農事組合法人 市井藤巻営農組合
塚本様・犀藤様
- 地域 : 富山県射水市
- 作物・作業 : 水稲
- 購入型式 : YH570,ZJWU(Z : JAグループ独自型式)

農事組合法人 市井藤巻営農組合
富山県射水市の農事組合法人市井藤巻営農組合では、ヤンマーコンバインが何台も乗り継がれて活躍している。組合長の塚本さんにその理由をうかがってみた。
「うちはGC558から始まり、AG570を7年間使用していました。現在もAG6100を1台所有しています。ヤンマーの農業機械はとにかく頑丈で、故障知らずなんで助かってますよ」とおっしゃるが、今回YH570を購入されたのはなぜなのか?
「AG570はトラブルがほとんどなくて、まだまだ現役で使えたのですが、他の集落で譲ってほしいという話があったんです。減価償却の兼ね合いもあり、どうせ買うならAG570の後継機であるYH570にしよう!」という経緯があり、購入を決められた。
YH570を導入されてからの周囲の声について「他の営農組合から羨ましがられますよ。特に選別が抜群に美しいと。私達も実際に使ってみて、他社のコンバインとは比べ物にならないくらい正確な仕事をこなしてくれていると実感しています。YH570も自慢できますが、ぜひ欲しいと請われたAG570も自分のことのように嬉しいですね」。ヤンマーのコンバインが多くの方々に愛されているようで、うれしい気持ちになった。
購入から1年ほど経っているが、具体的な魅力についてはどうお考えだろうか?
「やっぱり丸ハンドルですね。これが購入理由と言っていいくらい大切なポイントでした。丸ハンドルを握ったままで刈取部の上下や左右の条合わせを調節できるのは、どこのメーカーにもない操作性の高さだと思います」。オペレータの犀藤さんも丸ハンドルには格別のこだわりがあるという。「丸ハンドルはあぜ際でのターンがしやすいですね。他のオペレータも声をそろえます。丸ハンドルである限りはヤンマーを選びたい気持ちです」(犀藤さん)。
また刈取りについても「刈取りの速さも素晴らしいですが、今までだと作業中にチェンが緩んでよく詰まっていましたが今はありません。また、刈取クイックペダルは使い勝手が良いですね。詰まる前に操作して脱こくできるので作業に無駄なロスが発生しなくなりました」(犀藤さん)。さらに排出について「籾の排出速度は今までよりも速くて良いですね。オーガシュータは排出口の向きが調節できるのが便利です」(犀藤さん)。「買ってみてわかったのですが、オーガシューターは非常に便利です。今までなぜ付いてなかった?と思うほどの機能ですよ」(塚本さん)。
思いのままの反応で、刈取部に残った稈を作業速度に関係なく高速で脱こく部へ送り、稈こぼれを防ぎます。
YH570の性能についてお褒めの言葉をいただいたが、改善すればもっと良くなるポイントはないのだろうか?
「自動車では主流になったオートストップが欲しいです。例えば、あぜ際でオートストップがあるととても便利だと思います。あと、ある程度傾いた時にブザーで知らせてくれると助かりますね」(犀藤さん)。過酷な条件で日々働いておられるからこそ、うかがえる貴重な声だ。
「車速についてはAG6100の方が早いのですが、車体はYH570の方が短いため、小さなほ場での作業で威力を発揮しています」(塚本さん)。「小回りがきくので、特に狭いほ場では使い勝手が良いですよ。また、搬入やあぜ越えする時のアップダウンの衝撃が緩やかなので乗り心地が良くなりました」(犀藤さん)。プロが求めるコンバインに本当に必要なものは何か?改めて考えさせられる機会をいただいた。
今回ご購入いただいたYH570には「プレミアム点検パック」が標準装備されている。「おかげさまで購入時からほとんど変わらない状態を保っています。トラブルもなく、非常に順調でした」(塚本さん)。「50時間の点検・整備については、オペレータによって気になる点があるので細やかに対応してくれるのがいいね。故障の心配がないのでシーズンを通じて安心できます」(犀藤さん)。
購入と同時にご加入いただいたスマートアシストについては「特に各地でキャビン付きのコンバインでも盗難の被害があるので、自分の農業機械の位置を把握できるのは安心です。防御策としては大きいと思います。また、エンジンの稼働時間などを管理できるツールは、管理者の立場からすると今後さらなる活用が見込めますね」(塚本さん)。
最後にデザインについてうかがってみた。「北陸新幹線のデザインを監修された奥山清行氏が手掛けたということで、農業機械としては珍しいデザインだと思います。逆に言うと、自動車業界では当たり前のデザインが農業機械においても必要なんじゃないでしょうか。特に農業にこれから従事しようとする若い方に、ただ乗ってくれと言っても乗ってくれないので、デザインが果たす役割は大きいと思います」。ヤンマーでは作業性や操作性などの基本性能や安心感はもちろん、農業を続けたいと思っていただけるようなデザインの商品を提供したいと考えている。塚本さん、犀藤さんのような方たちとともに、若い方たちにも乗っていただけるような商品をつくっていこうと再認識できた取材だった。
より速く、より高精度に