March 22nd, 2018|

焼酎粕を再利用してクリーンな充電池を開発

From EARTH Lab Vol.46

100年後の地球を考えるための数字があります。

EARTH Lab―次の100年を考える。

 

今回の数字は「74万2,843トン」。

それは、1年間に廃棄される焼酎粕の量。

 

「焼酎の粕は、昔は海洋投棄されていました。ロンドン条約で海洋投棄が禁止されてからは、産業廃棄物の業者が引き取るようになりました。そこで、ろ過などの処理をして、きれいな水だけ流すように変わっていきました。残された固形物は燃やして灰にしていますが、かなりの量のエネルギーを無駄遣いしている状況です」

 

そう語るのは、福岡工業大学の田島大輔さん。これまで厄介者だった焼酎粕ですが、田島さんの手によって画期的なものに生まれ変わりました。

それは、「焼酎粕の充電池」です。

廃棄物が廃棄物にならない社会を可能に

田島 大輔
福岡工業大学工学部電気工学科助教授。薩摩川内市出身。九州で消費量が多い焼酎に着目し、製造時に生じる「粕」を活用した充電池を開発。実用化の研究に取り組んでいる。

焼酎粕の充電池とは、焼酎粕を熱して作られた活性炭の表面に多数のイオンが付着したり、放出されたりする現象を利用した充電池です。通常の充電池に比べ、瞬間的に大きな電気を充放電でき、長期間に渡って繰り返し使うことができます。そのメリットを活かして、電気自動車や小型モバイル機器、家庭用の充電池などへの活用が期待できます。

「地域資源を全て活用し、ごみを出さず廃棄物をゼロにした社会。廃棄物が廃棄物にならない社会を可能にしていきたい

 

これが、田島さんが考える理想の未来。

 

今後は、電極としての耐久性や活性炭大量生成の体制づくりなど、実用化に向けた研究を継続。電池として実用化の際は、災害時の非常用電源としての活用も視野に入れています。
焼酎粕は、地元福岡の酒造から提供を受けており、地場産業振興の観点からも注目を集めています。

 

 

動画はこちら


 

「EARTH Lab~次の100年を考える~」
TBS TBSテレビ
毎週土曜日  23:24〜23:30、BS TBS毎週木曜日 22:54〜23:00、毎週日曜日 22:54〜23:00

世界、地球が抱える様々な問題を数字(データ)を通じて視聴者に投げかけ、そんな地球規模で起こっている問題に対して、様々なチャレンジ、アクションを起こしている方々を紹介します。 チャレンジを続ける方々の「地球の未来」に向けての熱い想い、情熱を感じてもらい、視聴者の皆様にも「次の100年」に向けて一緒に考えていただけることを目指します。