エンジンの燃焼研究を担当

理想のエンジンと、燃焼を創出するため

実験とシミュレーションの日々

中央研究所 パワーソース研究部

工学研究科 空間性能システム専攻修了
2009年入社

壽 和輝KAZUTERU TOSHINAGA

現在の
主な
仕事内容

中央研究所でエンジンの燃焼研究を担当し、エンジンの熱効率向上、新燃料(代替燃料)の利用などについて、実験とシミュレーションを繰り返しながら研究をしています。昨今、燃料電池やモーターなどの新たなパワーソースが注目されていますが、エンジンには出力密度や燃料に対する冗長性などの点で優位性があり、産業用パワーソースとして、今後もエンジンは主役であり続けると思っています。また、ヤンマーがブランドステートメントとして掲げているのが、“A SUSTAINABLE FUTURE”です。エンジンは100年前よりも随分と進化し、排出ガスもきれいになっていますが、まだ完全に“SUSTAINABLE”な存在ではありません。次の100年のために、“A SUSTAINABLE FUTURE”を真に実現する理想のエンジンと、その燃焼を創出することが私のミッションです。

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ヤンマーで
働く魅力

「理想の燃焼を追求できる環境」です。「出る杭は打たれる」という言葉がありますが、ヤンマーでは決してそんなことはありません。粘り強く、自分のやりたいことを訴えていけば、必ずそれに取り組ませてもらえるチャンスがやってくる会社だと思います。もちろん、そのためには上司を説得できる確かな根拠が必要で、そのために人一倍努力することが前提です。また、風通しが良く、技術論に関しては上下関係無く議論しあえる社風もとても気にいっています。加えて、エンジンの研究を行う上では、トラクタ等に使われる小形エンジンから、船舶用の大形エンジンまで、様々なエンジンに関わることができるのも魅力のひとつです。

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大切に
している
想い

研究という仕事は、孤独な一面があり、ともすると自己満足に陥ってしまうことがあると思います。そのため、今自分がやっていることは、果たして「本当に世の中の役に立つ」ことなのか、常に自問自答するよう心がけています。また、研究だからといって、お客様のことを考えなくても良いというわけでは決してありません。自分の研究成果が商品に搭載され、さらにそれをお客様に使っていただいて、初めて世の中に影響を与えられる。だからこそ、研究の企画段階から、お客様に喜んで使っていただける商品の姿をしっかりイメージしながら、技術を開発していくことが肝心です。メーカーの研究者として、大切な心構えだと思います。

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印象に
残っている
エピソード

2012年から舶用デュアルフューエルエンジンの燃焼研究に取り組みました。ディーゼルと天然ガスの両方の燃料で運転でき、しかも運転しながら切り替えられるというコンセプトのエンジンです。研究は順調に進み、性能目標を期間内に達成することができましたが、開発部への技術移管の段階になって、性能が再現しないという問題が起きました。研究所では単筒機という実験専用のエンジンを使うのですが、商品の6気筒エンジンとの性能差が生じる「ある要素」を見落としていたのです。原因解明と改善のため毎日のように開発部に通い、何とか問題を突き止めて解決することができましたが、当時の開発部のリーダーの方には随分と絞られました。しかし、問題を乗り越え、自分の研究成果が商品に搭載される過程を、開発部のメンバーの方々と共に経験することができました。研究員としての自分を、大きく成長させてくれる出来事だったと感じています。

ヤンマーを一言で言うと?

少数精鋭。

ヤンマーを志望した理由は?

事業分野と企業理念に共感し、「理想の燃焼」を追求できる場所であると確信したから。

今後の夢は?

50年、100年先を見通した、新たなエンジンを自らの手で生み出し、世に出すこと。

就活生の皆さんへ

「百聞は一見に如かず」と言います。何かと情報が多い現代ですが、就職活動では自分の足で歩き、自分の目で見て、自分の頭で考えることが大切だと思います。

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