YESSA 一般社団法人ヤンマー資源循環支援機構

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助成先一覧

<研究テーマ>
高級二枚貝かつ新規養殖期待種タイラギの餌料要求量の把握

研究の概要
国内有数の主要産地であった有明海のタイラギ資源量は、原因不明の大量死や食害などにより壊滅的な状態である。また多くの二枚貝養殖業は天然採苗に依存しているが、タイラギは資源量の減少により、天然海域における浮遊幼生や着底稚貝の発生が極めて少なく、従来型の資源管理策による回復は当面望めない。本研究では、以前から開発に取組んでいるタイラギの人工種苗生産技術を基に、養殖生産向上につなげる次のステップとして、人工種苗を効率的に成長させる好適養殖漁場の選定、特に律速要因となる餌料環境を定量的に把握することを目的とする。
研究者 :
国立研究開発法人水産研究・教育機構 西海区水産研究所 長副 聡 氏
助成期間:
2017年4月1日~2018年3月31日
助成額 :
180万円

研究の成果についてうかがいました

Q1:完了報告書の「今後の予定」に「助成研究により確立した飼育実験系を基に改良を加え、エネルギー蓄積・消費の観点から、タイラギ斃死要因の長期的な影響評価の実験に展開」と記載されていますが、実施できましたか?
助成研究で把握した室内実験の結果が、自然環境における事象にも適用できるかの調査を行いました。その結果、海水交換が良く、外洋水が流入するような海域では、室内実験の結果が適用できました。しかしながら、極沿岸の濁りの強い海域では、室内実験の結果が適用できず、環境水中の植物プランクトン量に対して推定値以上に貝が成長しました。
二枚貝が利用する餌粒子は、まだ不明な点が多く、植物プランクトン以外の有機懸濁粒子が利用されていることが考えられます。
このような結果を基に、現在、自然環境における二枚貝の餌を把握するため、科研費などの外部資金に申請中です。
Q2:助成研究で得られた成果は、現在の研究活動にどういった形で活かされていますか?
助成研究で確立した飼育実験系を利用し、タイラギ資源減少要因を解明するための研究に応用しています。これまでのタイラギの不適環境要因を把握するための研究は、止水飼育による無給餌試験であったため、短期的な影響評価(生死判定)しかできていませんでした。しかし、助成研究の課題で確立した流水飼育実験系に改良を加えることで、エネルギー蓄積・消費の観点から、諸環境要因がタイラギに及ぼす慢性的な影響を評価することができるようになりました。具体的には、貧酸素や浮泥などによるタイラギへの慢性的な影響が調べられ、新しい知見が得られつつあります。

(2021年11月ヒアリング)

助成研究のその後
■2017年度
>放棄農地でもできる南瓜の自動収穫機に関する研究
>持続的農業につながる作物光合成活性のリアルタイムモニタリングカメラの開発
>海洋深層水を利用した海産ミドリムシ培養による多価不飽和脂肪酸生産システムの構築
>農林水産資源としての太陽エネルギーの発電利用と水稲栽培の両立のための実証的研究
>アクアポニックスにおける物質循環数理モデルの構築と物質移動予測に関する研究
>新規イメージング技術による熱帯産木質バイオマスの形成機構に関する細胞生物学的研究
>アオリイカ天然資源の効率的増殖による離島の沿岸漁業振興
>未利用資源であった水稲刈取り後に出現する再生茎の食資源・エネルギー源としての活用
>未利用廃棄貝殻からの機能性ペプチドの創製とその利用
>飼料用米の耕畜連携栽培における家畜糞堆肥の精密施用技術の確立
>微細気泡技術を用いた未利用資源からのリン回収技術の検討および地産地消のリン資源リサイクルシステムの構築
>高級二枚貝かつ新規養殖期待種タイラギの餌料要求量の把握
>竹炭の物理的・化学的性質を利用した農業資材・建築資材への適用促進事業
■2016年度
>持続的BDF利用に向けたBDF生産時に発生する廃棄グリセリンの高付加価値化の研究
>温暖化条件下で持続可能なワサビ栽培技術の開発
>オリザノールの選択抽出と米糠カスケード利用の事業性評価
>海産魚種苗生産における生物餌料自動培養・給餌装置の開発に関する研究
>ベトナムでの広東アブラギリ等油糧種子中の砂糖、油分、薬効成分の生成過程の解明
>国内のバイオマス利活用事業、特に木質バイオマスを中心とした事業可能性調査
>魚類廃棄物の資源循環型利用による除染および磯根資源生産力向上技術に関する研究
>循環水耕液のサンゴ砂礫浄化と蛍光ストレスモニタリングを用いた持続的システムの開発

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