特集1 環境配慮技術「ディーゼルエンジンの進化」

クリーンエンジンの開発に結びついた電子制御技術

熱効率が高く、低質なC重油やバイオマス(生物由来の有機性資源)など多様な燃料にも対応できるディーゼルエンジンですが、その一方で黒煙を噴くエンジンという印象がありました。

完全に電子制御され、高圧噴射で燃料を微細な噴霧として燃焼効率を高めたコモンレールは、こうしたディーゼルエンジンの評価を大きく変えました。煙をきわめて少なくするだけでなく、多段式噴射などの高度な制御はNOx(窒素酸化物)の大幅な低減も実現しました。

ヤンマーでは小形エンジンに「エコガバナ(電子制御ガバナ)」を投入して以来、環境配慮という社会のニーズに応えるためにコモンレール搭載のディーゼルエンジンを積極的に市場へ供給しています。

次の課題はフィルターによって排ガス中の粒子状物質を除去してNOxを窒素とCO2に還元して無害化すること。この後処理技術の完成はディーゼルエンジンをガソリンエンジン並みのクリーン化へ近づけることになります。

A-C重油残渣油比率
A-C重油残渣油比率
コモンレール噴射システム
コモンレール噴射システム

舶用エンジンの排出ガス規制にも「進化」で対応

IMO NOx 規制
IMO NOx 規制

IMO(国際海事機関)国際条約による窒素酸化物(NOx)排出量一次規制は、2000年から始まり、二次規制は2011年1月以降建造される船舶に適用され、二次規制は一次規制の約20%低減、三次規制(2016年適用予定)では一次規制の80%低減が求められています。

NOxは、燃焼ガスが高温で長い時間保持されると、酸素と反応して発生します。

ヤンマーでは、一次規制に対応するため、ASSIGN燃焼システムを開発し、燃焼室の形状の最適化や燃料噴射ノズル噴口レイアウトの見直し等により、燃焼室内の空気利用の効率化を図り、燃料と空気の混合気形成を促進することで燃焼時間の短縮と燃焼効率の向上という課題を解決しました。

さらに、二次規制に対応するため、高圧ミラーサイクルシステムを開発し、高圧力比対応過給機とミラータイプカムの組み合わせにより、さらなるNOx排出量の低減、燃料消費量の改善を図りました。

今後も燃費の向上とNOx排出量の低減を両立させる技術開発を推進し、クリーンディーゼルへの進化に取り組みます。

サポート・お問い合わせ