今話題のVPPをわかりやすく解説!

更新日時:2022.03

今話題のVPPをわかりやすく解説!

電力は日本のエネルギー消費の約1/4を占め、近年は循環型社会や脱炭素など環境意識が高まり、再生可能エネルギーの導入が進んできました。この再生可能エネルギーは天気等に左右され安定させることが難しい電源であり、電力は貯めることはできないため、電力の安定供給に最も重要な需要と供給のバランスをとることが必要になっています。従来は主に電力会社が発電所の出力を調整し、需要と供給のバランスを取ってきましたが、再エネなどの分散電源の比率が増加し、電力会社だけの調整ではバランスを保つことが難しくなっています。そこで、話題に上がってくるのが、今回のテーマである『デマンドレスポンスやVPP』です。デマンドレスポンス(DR)は需要と供給のアンバランスを生じさせないために、需要家側の設備で調整する仕組みです。
需要家の設備を制御することで、大規模発電所のように需給バランスを取る働きをすることから仮想発電所(VPP:Virtual Power Plant)と呼ばれています。

VPPは、需要家側エネルギーリソース、電力系統に直接接続されている発電設備、蓄電設備の保有者もしくは第三者が、そのエネルギーリソースを制御することで、発電所と同等の機能を提供することです。需要家側エネルギーリソースや分散型エネルギーリソースを統合制御し、VPPやDRからエネルギーサービスを提供する事業者のことを、リソースアグリゲーター、アグリゲーションコーディネーターといいます。両者の役割は以下のとおりです。また、両役割を兼ねる事業者も存在します。

リソースアグリゲータ―
需要家とVPPサービス契約を直接締結してリソース制御を行う事業者

アグリゲーションコーディネーター
リソースアグリゲータ―が制御した電力量を束ね、一般送配電事業者や小売り電気事業者と直接電力取引を行う事業者

出典:資源エネルギー庁ウェブサイト
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/advanced_systems/vpp_dr/about.html

VPPを活用して期待されるサービスとは?

調整力提供:系統安定化業務に必要な電源等の能力を供給
インバランス回避:発電。需要の計画と実績の差の発生を回避
出力抑制回避:需要創出により太陽光出力抑制を回避
電力料金削減:省エネやピークシフト等により電力料金削減
など

VPPのメリット

電気は「貯蔵できない」という性質を持つため、常に需要と供給をバランスさせなければなりません。そのため、需要に合わせて供給をすることや、瞬時瞬時の需給の変化に対応することが重要です。このような需給バランスを保つ役割は、これまで主に大型の発電機の稼働によって担われてきましたが、ここに、分散型エネルギーリソースを用いたVPP・DRを活用することが期待されています。

また、需要家様で「遊休の発電機がある」や「災害対策で発電機の導入検討中だが、稼働率が低く費用対効果が見込めない」など運用に課題がある場合、VPPを活用することにより発電機を有効に運用することが可能です。

出典:資源エネルギー庁ウェブサイト
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/advanced_systems/vpp_dr/about.html

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