2013年度のCSR・環境活動特集

特集3 グローバル研修センター「グローバルに活躍できる人材を目指して」

グローバル研修センター
名誉会長の言葉「品質はメーカーの良心である」と刻まれた石碑

2013年3月、滋賀県長浜市に「グローバル研修センター」が竣工しました。この施設は、全世界のヤンマーグループ社員がグループの経営理念やミッションなどを、一貫的な教育プログラムを通じて学ぶ場として設立したものです。今後、座学および技術研修を通じて全社員が体系的かつ階層別に学ぶ機会を提供していきます。

ヤンマーグローバル研修センター(Yanmar Human Resources Development Institute)

所在地 滋賀県長浜市平方町856
建物 鉄筋コンクリート造3階建て 延べ床面積 約2,500m²
設備 実習室 4室 —総面積 510m²
研修室 6室 —最大収容人員 180名
応接室 2室

世界で展開する事業の成長に向けた、全グループ社員の育成

研修風景

グローバル研修センターは、全世界のヤンマーグループ社員のための教育研修機関として設立しました。ここでの研修を通じて、ヤンマーの企業文化や考え方を共有し、グローバルに展開する各事業をさらに成長させることを目指しています。また、次世代の経営を担う人材やグローバル人材の育成、さらに技術・品質に関する研修などの実施を通じて、グループ社員の知識・スキルを向上させることを目的としています。

今後、この施設が拠点となり、何事にも積極的に挑戦する意欲を持ち、グローバルビジネスで活躍できる人材の育成に向けて、グループ全体の能力開発体制をサポートしていきます。そして、モノづくり力の強化に向けて、基礎技能の習得に加え、業務関連知識の習得などとともに、人間性を幅広く培う教育を行っていく考えです。

座学を通じたミッションステートメントの浸透

2012年にヤンマーグループは、創業100周年を機にこれから進むべき事業領域や価値観、社会貢献のあり方を宣言した「新ミッションステートメント」を発表しました。今後、世界の中で成長・発展をしていくためには、世の中に存在する意義や社会的使命をグループ全社員で再確認し、心と行動を一つにして、個々人の力を最大限に発揮していくことが求められます。そこで、全グループ社員が日々の仕事の中でミッションステートメントを実践できるように、座学を通じて浸透に努めていきます。

具体的には、お客様の問題解決に向けたカリキュラムを用意しています。 これからの100年の繁栄を見すえて、お客様の抱える問題を想定し、それに応える取り組みを追求していきます。また、将来の経営を担う人材の育成も重要なテーマです。日本国内のみならず、世界での貢献を目指して、創業者の精神やミッションステートメントを実践できるリーダーの育成に努めていきます。

グローバル研修センターの主な役割

1.次世代経営人材・グローバル人材の育成
マネジメント能力を高めるための、経営スキル・経営マインド・経営センスを柱としたキャリア開発プログラムを実施します。

2.理念・方針展開体系をグループ社員へ浸透・定着
2012年に刷新された企業理念・方針展開体系を、全世界・全グループに展開させるべく、世界各地のグループ各社従業員に教育を実施します。

3.課題解決能力の向上
お客様の問題解決に貢献し成果をあげられる人材のために、「YWK (Yanmar Way by Kaizen)」を中心とした各種課題解決能力プログラムを実施します。

4.専門能力を習得するための研修の実施
各事業で展開される商品技術の基礎研修をはじめ、開発・生産に必要な技術知識を基礎から高度なレベルまで、段階的に習得するためのプログラムを実施します。

5.現地法人における人材に対する、人材交流を通じたヤンマーの企業文化、考え方の理解・浸透
2012年に100周年を迎えて刷新された企業理念・方針展開体系を、全世界のグループ社員に理解・浸透させるべく、理念の実践例の共有や展開プログラムを実施します。

世界に通じる技術サービスマンを育成する技術研修

研修風景
研修風景
研修風景

ヤンマーは、基礎技術教育を地道に継続する企業姿勢を、長年にわたって大切に守ってきました。その歴史は、農家の労働を少しでも軽減したいと願い、農業機械の普及とディーゼルエンジンの小型化に生涯を捧げた創業者、山岡孫吉が、1951年(昭和26年)から手がけた「農機講習会」というユーザーやディーラーを対象にしたエンジン教育に始まります。

従来、ヤンマー技術研修所が創業者の志を継承して、全事業分野の基礎的技術研修を担ってきました。そして今後は、グローバル研修センターが技術研修所の役割を継承します。

現地法人の各社が採用した社員に、基礎的エンジン研修を行っていきます。研修を終えた社員たちは担当地域の販売サービス網やユーザーを対象としたエンジン研修のトレーナーとなり、基礎的なエンジン研修で培った技術を市場で展開していくことになります。社員一人ひとりがグローバルな販売サービス網づくりにおける伝道師となっていくのです。

