お客様事例紹介

白井農機株式会社様〈全自動野菜移植機PW20R・PW10〉

代表取締役社長 白井 秀明さん(左)・代表取締役専務 白井 隆仁さん(中)・営業 山村 拓朗さん(右)

  • 地域 : 愛知県豊橋市
  • 作物・作業 : 野菜

地域ニーズに合った全自動野菜移植機で、高効率化と省力化をめざす農家を応援!

キャベツの生産量日本一の愛知県は、野菜移植機の導入が進む最先端地域のひとつです。今回、取材にうかがった豊橋市では歩行型の全自動移植機が普及していますが、最近では、能率が2倍、乗ってラクに移植ができるということで乗用型の導入も進んでいるといいます。
そこで今回は、地域に根ざして農業機械を販売している白井農機株式会社にお話をうかがいました。

進化したヤンマーの野菜移植機で地元農家の野菜づくりを応援したい

白井農機株式会社は、1925年にカイコからマユを取る「糸繭商」として業務を開始。1961年に法人化し、今では農業機械・緑地管理機械の販売・レンタルや機械の保守点検・メンテナンスなどをメインの事業とされている。
今年で創業して90余年を迎える白井農機には、農業機械整備士1級やヤンマー整備士1級などの資格を所有する優秀なスタッフがメンテナンスはもちろん、地域農家のご要望に合った機械の提案をされている。今回お話をうかがった山村拓朗さんは、乗用型の全自動野菜移植機の販売とメンテナンスを担当されている。豊橋ならではの地域事情や乗用型を推進した経緯などをうかがった。

2年前に建てられた整備工場兼事務所。
2年前に建てられた整備工場兼事務所。

PW20Rの実演会で好感触を得たのは今後の推進に向けて大きな収穫だった

白井農機が販売した乗用型の全自動乗用移植機は、PF2Rが4台、新モデルPW20Rが2台(2016年9月現在)だという。5年前から全自動乗用移植機の実演会を行ってきたという山村さんに手応えについてうかがってみた。

「PW20Rの実演会は好評を得ていますね。地域によってうねの形状が違いますので、その数だけお客さんのニーズがあります。この辺はうねを3本立てるのが主流なのですが、条間が約600mmのうねを3本立てて、次のうねを3本を立てる時に“合わせ”の部分がきれいに仕上がらないことがあるんです(図1)。そのため乗用型と歩行型を所有され、1本のうねである“合わせ”の部分のみ歩行型で、他の2本のうねは乗用型で移植されるお客様がおられます。また、管理作業も消毒する機械などは乗用型が普及しています。これらの機械も1200mmの車幅が一般的なので、移植機も合わせる方が効率が良いと思います」。

持ち込み推進での手応えについて、同席した各務担当(ヤンマーアグリジャパン株式会社)も口を揃える。「北海道のようにほ場面積が広くないので東海エリアでは乗用型は売れないと思われていました。それよりもコンパクトな歩行型を2~3台所有することがステータスでしたね。現在は高齢化の問題もありますし、未経験者が新たに農業を始めるケースが増えていることが追い風になっています。持ち込み推進での評判がとてもいいですね。実際に使われている方の口コミが広がって販売も好調です。今年は乗用型と歩行型の新モデルが登場したので、今後に期待してます」。お二人とも実演会での手応えをしっかりと感じておられた。

