お客様事例紹介

刑部 純様〈2軸整形ロータリーRWA140SK〉

株式会社 刑部(ぎょうぶ)農機 代表取締役社長

刑部 純様

  • 地域 : 兵庫県あわじ市
  • 作物・作業 : たまねぎ

タマネギ農家が惚れ込んだ「2軸整形ロータリー」

(株)刑部農機は、1924年、初代・刑部弁吉氏が縄縫機の製造販売会社として設立。その後、農機具の取り扱いをはじめ、今年で創業から数えて92年の老舗だ。今回、RWA140SK人気の火付け役となった同社の3代目社長、刑部純氏に詳しくお話をうかがった。

刑部社長は、三重県の漁師の家庭に生まれ、農業においてはまったくの素人だった。それがご結婚後、刑部農機に入社。苦労をされたが、先代社長の「(知ったかぶりをするな)馬鹿になれ」という教えを守りつつ、農業のノウハウや機械技術を身に着け、今や地域農家の信頼も厚い3代目社長として活躍されている。
「自分で使って納得したものしか、すすめない」がモットーだ。そんな刑部社長が2軸整形ロータリーRWA140SKと出会ったのは、10年ほど前のことだ。

地域で求められていた、3工程が1回で済む整形機

そもそも当地の慣行タマネギ栽培では、独自の淡路ロータリーという、センター培土式のロータリー(センターに溝、左右にうねの半分ずつを立て、往復で中央に1うねができる)でうねを立てる(図1)。また水稲裏作のため、粗起こしで稲株をすき込み、砕土をした後にうね立て作業を行う。
つまり①粗起こし②砕土③うね立ての3工程が必要だった(図2)。しかも移植前の秋頃は雨が多く、手間を省きたい。高齢化も進んでいる。そのため当地では、1回でそれらの工程ができる機械が求められていたのだった。

10年前の失敗を恐れず、2度目の出会いで結果が好転

「実は10年ほど前に試したんですが調子が悪くて(笑)」。ただ当時はご自身も農業に詳しくないうえ、機械の調整もせずにそのまま使ったのが悪かったではと振り返る。しかしその後、2度目の出会いで印象は好転した。
「4~5年程前から、内盛式の整形機が売れ出したので、以前とは状況も違うし、機械も改良されているだろうし」と、2年前に再挑戦してみた。
「改めてお客さんの見えるところでやったらこれが大好評!それで、去年の実演会で実演してみたら『これ良いやん!』ということで、その日の内に5台も売れたんです(笑)」と、刑部社長。

トラクターの複数所有や機械移植の普及に伴い注目!

今回の普及の裏には、省力化に対するニーズが大きい。というのは、トラクターが1台の場合、2つの作業をするのに、いちいち倉庫まで戻って作業機を付け替え、またほ場まで戻らなければならない。これに手間がかかる。その後、トラクターを1軒で2台持つ時代になって、多少は省力化されたが、耕うんをきちんとやらないとしっかりとしたうねが立たないなどの悩みがあった。「そこへ、一発で粗起こし・砕土・うね立てができるこの機械が出てきたんです」。
また、機械移植が普及して、しっかりしたうね立てが重要になってきた。つまり、いろんな要素が加わって2軸整形ロータリーが注目されはじめたのであった。

2軸ならではのうね構造により活着が良く、排水性が良く、雨にも強い

また、うね質の向上も魅力だ。独自の2軸方式により、うねの下部は粗く上部は細かいという独特のうね内構造を形成。それが『作物の生育にすごく良い』のだという。
「一般のロータリーだと、粗くても細かくても、上から下まで同じ粒状になるんですが、この機械で立てたうねは上部の約5cmが細かくて下が粗い。だから活着も良いし、排水性も高くて理想的なうねになりますね。

さらに注目したいのは、うねが雨に強いことだ。
「去年はけっこう雨が多くてセンター培土で立てたうねも、一般的な整形機で立てたうねも崩れたんですけど、この機械で立てたうねは崩れなかったんです。それでお客様に喜ばれました」と満面の笑みをみせてくれた。今回売れた5台のうちの1台は、機械移植をしている営農組合に導入いただいたが、この機械を全員に気に入っていただき、3ha分のうねを立てられたとのこと。
「『もう1台買っていただけるように説得する』と言ってくれました。今年は頑張って普及させますよ」。

当地独自の重労働『鍬(くわ)取り』を2軸整形ロータリーが軽減

そして、省力化で工数低減に次いで大きく貢献してくれるのが、当地ならではの『鍬(くわ)取り』という作業の省力化・労力軽減だ。
「淡路ロータリーはセンター培土式なんで、ほ場のうね立てをすると、最後のうねは外側が半分だけが残った状態になるんです。でもこれまでは、その半分ずつ残った長辺部分を鍬(くわ)で押さえて、人力で硬く締めなければならなかった。これがまた重労働なんです。それと最後に残ったうねの両短辺も、鍬取りをしないといけない。それが2軸整形ロータリーを使えば、1回でうねが立つので、鍬取りをする必要がなくなる。うねの両短辺を足で踏んでおくだけで済む。これも当地では大きなメリットになるため喜んでいただいています」。

うれしそうに話してくれる刑部社長の表情は、タマネギ産地を元気にしたい!という意気込みに溢れていた。