YESSA 一般社団法人ヤンマー資源循環支援機構

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助成先一覧

<研究テーマ>
アオリイカ天然資源の効率的増殖による離島の沿岸漁業振興

研究の概要
近年、漁業者の高齢化や資源低迷によりアオリイカの水揚げ量は減少傾向にあるが、本研究では、比較的増殖が容易である点に着目、種子島や屋久島といった離島での増殖を実行し、離島漁村を活性化させる沿岸漁業振興の模範パイロット研究を行う。
研究者 :
三重大学 生物資源学部 宮崎 多恵子 准教授
助成期間:
2017年4月1日~2018年3月31日
助成額 :
180万円

研究の成果についてうかがいました

Q1:完了報告書の「今後の予定」に記載されているように継続実施できましたか?
2018年度は大学練習船の運行計画から漏れ、2019、20年度は新型コロナウィルスの感染症拡大のために船の運行が中止となり、現地での海洋調査を実施できませんでした。種子島・屋久島の飲食店と協同で行う予定だったアカイカ型アオリイカのマーケティングのためのイベント開催も、同様に着手できませんでした。
一方で、感染症予防措置を講じながら両島を訪問して対面での情報交換や調査を継続しています。現地産卵礁から卵を採取して空輸し、異なる水温下で飼育することにより、孵化速度や発生への水温の影響を調査しました。23℃での孵化日数は25℃におけるシロイカ型よりも早いことが示され、アカイカ型の産卵礁設置時期や水深を検討する際の参考資料として利用しています。
得られた成果は、国内学会で発表するとともに国際誌へ投稿しました。また、発展的テーマを見出して現在は第5回目の飼育実験を実施しています。
Q2:助成研究で得られた成果は、現在の研究活動にどういった形で活かされていますか?
アカイカ型アオリイカの生理・生態を理解する実験過程で考案した実験プロトコルは、イカ類の視覚特性を解析する手法として確立でき、現在はケンサキイカやヤリイカなど他の水産有用種についても研究を進めています。
卵飼育実験から得られた発生と水温の関係からは、人工産卵礁を試験的に深い水深に設置する計画が立案できました。水深を深くすることで温暖化による水温変化や台風の影響を避けられるメリットが期待されています。
当機構の助成により研究を遂行する過程で得た研究者としての最も大きな学びは、論文の考察で書く綺麗ごとではなく漁業者に寄り添い、彼らの利益を共に追求してこそ、真の「研究の出口」が見えてくることを知ったことです。

(2021年11月ヒアリング)

助成研究のその後
■2017年度
>放棄農地でもできる南瓜の自動収穫機に関する研究
>持続的農業につながる作物光合成活性のリアルタイムモニタリングカメラの開発
>海洋深層水を利用した海産ミドリムシ培養による多価不飽和脂肪酸生産システムの構築
>農林水産資源としての太陽エネルギーの発電利用と水稲栽培の両立のための実証的研究
>アクアポニックスにおける物質循環数理モデルの構築と物質移動予測に関する研究
>新規イメージング技術による熱帯産木質バイオマスの形成機構に関する細胞生物学的研究
>アオリイカ天然資源の効率的増殖による離島の沿岸漁業振興
>未利用資源であった水稲刈取り後に出現する再生茎の食資源・エネルギー源としての活用
>未利用廃棄貝殻からの機能性ペプチドの創製とその利用
>飼料用米の耕畜連携栽培における家畜糞堆肥の精密施用技術の確立
>微細気泡技術を用いた未利用資源からのリン回収技術の検討および地産地消のリン資源リサイクルシステムの構築
>高級二枚貝かつ新規養殖期待種タイラギの餌料要求量の把握
>竹炭の物理的・化学的性質を利用した農業資材・建築資材への適用促進事業
■2016年度
>持続的BDF利用に向けたBDF生産時に発生する廃棄グリセリンの高付加価値化の研究
>温暖化条件下で持続可能なワサビ栽培技術の開発
>オリザノールの選択抽出と米糠カスケード利用の事業性評価
>海産魚種苗生産における生物餌料自動培養・給餌装置の開発に関する研究
>ベトナムでの広東アブラギリ等油糧種子中の砂糖、油分、薬効成分の生成過程の解明
>国内のバイオマス利活用事業、特に木質バイオマスを中心とした事業可能性調査
>魚類廃棄物の資源循環型利用による除染および磯根資源生産力向上技術に関する研究
>循環水耕液のサンゴ砂礫浄化と蛍光ストレスモニタリングを用いた持続的システムの開発

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