ニュースリリース

食とエネルギーの事業領域で次の100年に向けた新たな航海へ「YANMAR FLYING-Y BUILDING」がいよいよ完成

2014年11月19日
ヤンマー株式会社


ヤンマー株式会社(本社:大阪市北区、社長:山岡健人、以下ヤンマー)が、大阪市北区茶屋町に建設を進めていた本社ビル「YANMAR FLYING-Y BUILDING(愛称)」がこのたび完成いたしました。

一昨年に創業100周年を迎え、次の100年へ向けて歩み始めたヤンマーの新たなグローバル拠点となる本社ビルは、最新テクノロジーやデザインの力を結集し、ミッションステートメントに掲げたグループの事業領域や提供価値、そして社会貢献の在り方を具現化した「グローバルブランド発信拠点」です。

【詳細はこちら】URL:http://www.yanmar.com/jp/about/flying_y_building/

ヤンマーのミッションである食料生産とエネルギー変換そして資源循環型社会実現への取組みを体現

人々のくらしをささえる食料生産とエネルギー変換という重要な分野で、これからの100年を目指すとともに、資源循環型社会の実現に向けて力強く歩み始めたヤンマーグループ。

本社ビルは、私どものミッションをそのままカタチとして体現した、いわば“ショーケース”です。

食づくりの領域では、将来的な一般開放を視野に入れた社員食堂「Premium Marche CAFE(プレミアム マルシェ カフェ)」。エネルギー変換の領域では、先進的な自社製省エネルギー商品をはじめとした「ゼロエミッションの技術」を採り入れる等、自然と共生する資源循環型社会の実現を目指したさまざまなアイデアや技術が採用されています。

事業フィールドである「都市」「大地」「海」をテーマに、お客様との信頼の歴史を表現したデザイン

本社ビルのデザインは、ヤンマーグループの事業領域である「都市」「大地」「海」をモチーフとしています。

人々がにぎわう交差点に対し、迫り出すように立つ外観は「都市」のエネルギーに呼応する躍動感を、最上階まで達する大きな緑化壁面は緑に覆われた「大地」を、風を受ける帆をイメージした全体の外観は「海」を表現しています。

外観はできるだけシンプルにデザインし、都会の街並みの中でも際立った存在感を示しています。建物全体を覆う円形のルーバー(ひさし)は建物に陰影を与え豊かな表情をつくるとともに、地面から幾重にも積層する姿はこの茶屋町で創業以来100年以上にわたってお客様とともに積み重ねてきた信頼の歴史を表現しています。

地域へそして世界へとひろがるグローバルなコミュニケーション機能

「波紋(Interactive Motion)」をコンセプトにしたオフィスのデザインは、真っ赤な階段室をヤンマーエンジンに見立て、エンジンを中心に社員、会社全体にエネルギーが波紋の様に広がるようにレイアウトされています。フロアの上下間や事業間の垣根をこえてのコミュニケーションを活性化し、新しいアイデアやソリューションを生み出す仕掛けがなされています。

物理的な壁を取り払うことで、地域へそして世界へと組織の壁を超えたグローバルなコミュニケーションを図ることを可能とした機能性あふれる新時代のオフィス環境を実現しています。これらを通じてヤンマーグループの新たなブランド発信基地となるような斬新なデザインとなっています。

ヤンマー本社ビル概要

  • 愛称:YANMAR FLYING-Y BUILDING
    (ヤンマー フライング ワイ ビルディング)
  • 所在地:大阪市北区茶屋町1番32号
  • 建物階数/建物高さ:地上12階、地下2階、塔屋2階 / 70.7m
  • 延床面積:約21,000m2
  • 主要用途:B2~地上4階:商業ビルフロア
    5階:中間免震階
    地上6階~最上階:ヤンマーグループ本社オフィス

「YANMAR FLYING-Y BUILDING」愛称の由来について

ヤンマーは昨年、新たなブランドアイデンティティ確立を目指しロゴマークを一新しました。それがYANMARの『Y』そして、コーポレートネーム「ヤンマー」の由来であり、日本人にとって豊作の象徴でもある、トンボ(オニヤンマ)の羽をモチーフにした『FLYING-Y』です。 「YANMAR FLYING-Y BUILDING」というビルの愛称には、当社のすべてのお客様そして全世界のヤンマーグループ社員に親しみを持って呼んでいただきたいという、私どもの強い想いが込められています。

ヤンマーグループは、100年企業の本拠としてふさわしい品格と機能を備えたこの新しいオフィスから、次の100年に向けこれから力強く出航します。これからの私たちにどうかご期待ください。

【ヤンマー本社ビル「YANMAR FLYING-Y BUILDING」の主な環境性能について】

このたび完成した本社ビルは、最新の環境技術とヤンマー独自の技術を組み合わせることで、オフィスから排出されるCO2の大幅な削減を可能にしたことをはじめ、自社製の省エネルギーシステムやビル南側に設置した壁面緑化、7階から12階のオフィスをつなぐ螺旋階段を活用した自然換気システムなど、環境に配慮し自然との共生を目指す様々なアイデアや技術が織り込まれています。これにより、建築物の環境性能の総合評価指標「CASBEE(キャスビー)」の大阪市版である「CASBEE 大阪みらい」※において最高ランクとなるSランクを取得しています。更に、今後も技術革新に取組み、将来的にはCO2排出ゼロ(Zero CO2 Emission Building)の実現を目指します。

