YESSA 一般社団法人ヤンマー資源循環支援機構

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助成先一覧

<研究テーマ>
カロテノイドを基質とするトマト香気成分の高感度・ハイスループット定量分析法の開発

研究の概要
トマトの色を決めるカロテノイド色素を多く含む品種の選抜を行うため、トマト香気成分に着目し、低コスト・高感度かつハイスループットに定量する分析法を開発する。
研究者 :
筑波大学 生命環境系 草野 都 教授
助成期間:
2018年4月1日~2019年3月31日
助成額 :
70万円

研究の成果についてうかがいました

Q1:完了報告書の「今後の予定」に記載された、計画通りの展開はできましたか?
本支援により確立したトマトに対するカロテノイドおよびクロロフィル量のハイスループット定量分析により得られたデータを、糖類および香気成分のデータと統合しました。光合成に深くかかわるクロロフィルと光合成産物を用いたカルビン・ベンソン回路から得られる糖類との量的関係を解析した結果、クロロフィル蓄積量が上位10%の品種ではフルクトースおよびグルコースの蓄積量が平均値よりも高いことが示されました。次に、カロテノイドとカロテノイドを基質とする香気成分の一種であるアポカロテノイドに対しても両者の量的関係を解析した結果、カロテノイド蓄積量快10%のうち、2品種でアポカロテノイドが高蓄積することを見いだしました。
Q2:助成研究で得られた成果は、現在の研究活動にどういった形で活かされていますか?
成果について論文化を行い、原著論文として世界に報告できました(Aono, et al, Metabolites (2021))。さらに、得たデータを元にゲノムワイド関連解析を行い、特にカロテノイドおよびリコペン量と相関がある一塩基多型を同定し、これをマーカーとしてカロテノイドおよびリコペン量の生合成亢進に関与する候補遺伝子を見いだしました。遺伝子候補の発現を公共データベースの発現パターンと比較し、さらに候補遺伝子の絞り込みを行いました。今後候補遺伝子の遺伝子組換え体を作成し、実際にカロテノイドおよびリコペン量が高蓄積するかを解析する予定です。

(2023年2月ヒアリング)

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