お客様事例紹介

株式会社アグリテック梅崎 梅崎 聖人様・真由美様・有冴様〈オートコンバインYH6115〉

株式会社アグリテック梅崎
代表取締役

梅崎 聖人様

取締役

梅崎 真由美 様

常勤パート

梅崎 有冴 様

  • 地域 : 福岡県みやま市
  • 掲載年 : 2025年
  • 作物・作業 : 米(17ha)/飼料米(4ha)/大豆(3ha)/麦(26ha)

収穫を自動化し、次世代とともに規模拡大へ前進

福岡県みやま市で水稲栽培を手がける株式会社アグリテック梅崎。オートコンバイン「YH6115」の導入によって熟練の技術を要する収穫作業の自動化を進め、次世代の担い手とともに規模拡大に挑む現場を訪れた。

親・子・孫の3代で力を合わせて高品質な米づくりを追求

代表取締役の梅崎聖人さんは、ご尊父が4haの干拓地で始めた農業を引き継ぎ、農地を集積することで少しずつ面積を拡大。現在は水稲や大豆、麦など、約26haを栽培し、稲わらの販売を手がけながら養豚も営んでおられる。水稲は5品種を扱うことで作期を分散させ、作業の効率化と収量の安定化を図ると同時に、一発肥料で作業負担を抑える工夫もされている。また、水管理を徹底しながら穂肥や実肥によって乳白米を減らし、粒のしっかり詰まった質の高い米づくりを追求されてきた。

ご尊父の代から長らく個人農家として経営を続けてこられたが、会社員のかたわら家業の手伝いをされてきたご息女の真由美さんが家業を継ぐために本格的に就農されたのを機に、2022年にアグリテック梅崎として法人化された。聖人さんを中心に、真由美さんと、最近では真由美さんのご子息である有冴さんも加わり、3世代で力強く経営を進めておられる。

スマート農機の導入を進め、承継に向けた体制を着実に構築

法人化の背景には、資金調達や補助金制度の活用に有利な体制を整え、スマート農機の導入を加速させたいという聖人さんの思惑があった。

スマート農機を導入する以前から、真由美さんもトラクターでの作業を担当していたものの、「まっすぐ走っているつもりでも曲がってしまって、操作が難しい」と機械操作に苦手意識をお持ちだった。しかし、将来的に聖人さんが現役を引退すれば、主体となって作業するのは真由美さんと有冴さんのお2人になる。バトンを引き継いだ後も現在と同様の熟練の技を実現するには、作業を自動化するスマート農機の導入が欠かせないと聖人さんは考えておられた。

そこで、先々を見据えていち早くオートトラクターなどの導入を進め、2019年にはロボットトラクター「YT490」を導入された。「若い人たちに“やりなさい”と言ったって、熟練度の高い作業は簡単じゃない。でもロボットトラクターなら、コースを決めてしまえばあとは遠隔から監視するだけでいいので熟練の作業が誰にでもできるようになります」と聖人さん。苦手意識をお持ちだった真由美さんも、タブレットで操作・調整ができるYT490には興味を持たれ、作業への意識も前向きになったという。今ではロボットトラクターの作業中の監視はほとんど真由美さんが担当されている。

「機械が自分で刈ってくれる」とオートコンバインを導入

稲の収穫には長年、5条刈りのコンバイン「GC580」を使用されていたが、当時コンバインを操作していたのはほとんど聖人さんだけで、真由美さんが担当していたのは主に刈取り後の籾の搬送だった。「トラクターには乗れても、コンバインはそれよりさらに大きいのでぶつけてしまいそうで怖いんです」と真由美さん。

特に操作面で難しいと感じておられたのが「中割り作業」だ。機械を操作しながらどの方向に進めば良いかを判断する必要がある上に、稲が倒伏していると進行方向がわかりづらくなってしまうため作業への抵抗感が強く、「この先コンバインに乗ることはないだろう」と考えておられたという。しかし今の体制では、コンバインの操作や稲わらの出荷準備など、どうしても聖人さんだけに集中してしまう。聖人さんの負担軽減や作業の効率化、また次世代に経営をつないでいくためにも、誰もが収穫できる作業体制を整えなければならないという課題を感じておられた。

