとんどは騒音に関するもので、防止設備の更新・拡充に努めているほか、夜間・休日等、周辺環境への影響が特に大きい時間帯については、周辺住民への事前連絡・騒音が発生しやすい作業の自粛等の対策を行っています。また、住民からのご意見・問い合わせについては、原因の究明・発生源の改善・取り組みの説明など、適切な対応を進めています。