Thoughts about SOCCER サッカーへの思い

01なぜヤンマーが
サッカーに取り組むのか

ヤンマーはまだ日本にプロリーグがなく、単なるマイナースポーツだった時代から、サッカーに注目し取り組んできました。それはサッカーが企業の発展に欠かせない「組織性」と「グローバル性」を持つスポーツだからです。

組織性の観点では、「チームの方針を踏まえて、試合展開の中で各選手が適切な判断を行う必要がある」「選手一人一人が、スピードやタイミングを意識して適切にボールを動かす必要がある」「監督、コーチ、キャプテンなど様々な立場で、意志の統一や士気の向上といった統率力の発揮が求められる」というサッカーの特徴を踏まえて、サッカーで勝つために必要なことと、企業が成長するために必要なことには共通点があると考え、サッカーの取り組みを企業活動に応用させてきました。

またグローバル性の観点では、サッカーチームとして外国籍選手を日本に呼び寄せたのもヤンマーが初めてです。1960年代からブラジルと日本の選手(社員)交流を通じて、組織にグローバル性を養ってきたのです。
現在では、グローバルにビジネスを展開するうえで、セレッソ大阪というサッカークラブのメインスポンサーであることが、企業としての信頼獲得につながっているという点で、グローバル性を実感しています。

02強豪ヤンマーディーゼルサッカー部

ヤンマーディーゼルサッカー部(当時、以下ヤンマーサッカー部)は、1957年に誕生し、東京五輪を機に1965年から始まった日本サッカーリーグ(JSL、後のJリーグ発足のベース)には、スタート時から参加しました。

ヤンマーサッカー部は、本格的な企業スポーツの仕組みを日本で初めて取り入れていきました。選手は午前中で仕事を終え、昼から練習のできる体制となり、土日のリーグ戦には休日出勤手当も支給されました。また外国籍選手の登録や1,2軍制の導入によるチーム力強化もヤンマーが初めてです。なお、この2軍チームは「ヤンマークラブ」という名称で活動を行い、現在Jリーグに所属するガンバ大阪の源流となっています。

それらの取り組みの成果もあり、1970年代にはエースストライカー釜本邦茂氏や、ネルソン吉村氏(後に帰化し吉村大志郎)を中心に全盛期を築き、JSL優勝4回、天皇杯優勝3回を獲得しました。特に、釜本氏はリーグにおいて6度の得点王になり、日本代表としてメキシコオリンピックでは7得点をあげ得点王となるなど、大活躍をしました。なお、サッカー日本代表として国際Aマッチで76試合、75得点という釜本氏の記録は今でも破られていません。

その後、1993年のJリーグ発足にあわせてヤンマーサッカー部を母体とする、セレッソ大阪(会社名は当時 大阪サッカークラブ(株))が設立され、1994年のJFL(Japan Football League)優勝で、Jリーグに昇格しました。

03セレッソ大阪の誕生と躍進

ヤンマーサッカー部を母体として設立された大阪サッカークラブが、現在のセレッソ大阪の始まりです。チーム名のセレッソは「桜」を意味するスペイン語「CEREZO」で、桜は本拠地である大阪市の花です。

セレッソ大阪には、これまで多くの日本を代表する選手が所属してきました。その中にはセレッソ大阪でプロ選手としてのキャリアをスタートさせた選手や、アカデミー世代からセレッソで育った選手もたくさんいます。近年では、17歳からセレッソ大阪に加入した香川真司選手や南野拓実選手など世界レベルで活躍する選手も輩出し、「育成のセレッソ」として高い評価を得ています。

2017年シーズンにはYBCルヴァンカップと天皇杯の2冠を達成し、クラブ念願のタイトルを獲得。また2018年からは、チーム発足時からチームのエースとして活躍し「ミスターセレッソ」と呼ばれた森島寛晃氏が運営会社の社長に就任し、さらなる躍進を目指したクラブ運営を行っています。
なお森島氏が現役時代に付けていた背番号「8」はセレッソ大阪のエースナンバーとして扱われており、森島氏引退後もチームの躍進に欠かせない中心選手に受け継がれています。

04サッカーとヤンマーの企業文化

長年サッカーに関わってきたヤンマーにとって、サッカーは単なるスポーツではなく、アイデンティティといえる存在となっています。例えば、グループ社員の日々の業務の指針である11か条の“行動指針”は「ヤンマーイレブン」と呼ばれています。

またサッカーは、ヤンマーグループの一体感醸成にも大きな役割を担っています。年に2回行われるセレッソ大阪の「ヤンマーサポーティングマッチ」では、社員が招待されたり試合前セレモニーに参加できたりといったイベントが行われます。また世界中のグループ社員によるサッカー大会「ヤンマーグローバルカップ」には、国内外から多くのチームが参加します。世界各地域の予選を勝ち抜いたチームが日本に集まり決勝大会を実施する中で、組織や地域の垣根を越えた交流が生まれ一体感が醸成されています。

私たちが長年取り組んできたサッカーは、今では世界200か国以上で2億5千万人を超える選手によってプレーされ世界で最も人気のあるスポーツです。サッカーの力を借りれば、国を超え言葉を超えて、ワクワクできる心豊かな体験に満ちた社会を実現することができるのではないかと考えています。
これからもグローバル企業として世界各地で成長を目指すヤンマーにとって、 “組織性”と“グローバル性”をもつサッカーは重要な存在であり続けると考えています。

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