ニュースリリース

ヤンマーは宮城県マガキ養殖復興支援プロジェクトを応援します 〜「被災の海が再び元気になるよう」現地と一体となって取り組んでまいります〜

2011年08月04日
ヤンマー株式会社

 このたびの東日本大震災により被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
 今回の震災では、岩手県・宮城県内のマガキ養殖場が壊滅的ともいえる被害を受けました。特に、宮城県は県産マガキ母貝の消失により、母貝集団の早急な復旧が喫緊の課題となっています。
 このような状況に対してヤンマーは、長年培ってきた独自の「陸上二枚貝種苗生産技術」を活用し、現地の震災復興に貢献するべく支援を決定いたしました。
 このたびのマガキ養殖復興支援プロジェクトを通じて、被災の海に新鮮で安全な水産資源を早急に復活させるべく、ヤンマーは“ソリューショニアリング”の提供で現地を応援してまいります。

1.支援の目的:

 ヤンマー、宮城県水産技術総合センター、東北大学大学院農学研究科及び独立行政法人水産総合研究センター東北区水産研究所が一体となって「東日本大震災マガキ養殖復興支援」プロジェクトを立ち上げます。本プロジェクトは、宮城県漁業協同組合のご理解のもと、地元養殖漁業者の方々のご協力を得て取り組みます。
 当社の陸上養殖研究施設であるヤンマーマリンファームが保有する「陸上二枚貝種苗生産技術」を活用し、現地における健全な母貝集団の形成を通じた、被災地のマガキ養殖漁業の速やかな復旧に貢献できると判断しました。

2.本プロジェクトの関係機関と主な役割について:

ヤンマー株式会社
ヤンマーマリンファーム
(大分県国東市)
  1. 防疫体制が確保された環境下での宮城県産母貝の飼育と母貝からの採卵
  2. 自社オリジナル技術の、精密濾過海水と人工培養餌料を用いた、高密度幼生飼育
  3. 大分からの塩釜までの幼生輸送
宮城県水産技術総合センター
(宮城県石巻市)
宮城県内マガキ養殖場における、県産母貝の手配と地元漁業者による海面養殖試験の指導と追跡調査
東北大学大学院農学研究科
(宮城県仙台市)
人工生産種苗の宮城県輸送前の疫病検査
独立行政法人水産総合研究センター
東北区水産研究所
(宮城県塩釜市)
陸上水槽における幼生の採苗器への付着と沖出しサイズ(約0.5mm)までの採苗飼育

※プロジェクトの全体スキームとスケジュールは「別紙ご参考資料」を参照ください。

3.プロジェクト研究支援期間(予定):

2011年6月〜2011年10月(詳細は添付別紙参照)

<ご参考:語句解説>

  • ※「ソリューショニアリング」について
    「Solutioneering」とは「Solution」と「Engineering」二つの単語からなる造語です。「Solutioneering」の提供こそが当社の存在意義・社会的使命であること、そしてお客様とともに(Together)永続的に発展していくことを表現しています。当社の原点である「エンジン」と「エンジニアリング」に磨きをかけ、技術・商品・サービスを供給するだけにとどまらず、お客様が抱えておられる問題の解決策(ソリューション)をグローバルに提供していくという思いが込められています。
本件に関するお問合せ先

ヤンマー株式会社 総務部・広報グループ
TEL:06-6376-6212 FAX:06-6372-2455 E-MAIL:koho@yanmar.co.jp

別 紙(ご参考資料)

<マガキ母貝復旧支援のスキーム>

マガキ母貝復旧支援のスキーム

<マガキの種苗生産データ(H20年)>(出典:平成20年農林水産統計データ)

マガキの種苗生産データ(H20年)

(備考)

  • 養殖合計19万t、東北で5.9万t(31%)
  • 種苗合計60億個、宮城で50億個(83%)
  • 広島・岡山は地元種を利用

<マガキの養殖量データ(H20年)>(出典:平成20年農林水産統計データ)

マガキの養殖量データ

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