February 7th, 2018|

「無人観測航空機」で南極上空の微粒子を捕まえる

From EARTH Lab Vol.44

100年後の地球を考えるための数字があります。

EARTH Lab―次の100年を考える。

 

今回の数字は「約300万人」。

それは、世界で1年間に大気汚染が原因で死亡した人の数。
大気汚染の要因となるPM2.5など、微粒子の研究をしている福岡大学理学部教授の林政彦さん。

 

「地球のシステムがきちんと理解できていなければ、正しい計算結果が出てこない。正しい計算結果に基づいて、将来の予測をしていきます」

 

そのシステムを探求するため、共に研究している九州大学大学院工学研究院准教授の東野伸一郎さんが開発したもの、それが「無人観測航空機による南極観測」です。

地球全体の大気循環を3次元で明らかにする

林 政彦
1960年神奈川県生まれ。名古屋大学工学部卒。同大学大学院理学研究科を経て、90年、名古屋大学助手。1998年に福岡大学に移り、理学部助教授に就任。2004年より教授を務める。南極観測隊に越冬隊員として参加した経験をもつ。

これまでは気球で観測装置を飛ばし、上空で微粒子をキャッチした後は地上に落としていました。
落下した場所によっては立ち入ることができないエリアもあるため、採取した微粒子を回収できないことが多々あったのです。しかし、無人機は自立飛行ができるので、打ち上げた場所に自動的に戻ってくることが可能になりました。

「僕は星が好きなんです。PM2.5が増えると、空が霞んで星がよく見えなくなってしまいます。星を見て自然科学や宇宙に興味を抱いたので、100年後も星がきれいに見える澄んだ空気の社会が続いていってほしいと思います」

 

これが、林さんが願う理想の未来。

 

PM2.5などの大気中の微粒子は、健康被害を生み出すだけではなく、地球温暖化などにも深く関連しています。
そのPM2.5問題を解決するには、地球全体の大気循環を3次元で明らかにする必要があり、地球上で最も人間の活動が少なく汚染から遠い距離にある南極への影響を知ることが重要となるのです。

 

動画はこちら


 

「EARTH Lab~次の100年を考える~」
TBS TBSテレビ
毎週土曜日  23:24〜23:30、BS TBS毎週木曜日 22:54〜23:00、毎週日曜日 22:54〜23:00

世界、地球が抱える様々な問題を数字(データ)を通じて視聴者に投げかけ、そんな地球規模で起こっている問題に対して、様々なチャレンジ、アクションを起こしている方々を紹介します。 チャレンジを続ける方々の「地球の未来」に向けての熱い想い、情熱を感じてもらい、視聴者の皆様にも「次の100年」に向けて一緒に考えていただけることを目指します。