作物によって最適な土壌のpH(酸性度)が異なります。pHを測定し、作物に最適なpHとなるよう適切な対策を行いましょう。
対策の例
- pHが高すぎた場合・・・カルシウム資材の施用を控え、pHを上げない資材を使う。
- pHが低すぎた場合・・・カルシウム資材で適正なpHまで上げる。
いま、市場ではより安全で質の高い農産物の安定生産が求められています。これらのニーズに応えるには、作物栽培の基盤となる「土づくり」がとても重要です。ヤンマーはよい「土づくり」のための課題解決を、お客さまと一緒に取り組みます。
土壌の性質は、物理性、化学性、生物性が互いに複雑に絡み合う中で決まります。
そして、その3 要素のバランスが取れた状態であることが健康な土壌の条件です。
ヤンマーでは、土壌診断の結果から、お客様のほ場、栽培体系に応じた最適な施肥設計、作業方法など、土壌改善をご提案します。
土づくりの課題解決を行うには、土の専門知識が必要です。ヤンマーでは、土壌医検定資格登録者数、全国約3,540名のうち約1,300名が在籍しており、土づくりマスター・アドバイザーを全国に配置しております。全国3,000件以上の土壌診断実績を誇り、確かな経験と知識で、お客様のお手伝いをいたします。
お手軽に受けられる「簡易土壌診断」、より詳しく分析し、改善策もわかる「本格土壌診断」をご用意。お気軽にお問い合わせください!
簡易土壌診断では、pHメーターやECメーターを使ってその場で計測し、土壌の酸性度、養分濃度を診断します。
まずは作物に適した土壌か土の健康診断として、簡易土壌診断から始めましょう。
簡易土壌診断では、土壌の状態を知る上で基本となるpHとECをほ場で測定します。
また、検土杖を使って土壌の断面を見ることで、根が張れるやわらかい層の深さや地下水位の高さなどがわかります。
これらを測定することで、作物に最適な土の状態になっているかを診断することができます。
作物によって最適な土壌のpH(酸性度)が異なります。pHを測定し、作物に最適なpHとなるよう適切な対策を行いましょう。
EC(電気伝導度)はほ場に含まれる肥料養分の濃度を表す値です。
ECが低いと養分が少なく、高すぎると養分や水分の吸収が困難になり、生育が阻害される可能性があること等がわかります。
土の性質や耕盤の有無、通気性の良し悪しを確認します。
有効土層
作物の根が伸びることができる土層です。耕盤を破砕し、根が伸びることができれば有効土層も広がります。
作土層
人為的な耕うんにより形成される層です。作物の根は水分や養分吸収のために容易に伸びることができます。
耕盤
機械作業において、踏圧やロータリー・プラウ作業で爪が下の土壌を押さえることで形成され、根の伸長を阻害します。これを”耕”盤と呼びます。
心土層
作土層の下にある土層が心土層です。作土層に比べて養分が乏しくなっています。
硬盤
基盤整備や土壌本来の緻密性による硬い層です。機械での破砕作業が、かなり困難な場合もあります。
①まずはお近くの支店へお問い合わせ
②営業担当がお客さまのほ場を訪問
③土を採取し、その場で土壌診断
ヤンマーの本格土壌診断は、土壌の状態を分析した結果をもとに、専門家による最適な改善策をレポートの形でご提案し、お客様の土の課題解決をサポートします。
作物が育つための栄養分は多くても少なくてもいけません。また、養分バランスが非常に重要です。現状を把握することで、より良い施肥計画を立てましょう。生育不良等の課題を解決することができます。
土壌中の微生物の種類が多様で、バランスが取れていると病害へのリスクも軽くなります。生物性診断では、土壌微生物のバランスに加え、作物に有害なセンチュウの有無も知ることができます。
生育における課題の多くは物理性の改善で解決することができると言われています。物理性診断では検土杖による土層の分析や硬盤の有無、排水性などの診断を行い、適切な作業の提案を行います。
