YANMAR GREEN CHALLENGE 2050
ヤンマーホールディングス株式会社
取締役 技術本部長(CTO)
川建 治
“A SUSTAINABLE FUTURE”の実現に貢献する企業であり続けるため、ヤンマーグループは、「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050」を策定しました。「循環する資源を元にした環境負荷フリー・GHGフリーの企業になる」ことを目指し、①「グリーンハウスガス(GHG)排出量ゼロの企業活動を実現する」、②「循環する資源を元にした環境負荷フリーの企業活動を実現する」、③「お客様のGHG排出ネガティブ・資源循環化に貢献する」という三つの課題に挑戦します。
Yanmar Green Challenge 2050の全体像
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Challenge1
グリーンハウスガス(GHG)排出量ゼロの企業活動を実現する
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Challenge1では、企業活動から排出されるGHG排出量の削減に取り組みます。Scope3については、当社グループの排出量の約9割を当社グループが販売した製品の使用による排出が占めています。
製品の高効率化を進めるとともに、お客様の利便性を損なうことなく、水素やバイオ燃料などの対応エンジン、電動パワートレイン、燃料電池システム、多様なグリーンエネルギーに対応できるグリーンパワートレインとそれらを搭載した農業機械や建設機械などの開発、市場投入を推進し、2050年までにカーボンニュートラルを実現する計画です。
また、Scope1と2は、最小のエネルギーによる活動を実現する経営基盤を構築するとともに、自社開発のエネルギーマネジメントシステムと、グリーンパワーソースをコアにしたグリーンエネルギー供給体制を構築し、2030年までにカーボンニュートラルを実現します。
Challenge2
循環する資源を元にした環境負荷フリーの企業活動を実現する
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Challenge2では、4つのテーマに取り組みます。テーマ1「廃棄物の削減とリサイクル化」では、企業活動における資源活用の最小化と、2040年までに使用する資源はすべてリサイクル可能なものにします。
テーマ2「製品リサイクル率の向上」では、設計段階でのリサイクル可能率の向上、製品トレーサビリティシステムとリサイクルシステムの構築により、2050年までに当社グループが販売するすべての製品をリサイクル可能にします。
テーマ3「水資源使用量の削減」については、企業活動のすべてのシーンで使用する水資源を最小化すると同時に、水のリサイクル率を最大化し、2040年までに、新規取水率の最小化に取り組みます。
テーマ4「環境負荷物質の使用と排出の削減」については、環境負荷物質に対し、世界基準より厳しい自社基準を設定、常に最新の状態で維持し、これに基づき、設計、調達、生産、物流、サービスの各工程での厳重な管理(禁止、削減、回避)を実施すると同時に、環境負荷物質の削減に必要な技術開発を推進することで、2030年までに環境負荷物質の使用と排出の最小化を実現します。
Challenge3
お客様のGHG排出ネガティブ・資源循環化に貢献する
お客様の活動そのものを、GHGネガティブ・資源循環化するソリューションを提案
Challenge3は、「お客様の活動そのものをGHGネガティブ・資源循環化する新しいソリューション」を提案・事業化する、積極的なGHG低減活動です。たとえば、エネルギー変換分野では、すでに提供しているエネルギーマネジメントシステムに加え、廃熱を利用可能な電気に変換するソリューションなど、お客様の活動におけるエネルギー変換時やエネルギー使用時に発生しているロスを最小化するソリューションなどの提供を目指します。
また、食料生産分野では、肥料や農薬などの投入資材を最小化するためのソリューション、食料生産時に発生する残さや食品残さを生産資材やエネルギーとして再利用するソリューションなどの提供を目指します。