(図1)うねの形状と移植機の使い分け。
(図1)うねの形状と移植機の使い分け。

過酷な農作業に最適な乗用型は女性でも簡単に操作できるのが魅力

では、歩行型に比べてどのような点が好評だったのだろうか?「この辺の植付けは盆明けから始まって9月の彼岸までがピークです。そして10月から再開します。農家によっては毎日植付けを行うので、歩いての作業に比べて疲れないという声をいただいています」と山村さん。
また、性能についても魅力的なポイントがあるという。「まず予備の苗を載せる台が多いのがいいですね。この辺の畑は長いところで100mくらいあります。ひとうね植えるのに歩行型の標準の予備苗台だと足りません。予備の予備苗台をつけても足りないので、畑の真ん中に苗を置いたりしていました。乗用型は100mくらいは苗継ぎをしなくても移植できるので、わざわざ畑の真ん中で苗継ぎをする必要はありません。さらに2条植えの場合は、歩行型の倍の作業スピードで作業が終わりますから」と省力化に貢献してくれると山村さんの実感がこもる。
最近の農家では、ご主人だけではなく、お母さんやお嫁さんなどの女性も農業機械を使うので操作性が大切だという。「歩行型だと次のうねに移る時にハンドルを下に押し付け、前のタイヤを浮かして旋回するのですが、女性にとっては大変かもしれません。乗用型だと女性の方でも取り回しが簡単にできます」と山村さんが語るのを、各務担当は深くうなずいていた。

メンテナンスが簡単にできる。シンプル構造で適期移植を可能にしてくれる

「今までに販売した乗用型は合計6台なのですが、4台は“抱きうね(1畦2条植え)”のお客様です。2つのうねを合わせたような形の抱きうねに2条植えされる方には乗用型がおすすめなんです。往復2条植えの歩行型2台よりも乗用型1台の方が安いんです。シンプルな構造なので、従来機に比べてリーズナブルな価格設定になっているのも大きな魅力ですね」と山村さん。
また、使用されているお客様からもシンプルな構造が良いというお声をいただいているそうだ。「シンプルな構造だとトラブルが発生しにくいんです。もし故障した場合でも修理の時間が短くて済むので、農作業への影響をできるだけ軽減できます。苗には適期があるので1週間なんて待てません。お客様にとっても白井農機にとっても非常にメリットがあります。常にスピーディな対応が求めれれているので、白井農機がしっかりサポートさせてもらっています」。移植機の性能と構造がアフターフォローに良い影響を及ぼしていることがわかった。

(図2)メンテナンスが簡単な乗用全自動野菜移植機PW20R
(図2)メンテナンスが簡単な乗用全自動野菜移植機PW20R

地域ニーズに合わせて進化を続ければ乗用型は新しい農業を切り拓いていく

今後、多様化するニーズに対応するために、野菜移植機に求められる性能についてうかがってみた。
この地域では「小玉用に株間を狭くしたり、植付精度をもっと高めて深植えしたいという思いがあります。他の地域では稲作の裏作でキャベツを植えたいという方には、もっと高いうねに移植したいというニーズがあるようですね。高いうねにすることで水はけが悪いほ場でのデメリットをカバーできますし、収穫時に刈取位置が高くなるので作業が楽だからです」。地域のニーズにきめ細かく対応した様々な移植機のラインアップの必要性を強く感じた。

さらに山村さんは移植機の乗用化が進んでいると実感されている。「以前の管理作業は中耕や消毒などすべて手作業でした。また、この地域では畑一杯にうねをつくって植えていましたが、これだと乗用の管理機械が入りません。今では乗用の管理をする前提で畑づくりを行っています。これが移植機の乗用化が進んでいる理由だと思います。同時に、持ち込み実演での手応えがありますし、良い評判が広がっている状態なので、もっと潜在需要があると思います。昔、歩行型の全自動野菜移植機が登場した当時は、そんなもの使ってもろくな物ができないと言われていましたが、今では使っていない人の方が少数。乗用型がスタンダードになる時代はもうすぐそこまで来ています」。
乗用型の全自動野菜移植機が切り拓く新しい農業を見つめる山村さんだった。

整備工場に隣接する建物では、野菜養土を購入したお客様に播種機の無料利用を行っている。
整備工場に隣接する建物では、野菜養土を購入したお客様に播種機の無料利用を行っている。

お客様使用製品・サービス情報

PW20R

歩行型に比べ、約2倍の高能率で大幅な省力化を実現。