お客様事例紹介

佐倉白翠園様〈GHP停電対応機/GHPチラー/園芸用GHP/マイクロコージェネ〉

特別養護老人ホーム佐倉白翠園様

会社紹介 : 佐倉白翠園
千葉県佐倉市にある佐倉白翠園は社会福祉法人誠友会が運営する介護老人福祉施設です。平成元年の設立以来、高齢者福祉と並行して地域との共生にも尽力。小学生とのシルバーダンス会や交通安全教室といったイベントの開催も積極的に行われています。

  • 所在地:〒285-0004 千葉県佐倉市岩名1011
  • 導入製品:
    電源自立型GHPハイパワープラス
    GHPチラー
    停電対応型マイクロコージェネ
    園芸用GHP

災害用バルク補助金を活用し、ご利用者様と地域を守るBCP対策

ハイリスク高齢者の方がご利用される佐倉白翠園では、災害時におけるエネルギー回りのBCP対策は重要な課題でした。
どのようにして佐倉白翠園様はBCP対策へ取り組んでいるのでしょうか。

社会福祉法人 理事長 竹内 淳様

佐倉白翠園 施設長 安宅 香織様

停電時のシステム作動で高い精度と効果を確認

食堂の照明

BCP対策を要としてエネルギーシステムを刷新したとはいえ、その性能を実感する機会は頻繁に起きるものではなく、導入後のイメージは中々つかみづらいものです。

今年の夏にキュービクルの漏電と誤作動によって施設が4時間程度の停電に見舞われました。その際にまず驚いたのは、事務所の冷暖房と電気が突然ついた事です。「もう復旧したのかな?」と思ったのですが、利用者さんの入居スペースは電気が消えたままである事からシステムが作動している事がわかりました。事務所だけとはいえ災害時に対策本部となるだけに、その後スムースに対応に当たれた事は大変心強かったです。

EHPシステムだった以前であれば、災害や何かトラブルがあった際に電気は完全に落ちてしまいます。当施設の規模では通常の発電機ではカバーしきれません。実際に停電が起きてから電気の修理会社さんが来るまで4時間ほどかかります。それだけに、停電後すぐさま冷暖房を使えたことは職員もとても感激していました。

新しいエネルギーシステムが導いたスタッフの意識の変化

GHPシステムを導入してみて、職員の災害に対する意識が高まった事はとてもよい変化ですね。介護保険法で令和6年の3月までにBCP計画を立てるための経過措置期間が設けられています。まさに今、職員で立案中のところにエネルギーシステムを通した視点で業務継続と向き合えるというところで、大変良かったなと思っています。

安全なBCPを実現したエネルギーシステムの紹介

導入したシステムのベースとなるのがLPガス貯蔵タンクを搭載した「災害用バルク」。ここから施設に設置された各機器にLPガスが供給される仕組みです。要点となる機器の特徴と用途についてご紹介します。

マイクロコージェネ写真

① 停電対応型マイクロコージェネ《給湯機能》

多くのご入居者の生活をサポートするにあたり、災害時においてもお湯の確保は不可欠です。佐倉白翠園では停電対応型のマイクロコージェネを選択。マイクロコージェネとは、発電時のエンジン排熱をお湯として回収が可能なシステムです。停電対応型の特徴は、搭載バッテリーによりエンジンを起動し、発電を開始する事が可能な点です。電力は広大な施設の各給湯回路の循環ポンプへ供給。停電時にもお湯の継続利用を可能とします。

GHP チラー写真

② GHP チラー《施設全体の空調》

ご入居者の生活の場となる本館では、中央式空調の熱源としてGHP チラーを採用しました。GHPチラーは、ガスエンジンで圧縮機を駆動させているため、消費電力が小さい熱源機です。停電時においても電源を比較的小容量の非常用発電機で確保し、空調運転の継続を可能としております。また、屋外に設置されたビニールハウスの空調としても活用されております。

GHP ハイパワープラス写真

③ GHP ハイパワープラス《食堂における空調+α》

食堂には個別式空調として電源自立型GHPハイパワープラスを設置。GHPハイパワープラスも、ガスエンジンで圧縮機を駆動する小電力な空調システムであり、バッテリーと発電機を搭載しています。停電時においては、バッテリーでエンジンを起動し、起動後は発電をしながら、空調運転することが可能です。また、発電電力の余剰分は、空調以外にも供給することが可能となっています。佐倉白翠園では、照明や保安用コンセントにも供給をしています。

補助率1/2の災害バルク補助金導入の経緯

GHP チラー写真
株式会社エネライフ 郡司様

佐倉白翠園様の設備工事の更新時に災害バルク補助金についてご案内させていただきました。以前にも誠友会様が運営される体育館「松ヶ丘アリーナ」において、補助金申請の実績があった事もあり、前向きなお返事をいただきました。

以降はヤンマーさんにご相談をしながらシステム構築を進めつつ、補助金の申請と併せて佐倉白翠園様に最終的な提案をさせていただき、ご採用いただいたという流れになります。

今回のポイント

【課題】
① 災害時に給湯機能と空調機能を確保したい。
② BCP対策のイニシャルコストを抑えたい。
③ 通常時のデマンド管理をもっと楽に。

【解決】
① 停電対応型マイクロコージェネ導入によりお湯の供給、電源自立型GHPとGHPチラーの導入により空調の供給を実現。
② 災害用バルク補助金を活用。
③ EHPからGHPへのシステム変更により大幅に改善。