ベランダで育てるカブ
作物

豆知識

原産地は地中海沿岸から中央アジアまでと幅広く、日本の野菜でいちばん古い野菜です。
栄養価は葉のほうが高く、特にカルシウム(ホウレンソウの約5倍)、カロテン(ブロッコリーの3倍以上)、鉄分、ビタミンB2やC(根の4倍)、カリウムなどの含有率は野菜のなかでも群を抜いており、免疫力の強化や骨粗しょう症予防などに効果的です。
また根の部分は胃腸の働きや、消化呼吸を助けるジアスターゼ、アミラーゼなどが多いほか、絞り汁は声がれ、咳止め、虫刺されに効果があります。また、すりおろしたものを塗ると、しもやけに良いとされています。

薬効的な食べ方・・・生食のほか、煮物、汁物、漬物など
保存方法・・・葉を切り落とし、切り口にラップをして冷蔵庫で保存。

栽培のポイント

カブ(アブラナ科)は連作障害の出やすい作物です。
悪影響を避けるため、以前、カブやダイコン・ミズナ・キャベツ・ハクサイなどをつくった土を使う場合は、1年以上あける必要があります。

連作障害にならないために

連作障害とは、同じ種類(科)の野菜を同じ場所(土)で続けて栽培した場合に、土中養分の偏りや、酸化、アルカリ化、病害虫の密度の上昇などの理由によって野菜の生育や収量、品質などが低下することをいいます。

連作障害を防ぐには

  • 栽培場所(土)を順次変える輪作で防ぎましょう。
  • 接木苗を使うことにより、連作障害を回避することができるものもあります。
  • 連作障害の出やすい野菜と出にくい野菜を意識して計画的に作付けしましょう。

栽培方法

1. プランターに用土を入れます。

用土1Lに対して、化成肥料と苦土石灰を、それぞれ2g混合します。

カブの用土

2. 種をまきます。

土の表面に1cm位の深さの筋をつけ、種を1cm間隔で直まきします。
まいたら、種が隠れる程度に覆土をして、たっぷりと水をあげてください。

カブの種まき

3. 間引きをします。(1回目)

カブの間引き(1回目)

発芽して本葉が1~2枚になったら、3~4cm間隔になるよう間引きをします。

4. 本葉3~5枚の頃、さらに間引きをします。(2回目)

カブの間引き(2回目)

本葉が3~5枚になった頃に、5~6cm間隔になるよう間引きをします。

5. 本葉6枚くらいで、もう1度間引きをします。(3回目)

本葉6枚くらいの頃、10~12cm間隔になるよう間引きを行い、追肥を約10g施します。
水を切らさないようにしましょう。

  • 葉の色が淡くなってきたら肥料不足です。
  • 間引きした葉も、おいしくいただけます。
カブの間引き(3回目)

6. 直径5cmくらいになったら収穫できます。

子カブなら直径が5cmくらい、大カブなら10~15cmくらいで収穫です。

カブの収穫