グローバル研修センターにおける技術研修の役割は、基礎的エンジン研修だけにとどまりません。商品やサービスを世界中のお客様に利用していただくためには、優れたものづくりを追求する精神が欠かせないからです。そのため、理念教育を含めたマネジメント研修と技術研修の両輪を通じて、ヤンマーグループのグローバル人材を育成していきたいと考えています。

第1回グローバルQCサークル・小集団活動成果発表会

地区予選を勝ち抜いた10チームが成果を発表しました。

グローバル研修センターの完成に合わせて、2013年3月19日、同センターにて「第1回グローバルQCサークル・小集団活動成果発表会」を開催しました。当日は山岡社長および鈴木副社長はじめ、170名を超える国内外のヤンマーグループ社員が出席しました。

大会では、基調講演としてサンデン株式会社の牛久保雅美代表取締役会長が講演を行い、同社独自の全社的品質改善活動STQM(Sanden Total Quality Management)についての内容紹介などが行われました。

また、地区予選を勝ち抜いた10チーム(国内4チーム、海外6チーム)が、2班に分かれて直近の活動について成果発表を行いました。審査の結果、最優秀賞はヤンマー小形エンジン事業本部と洋馬農機(中国)有限公司が受賞し、ヤンマー山岡社長から受賞者に表彰状などが手渡されました。

今後、この大会をGlobal Awardとして発展させ、非生産系の部門も含めて実施する予定です。

受賞チーム

最優秀賞

  • 小形エンジン事業本部  山本工場製作G製作係機械加工職場
    「MP2ライン 切粉噛み不良低減」
  • 洋馬農機(中国)有限公司 生産部 組立課 組立3係
    「田植機 苗載台ASY組立改善による品質向上」

優秀賞

  • YANMAR KOTA KINABALU R&D CENTER SDN. BHD.
    燃料研究グループ「YKRCにおけるYWK活動」
  • YANMAR S.P. CO., LTD. トラクター組立部門
    「ボンネット組立工程での品質問題"ZERO"への挑戦」

発表賞

  • ヤンマーキャステクノ 甲賀事業部 製造部 第三グループ造型
    「造型サイクルタイムの短縮」
  • 特機エンジン事業本部 品質保証部市場サービスG
    「N330形機関における弁バネ、バネ受け交換工事の時間短縮」
  • セイレイ工業 第一製造部組立課第一組立係
    「コンバイン締付不良撲滅への挑戦」
  • P.T. YKT GEAR INDONESIA 購買部
    「最高レベルの歯車生産品質を目指して客先クレーム"0"への挑戦」

特別賞

  • YANMAR AMERICA CORP. 生産部物流部
    「運送ルートの合理化による物流費の削減」
  • YANMAR CONSTRUCTION EQUIPMENT EUROPE S.A.S. 生産技術課調達係直行率改善チーム
    「ブーム・アーム溶接/マシニングラインの改善」の挑戦」

(2013年3月末現在の組織名称で表記しています。)

サンデン牛久保会長
デミング賞を受賞されたサンデン牛久保会長による基調講演
10チームの入場行進
お揃いのユニフォームを着用した10チームの入場行進
プロジェクトチームのメンバー
大会運営を行ったプロジェクトチームのメンバー

受賞者の声

小形エンジン事業本部 生産統括部 びわ工場 機械グループ 担当 藤森 健太

小形エンジン事業本部
生産統括部 びわ工場 機械グループ 担当
藤森 健太

私の発表では、山本工場に在籍当時、長年の懸案事項であった加工不良の問題を取り上げ、その低減に向けた取り組みについて報告しました。振り返ると、工場再編によるライン移管や、自分たちの配置転換といった課題が相次いだ中で、メンバー同士の「決して諦めない」という強い思いが、加工方法の画期的な見直しという大きな成果につながったと感じています。

また、発表会当日は他の活動発表から学ぶことが多く、とても有意義な機会となりました。今後はこの経験を活かして、最後まで諦めずにやり遂げることにこだわり、何ごとにも前向きにチャレンジしていきたいと思います。

受賞者の声

洋馬農機(中国)有限公司 生産統括部 生産部 部長 周 旭峰

洋馬農機(中国)有限公司
生産統括部 生産部 部長
周 旭峰

今回の発表については、改善活動の実施から大会の参加に至るまで、多数のご支援をいただきました。特に、改善活動についてはYWK活動支援として、日本からの技術指導を通じて、工程内の改善やラインバランスの改善など多くの手法を学ぶことができました。

これまで何度も日本の現場で学ぶ機会を得ていて、毎回、改善レベルの高さに感心しています。私たちもできるだけ早く日本のレベルに追いつかねばなりません。洋馬農機(中国)では、機種・生産量ともに急激に増加しつつある中で、社員全員が協力しあって改善活動に努めていきます。

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