September 6th, 2017|

廃棄された食用油からつくる新たなエネルギー

From EARTH Lab Vol.33

100年後の地球を考えるための数字があります。
EARTH Lab―次の100年を考える。

今回の数字は「10万トン」

それは、1年間に一般家庭から廃棄される食用油の量。
「油の廃棄方法は固めたり、新聞紙に染み込ませてから捨てる人が多いのですが、一部では排水口に油を流してしまう人もいます」
そう語るのは、町工場で油の回収・リサイクルを行う株式会社ユーズの染谷ゆみさん。

環境破壊の一つの原因と言われる一般家庭で廃棄された食用油ですが、染谷さんはこの油を有効活用するために、全く新しいものに生まれ変わらせました。
それは、「バイオディーゼル燃料」です。

エネルギーを奪い合うことのない社会を目指す

染谷 ゆみ(そめやゆみ)

1991年に環境問題の解決を目指し、油のリサイクル業を行う染谷商店に就職。その後、企画営業部を経て1997年に独立し、株式会社ユーズを設立。同社代表取締役に就任。

家庭から回収した油から不純物を取り除き、独自の精製方法で化学反応を起こします。すると、廃棄油が全く新しいバイオディーゼル燃料へと生まれ変わります。

「一滴残らず皆さんから油を集め、それをエネルギーに変えることで、それは油田に変わります。1リットルの油のうち、約95%がバイオディーゼル燃料になります。人々が生活するこの町は、枯れない油田だと思います」

染谷さんが取り組む油の有効活用。現在では、このバイオディーゼル燃料を使ったエコロジーバスが走るなど、地域の生活に根づき始めています。

100年後の未来は、エネルギーを奪い合うことのない社会ができていると思います。それは、貧困のない社会とも言えます。貧困問題は、博物館に行かないと分からない・見られないという社会にしていきたいと思います
これが、染谷さんが願う理想の未来。

東日本大震災の時、ガソリン不足に陥った被災地でも多くの人々に利用されたのが、染谷さんが精製したバイオディーゼル燃料です。2016年には、この燃料を使って目黒川一帯をイルミネーションで灯すなど、エコ発電も実現。染谷さんの挑戦はまだまだ続きます。

 

 

動画はこちら


 

「EARTH Lab~次の100年を考える~」
TBS TBSテレビ
毎週土曜日  23:24〜23:30、BS TBS毎週木曜日 22:54〜23:00、毎週日曜日 22:54〜23:00

世界、地球が抱える様々な問題を数字(データ)を通じて視聴者に投げかけ、そんな地球規模で起こっている問題に対して、様々なチャレンジ、アクションを起こしている方々を紹介します。 チャレンジを続ける方々の「地球の未来」に向けての熱い想い、情熱を感じてもらい、視聴者の皆様にも「次の100年」に向けて一緒に考えていただけることを目指します。

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