脱こく・分離・選別

効率的により高い性能を発揮。
  • 掲載している写真はヨーロッパ仕様のため、国内仕様と異なる場合があります。

少ない力で高い脱こく・分離性能を発揮

シングル可変フローローター

シングルローターシステムは、少ない力でより大きな能力を発揮します。大径のローターは、低い回転速度においても小径ローターよりもさらに高い慣性力を発生させます。また、従来の脱こくシステムと比べ、脱こく面積が広く、高い処理能力を備えています。
また、作業条件に応じて、ローターに装備されている羽根の角度をキャビンの中から調整することで、希望の品質の収穫作業を実現できます。

羽根角度を標準位置に設定すると、作物はローター周りを7回転し、より高い分離性能を発揮します。ストロー品質の維持やチャフシーブの負荷を軽減したい場合、羽根角度を前進位置にすることで、ストローは5回の回転でコンバインの外に排出されます。

シングル可変フローローター写真
製品の特徴を解説する図。1~3の番号が振られている。詳細は以下

①供給ビーター

8つ羽根を備えたビーターで、フィーダーハウスからの作物を脱こくエリアへスムーズに供給します。

②脱こくエリア

円錐状の脱こくエリアを通ることで、流れる作物マットの厚み(量)は徐々に減ります。脱こくエリア前方部で、脱こくされやすい穀粒をやさしく、効率的に脱こくします。脱こくエリア後方部では、未脱の穀粒を確実に脱こくし、省力で高品質な作物を収穫できます。

③分離エリア

分離エリアに入った作物は、螺旋状の羽根によりローター周りに導かれ、ロータータインにより穀粒を分離します。作物の状態に合わせて、羽根の角度をキャビンの中から調整できます。作物に合わせて、2つの速度からローター回転を選択できます。(210rpm/1000rpm)速度の変更は、工具なしで簡単に変更できます。

ローター回転速度変更

④排出ビーター

羽根(5つ:S770、8つ:S780/S790)を備えたビーターで分離エリアから作物を残渣処理装置へ送り出します。また、ストローから穀粒を分離する役割も備えています。

収量の多い作物でも確実に、効率的に選別

最高品質の穀粒を精選するために、4つのセクションで選別を行います。
収量が多い作業時でも、一度に大量に取り扱うことができるので、早さと品質どちらにも卓越した能力を発揮します。

製品の特徴を解説する図。section1~4の位置が示されている。詳細は以下

section1:コンベアオーガ

大径コンベアオーガで多量の殻粒を確実に選別部へ運びます。特に傾斜地や湿った状態でも穀物の偏りが少なく、安定した選別を行うことができます。

section2:プレクリーナー

大容量の空気を送り込み、プレクリーナーを通過することによって、籾殻やごみを吹き飛ばします。約3分の1の穀粒はプレクリーナーによって吹き出される前に分離され、クリーングレンオーガーに直接落ち、チャフシーブを通過する穀粒や籾殻の量を減らします。

section3:チャフシーブ・グレンシーブ

2つのシーブでしっかりと選別します。グレンシーブに落ちない場合は2番のエレベータへと運ばれ、確実できれいな選別を実現します。

section4:クリーニングファン

クリーニングファンの回転数を運転席から調整でき、作物の条件に合わせて適切な回転数を選択できます。これにより、きれいな選別を行うことができます。

穀粒サンプルソリューション

穀粒選別後の品質を、すぐさま確認できます。作業後に実際に手にとり現物を確認できるので、安心です。

確認の様子

大容量グレンタンク

10,600Lのグレンタンクを装備。グレンタンクには、穀粒が3/4または一杯になったことを検知するセンサーを装備し、キャビン内のディスプレイに表示されます。このセンサーは、回転灯と連動しており、周囲の人にお知らせします。

パワーグレンタンクカバー

グレンタンクカバーは、キャビン内からスイッチ操作で開閉が行えます。

折り畳み排出オーガ

排出能力は120L/秒と高速で、一杯のグレンタンクの穀粒も90秒以内で排出できます。