お客様事例紹介

田中 雄二様〈EX38A〉

KSホールディングス(株)田中 雄二様

住所 : 佐賀県

愛称「叶夢(とあ)」フィッシングクルーザーEX38A

全長・幅・深さ(m) : 12.39×3.40×1.93
総トン数 : 5G/T超
最大搭載人数 : 12名
主機関 : 6CXBS-GT

出典 : YANMAR mare vol.46(2025年発行)

見た目も気分も中身も最高のクルーザー

オーナー KSホールディングス(株)
代表取締役 田中 雄二様

「えっ、EX38Aのどこが気に入ったかって?パッと見てわからないかな。ほら、見た目がカッコイイだろう(笑)」

ピカピカの新艇を前に、それ以上に輝く笑顔を見せるのは佐賀県で会社を経営する田中雄二氏である。取引先や従業員といった仕事仲間から、奥様やお子様に至るまで、大切な人たちと海に出る時間こそが、何よりも心地よいという。
「自分が気分よく過ごせるのも大切ですが、、同乗者にはもっと気持ちよく過ごしてもらいたい。だから、見た目にもこだわりたいんです。大切な人をマリーナに連れてきて、EX38Aを見せたときに『おお、いいね!』と喜んでもらえる。乗船前から気持ちよくなってもらえるなんて最高じゃないですか(笑)」

もちろん、海上で快適に過ごすための性能も申し分ない。天井高180センチ超の広々とした船内には、座り心地の良いクッションを完備。エンジン音は静かで、振動もほとんど感じないという。独自のオーディオシステムを備えたリラクゼーション空間は、まるで海に浮かぶラウンジそのもの。田中氏は、職場では事務を担当する奥様とも、この船ならゆっくり会話ができると話す。新艇の導入について、取材の中では何度も「みんなのため」と語っていた田中氏だが、実のところ一番の思いは、この日も寄り添っていた最愛の奥様に向けられているのかもしれない。

そんな田中さんは、EX38Aの加速性や安定性にも高い満足感を抱いている。昨年11月に進水式を終えたばかりで遠出は少ないものの、波を切る加速の感覚は実に爽快。シートに背中が吸い付くような感覚を味わえるという。電動トリムタブによって走行姿勢を調整できるため、低いカヌーのような小型船も見逃さない。クラストップレベルのエンジン 6CXBS-GTと相まって、玄界灘の荒波にも立ち向かえると語った。
何と言っても釣りを楽しむための艤装がこれでもかと言わんばかりに備えられている。その前に、あるエピソードを紹介しよう。

高出力と低燃費、クリーン燃焼を同時に実現する6CXBS-GT

大物との再会に備えて心構えも艤装も準備万端

叶夢の上の田中ご夫妻

田中さんは幼い頃、近所の川や池で釣りに親しんでいた。成人後はしばらくは仕事一筋で、釣りに出る余裕はなかったという。ある日、得意先の誘いを受けて船舶免許を取得。その流れで自然とマイボートが欲しくなり、悩んだ末に中古のEX35Ⅱを購入した。それからEX38 Aに乗り換えるまでの約8年間、多くの思い出が波のように押し寄せる。ホームポートである伊万里マリーナから対馬、隠岐まで足を延ばすこともあった。
「春を告げる鯛に始まり、イサキ、剣先イカ…。夏も秋も冬も、挙げればキリがありません。一番印象に残っているのは、家内と二人で出かけたイカ釣り。ふと見上げると、数千羽もの海鳥が空を舞っていて、『これは大物が来るぞ(笑)』と話していたら、本当に竿が重くなった。釣り糸がプツンと切れて、顔を見合わせながら再チャレンジすると、またズシンと来た。やっと引き上げたのは30キロを超えるマグロでした(笑)」

この出来事が終わりではなかった。さらなる強いアタリが、水深50メートル付近で起きたのだ。EX35Ⅱのデッキを歩き回り、長い時間をかけてようやく30メートルまで浮かび上がったと思った瞬間、またしても100メートルまで急降下。白熱の攻防の末、今回は勝ちを譲る形になった。「どんな魚が、いつ勝負を仕掛けてくるかわからない」その経験を経て、新艇を建造する際には釣り用艤装に一切妥協しないと誓ったという。

細部にまで想いを込めた愛艇の名称は「叶夢(とあ)」

EX38Aは「釣りの奥深さを体感できる艇=フィッシング・クルーザー」というコンセプトのもと設計され、40フィートクラスに匹敵する航走性能を誇る。視認性に優れたメーター類、操作性に優れた操舵装置を搭載し、ハイスペックなレーダーやソナーをオプション装備している。また、前方確認用としてヤンマー取扱いのナイトウェーブ(暗視カメラ)を採用。後方確認と機関室の確認用にもカメラ2台を追加しており、ナイトウェーブ用の画面で分割表示できるようにしている。

さらに田中さんは、操舵を自動化する「オートパイロット」や「サイドスラスター」など多数の艤装を採用。中でもお気に入りは「エンジンリモコン防水コネクター仕様」だという。実際に手に取りながら、「このダイヤルを回すだけで流し釣りが自在にできる。釣りに集中できるのは嬉しいね」と笑顔で語った。

日差しや雨を遮るオーニングは、特注のFRP仕様。設置方法にもこだわりが光る。通常、支柱はアフトのトップレールの中央後部に立てられることが多いが、大物とのファイト中には左右の移動を妨げる要因となる。そのため、この艇では移動の妨げにならないよう工夫され、アフトデッキ中央に設置された。また、多様な使い方ができるFRP製ボックス「ライブウェルボックス」は生け簀とベンチシートを兼ねており、釣った魚を生かしたまま港へ持ち帰ることができる。

この艤装計画において、田中さんと二人三脚で知恵を絞ったのが、ヤンマー舶用システム株式会社長崎営業所の川﨑圭二所長である。田中さんに劣らぬ釣り好きで、理想とする艤装の方向性も一致。川﨑氏自身も楽しみながら関わり、進水式では自分の船のように感激したと語った。
釣り人の夢が詰まった理想の一艇ではあるが、田中さんにとってはまだ完成ではない。もっと多くの人を乗せ、さらに大きな喜びを届けたいという想いから、すでに次の船に向けた構想を描いている。

なお、今回紹介したEX38Aの船名は「叶夢(とあ)」といい、お孫さんの名前から名付けたとのこと。
次の新艇はどんな性能と艤装になるか。もう一人のお孫さん「凛」にちなんだものになるのは間違いなさそうだ。

昼夜を問わず前方の視界を確保するナイトウェーブ(写真左)。後方と機関室も同じモニターで確認(写真右)

使い勝手抜群の生け簀兼ベンチシート。オーニングは、支柱の位置に工夫が光る

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