お知らせ
奥州市向け木質バイオマスガスコージェネレーションシステム本格稼動開始について
2010年07月13日
ヤンマー株式会社
ヤンマー株式会社は、本年3月、岩手県奥州市から受注した木質バイオマスガスコージェネレーションシステム※について、7月1日より本格稼動を開始しました。
木質バイオマスはカーボンニュートラルかつエコロジーな燃料として近年注目を集めています。当社は、木質バイオマスを小規模分散型のシステムで利活用することが、地球温暖化防止の観点からも効果的であると考え、小規模かつ高効率なシステムの開発に取組んで参りました。
今回奥州市に納入したシステムは、「木質バイオマスの地産地消」を実現する小規模(25〜100kW)商用機としての「国内第1号」となります。当社は、今後、様々な種類のバイオマスに対応する25〜300kW規模のシステムを中心に、積極的に販売推進を行って参ります。
- ※バイオマスガス化コージェネレーションシステムとは、バイオマスをガス化炉にて酸素希薄状態で加熱し、可燃性ガスを発生させ、そのガスを燃料として内燃機関(エンジン)を駆動させるシステムです。それにより「電気」と「熱(温水/蒸気)」を同時に作り出します。
記
1.納入先名称
衣川高齢者コミュニティーセンター 黒滝温泉 (公営温浴施設)
2.納入システム
木質バイオマスガス化コージェネレーションシステム(プラント一式)
3.バイオマス種類
間伐材・使用済みてんぷら油
4.システム概要
- 原料投入量:20kg/h
- 発電出力:25kW
- 廃熱回収量:39kW(温水回収)
5.二酸化炭素削減量
約100t-CO2/y ※弊社試算の運転条件、東北電力(株)の二酸化炭素排出係数の場合
6.導入効果
- (1)エネルギー地産地消の実現
- (2)二酸化炭素排出量の低減
- (3)エネルギーコストの削減(導入前比:電力代50%、灯油代30%削減)
- (4)森林の若返りと林業の活性化
- (5)未利用資源(廃食油)の利用率向上
- 【ご参考:ヤンマーの資源循環コンセプト】
7.システムフロー(茶色点線内:当社がシステム受注した部分)
8.システムの主な特長
- バイオマスの継続確保が容易な小規模システム(地産地消の実現)
- 自社独自開発の固定床ダウンドラフト炉によりタールトラブルを回避(信頼性・稼働率の向上)
- 起動から停止まで自動制御・自動運転(省力化を実現)
9.ご参考用(導入システムのご紹介)
- (ガス化システム)
- (コージェネシステム)