空調馬力とは?

更新日時:2024.01

空調馬力とは?

皆さんは「馬力」という言葉を聞いて、どのようなものを思い浮かべますか?
本来の意味をご存じの方は、1頭の馬が馬車を引っ張る力を基準とした、仕事量の大きさを表す単位を考えるかもしれません。
実はこの「馬力」という単位、空調業界でも広く用いられています。

空調機は「どれだけの熱負荷を処理できるか」を空調能力として表し、現在はJIS規格でkW表記されます。(以前はkcal表記でしたが、単位の国際統一により変わりました)
その上で、日本冷凍空調工業会が、1馬力≒2.8kWとして能力表示の目安を示しており、これを「空調馬力」として、空調業界で広く使われています。

何故、このような空調馬力が用いられているのか。それは昔の小型空調やパッケージエアコンに由来します。
昔の空調機は、駆動源である圧縮機を別置きのモーターで動かし、空調能力をそのモーター出力で表すことが多々ありました。つまり、本来の意味での「馬力」という言葉を用いて、空調能力を示すのが空調業界で一般化されていました。(1馬力≒0.75kW)

ところが、年月が経つにつれ、圧縮機出力が空調能力の大きさと一致しないことが増えてきました。これはモーターと一体型の圧縮機が主流となり、圧縮機効率や制御の複雑化したことが原因です。
そこで、日本冷凍空調工業会が【1馬力≒2.8kW】として定め、今の「空調馬力」が誕生しました。

元々は本来の意味で用いられていた「馬力」ですが、空調機の進化とともに、独自の意味に変わっていきました。
とはいえ、単位が変わろうと、設置環境にふさわしい能力の機器を選ぶ必要があることは変わりません。弊社では設置する機器の能力計算もおこなっておりますので、空調設置をご検討の際は、最寄りの支社店にお問い合わせください。

出典

一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター
『エコアイスのカタログに馬力表示がありますが、それが使われた経緯、また、kWへの単位換算について教えて下さい。』

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