※「Comprehensive Assessment System for Built Environment Efficiency」の頭文字を取った建築物の環境性能を総合的に評価するシステム。省エネルギー、省資源、リサイクル性能といった環境配慮だけでなく、室内環境の快適性、建築物の長寿命化、景観配慮など評価の対象となる。総合評価は最高ランクのS~Cまでの5段階。

「CO2排出ゼロ」の実現に向けた数々の機能(Zero CO2 Emission Building)

本社ビルのオフィス部分では、年間のエネルギー消費に伴うCO2排出量を55%以上削減することを目標にしています。ガスヒートポンプエアコン(GHP)、ガスコージェネレーションシステムをはじめ、太陽光発電パネル、太陽熱集熱器などの機器を組み合わせ、総合効率の高い省エネルギーシステムを構成することでCO2の大幅な削減を実現する予定です。

本社ビルのCO2排出量は、現段階における55%以上の削減目標を足掛かりに、今後の技術革新および、再生可能エネルギーの活用さらには将来的な太陽光発電の高効率化・太陽光パネル増設などにより、ZEB化の実現を目指します。

(1)ガスコージェネレーションシステム、ガスヒートポンプによる高効率熱源・空調システム

オフィス内の空調や温水の熱源は発電時の排熱を有効利用できる自社製のガスコージェネレーションシステムを採用し、高い熱効率と低燃費で省エネルギーを実現しています。
空調システムは、ガスヒートポンプエアコン(GHP)による天井放射空調とし、快適な室内環境を実現しています。GHPはガスエンジンでコンプレッサーを駆動し、屋内外における空気の熱交換により冷暖房を行います。
1次エネルギーである天然ガスを燃料とするため、空調にかかわる電力消費量を電気式空調と比較して大幅に削減できるほか、通年でのエネルギー消費効率に優れた機器です。新本社ビルでは合計容量3,046kWのGHPを設置しています。

(2)太陽光発電による創エネルギー

都市型ビルにおける創エネルギーシステムでは、太陽光発電設備が最適です。特に日射障害の無い屋上付近に太陽光発電パネルを設置することで日中の電力に利用できます。本社ビルでは、屋上付近の南向き壁面に太陽光発電パネル35 kW分を設置し、年間約31MWhの電力を得ることができます。

(3)ビル南側に壁面緑化を設置

南壁面に、幅23.7m、高さ52m、面積約1,230m2の壁面緑化を設置し、利用者のアメニティ向上や地域生態系の回復、大気汚染物質の吸着に貢献します。緑化を維持するために、必要最小限の人工土壌を不繊布に包んだ緑化ユニットをルーバー材に挿入し、ドリップホースによる自動灌水システムを導入しています。4割程度を花の咲く地被植物とすることで、ヤンマーが地域との共生活動として取り組む「梅田ミツバチプロジェクト」での、ミツバチの集蜜にも配慮しています。

(4)LED照明と自然光を組み合わせ省エネに貢献

オフィス照明は、一般的にビル全体で使用するエネルギーの約4分の1を占めるとされています。そのため、一部の設備室や特殊照明を除きLED照明を採用し、省エネルギーに貢献しています。また、ビルの窓面積を広く取り、かつエコシリンダーと呼ばれる自然採光機能のあるらせん階段で上下フロアをつなぐことで、自然光を多く取り入れる構造になっており、センサーにより照明の明るさを自動的に制御しています。

(5)自然を活かし熱負荷を遮る快適な窓まわりシステム

オフィスの窓まわりは、自然光の活用と直達日光の室内侵入防止を両立させるエコルーバーを採用しています。日射を取り入れる上段と、居住域の高さである下段に分けることで、採光と日射遮断を別々に制御することができます。また、最下段の腰窓からは自然換気の取り入れを行い、合理的に窓まわりの光と風を利用します。

【地域社会の安全を確保する災害時の灯台として、地域共生の取組みの拠点として】

BCPの速やかな実行を可能とした強靭な建物構造

本社ビルは、BCP(Business Continuity Planning/事業継続計画)を発動した際の防災拠点としての役割を果たす必要があります。 大阪市のハザードマップでは、大雨による淀川氾濫の際は地上4m近くまで浸水する可能性が指摘されています。新本社ビルでは浸水の危険性を考慮し、重要な設備は2階以上に設置しています。 また、大規模な地震に備えビルの5階に免震層を設けた「中間免震構造」を採用。これにより、1階部分で免震を行う場合と比較し、河川の氾濫やゲリラ豪雨による浸水リスクを低減することができます。

NPO法人梅田ミツバチプロジェクトへのサポートについて

ヤンマーは2011年に始まった養蜂活動である、「NPO法人 梅田ミツバチプロジェクト」をサポートしています。本社ビルの屋上庭園内にミツバチの巣箱を設置する場所を提供するとともに、今後も様々な活動協力を行っていく予定です。

<注記>
ニュースリリースに記載されている内容は、記者発表時点のものです。最新の情報とは内容が異なっている場合がありますのでご了承願います。

本件に関するお問合せ先

ヤンマー株式会社 人事総務法務ユニット 総務部広報グループ
TEL:06-6376-6212 FAX:06-6372-2455 E-MAIL:koho@yanmar.co.jp

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