堆肥の腐熟度や含まれる養分・微生物を知ることで、よりお客様のほ場に合った土壌のバランスを整えることができます。作物の品質向上・化成肥料の減肥によるコスト削減にもつながります。
肥料の過剰投入や単一作物の連作で土壌のバランスが崩れている可能性があります。原因を特定することで、解決への糸口を探ります。
水はけが悪いと、作物が呼吸できず、生育に悪影響を及ぼします。また、多くの病害の原因となる嫌気性微生物が増殖することがあります。
降雨のないハウス土壌では、養分過剰(塩類過多)な状態になりやすく、体内の水分が抜け、生育を阻害する例が多く見られます。
分析の種類 | コードNo. | 価格(税抜) | 分析項目 | 分析期間 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
主要8項目分析 | 716-DBS-1004 | ¥4,000- | ①pH | ②EC | ③硝酸態窒素 | 約4週間 |
④アンモニア態窒素 | ⑤有効態リン酸 | ⑥交換性カリウム | ||||
⑦交換性カルシウム | ⑧交換性マグネシウム | ⑨遊離酸化鉄(水稲のみ) | ||||
⑩有効態ケイ酸(水稲のみ) | ||||||
一般分析 | 716-DBS-1001 | ¥9,000- | ①pH | ②EC | ③CEC | 約4週間 |
④腐食 | ⑤リン酸吸収係数 | ⑥硝酸態窒素 | ||||
⑦アンモニア態窒素 | ⑧有効態リン酸 | ⑨交換性カリウム | ||||
⑩交換性カルシウム | ⑪交換性マグネシウム | ⑫カリウム飽和度 | ||||
⑬カルシウム飽和度 | ⑭マグネシウム飽和度 | ⑮塩基飽和度 | ||||
⑯Ca/Mg | ⑰Mg/K | ⑱遊離酸化鉄(水稲のみ) | ||||
⑲有効態ケイ酸(水稲のみ) | ||||||
微量要素分析 | 716-DBS-1002 | ¥3,500- | ①交換性マンガン | ②可給態鉄 | ③可溶性銅 | 約4週間 |
④水溶性ホウ素 | ⑤可溶性亜鉛 | |||||
全項目 | 716-DBS-1003 | ¥12,000- | 一般分析+微量要素 | 約4週間 |
分析の種類 | コードNo. | 価格(税抜) | 分析項目 | 分析期間 |
---|---|---|---|---|
土壌微生物分析 | DA2001,DBS | ¥8,000- | 糸状菌、放線菌、細菌、フザリウム菌、 色素(ローズベンガル)耐性菌、その他 菌のバランス |
約5週間 |
ナス科栽培土壌は青枯病菌(※) | ||||
アブラナ科栽培土壌はネコブ病菌も追加で分析 | ||||
有害線虫分析 | DA2002,DBS | ¥8,000- | ネコブ線虫、ネグサレ線虫、シスト線虫 |
分析の種類 | コードNo. | 価格(税抜) | 分析項目 | 分析期間 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
堆肥一般分析 | DA2004,DBS | ¥6,400- | ①水分 | ②pH | ③EC | 約4週間 |
④全炭素 | ⑤全窒素 | ⑥C/N比 | ||||
⑦全リン酸 | ⑧全カリウム | ⑨全カルシウム | ||||
⑩全マグネシウム | ||||||
堆肥微生物分析 | DA2006,DBS | ¥8,000- | 糸状菌、放線菌、細菌、色素耐性菌、嫌気性菌 | 約5週間 |
※分析期間は時期により異なります。
①まずはお近くの支店へお問い合わせ
②営業担当がお客さまのほ場を訪問し、ヒアリングと土の採取
③分析センターで養分量等を分析
④専門家による診断書の作成
⑤営業担当が診断書をお届け