そんな中でより大型のコンバインへの更新を検討していたところ、ヤンマーからすすめられたのがオートコンバイン「YH6115」。聖人さん、真由美さんとも実演機で収穫を試され、「乗っているだけで機械が自分で刈ってくれる。これは良い!」と実感されたという。特に真由美さんが最初に感じたのは、「オートモードなら手放しでもまっすぐに走ってくれる」という安心感だ。「走行が曲がっていないか」「機体をぶつけはしないか」と心配することなく作業ができる。課題だった中割りも、YH6115なら刈取り時間が最短となるように自動で中割り位置が算出されるため、考えながら操作する必要がなく、「これなら乗ってもいい」と思えたという。「何より、私が収穫作業をすることで、父が稲わらの出荷準備など他の作業を同時進行で進められます。効率化もできるし父の負担も減るならメリットが大きいと思いました」と真由美さん。お2人の期待が高まり、迷うことなく導入を決められた。

オートモードでは、直進・刈取昇降・隅刈り・旋回、籾排出への移動、中割りの位置決めを自動で行います。
オートモードでは、直進・刈取昇降・隅刈り・旋回、籾排出への移動、中割りの位置決めを自動で行います。

作業者を固定せずに収穫でき、柔軟かつ効率的に仕事が進む

YH6115の導入後は、どのように作業が変わったのだろうか。「これまでは手動で高さ調整や条合わせをしなくてはいけませんでしたが、オートモードなら何もせずに乗っているだけ。神経を使わなくていいのでとても楽です」と改めて自動化のメリットを実感されている聖人さん。現在は、最初の2〜3周を聖人さんが操作してほ場登録し、オートモードに切り替わったところで真由美さんが作業をバトンタッチしている。さらに昨年は有冴さんも収穫作業に加わり、真由美さんとお2人で「手が空いた方が乗る」と柔軟に作業を進めている。作業者を固定しなくても誰もが熟練者並みの精度とスピードで収穫できるようになり、別の作業も並行して進められるため、仕事の効率が上がったという。

真由美さんは「広いほ場の収穫作業が本当に楽になりました」と話す。「今はまだ父がいないと作業が始まりませんが、これから操作に慣れていって、少しずつ私や息子の力で作業できる範囲を増やしていきたいですね」。YH6115によって苦手意識が薄れ、「やってみよう」という挑戦心が高まっているご様子だ。そんな真由美さんに聖人さんも目を細め、「ロボットトラクターだって最初は『ぶつけてしまうのでは』と不安で外周の操作はできませんでしたが今はできていますから、使ううちに乗りこなせるようになると思いますよ」と信頼を寄せる。

一方、もともと機械がお好きという有冴さんは、「YH6115はタブレットで微調整できて、操作が簡単です」と話す。「祖父や母の仕事を手分けして効率良く進められるように、自分ひとりでも作業を完結させられるレベルになりたい」と意欲的だ。脱こくのスピードや精度についても、「ヤンマーの機械はもともと脱こく精度が良いと思っています。スピードを調整しながらロスのない脱こくができていますよ」との満足の声をいただいた。オートコンバインの導入後は、以前と同じ人員体制で2haの面積拡大が実現。今後も栽培面積が拡大すると予想される中、機械による自動化・効率化がますます欠かせないものとなっている。

こぎ胴・揺動からの籾のロスを検知し、選別・車速・送塵・風量を最適に自動調整。設定されているロスの上限値を超えると制御が働き、ロスを低減します。
こぎ胴・揺動からの籾のロスを検知し、選別・車速・送塵・風量を最適に自動調整。設定されているロスの上限値を超えると制御が働き、ロスを低減します。

「新型並み」の機能が追加されるバージョンアップに高まる期待

聖人さんと真由美さんが今期待されているのがバージョンアップ(2025年8月公開)だ。現状では外周を2〜3周、手動で操作した後にオートモードに切り替わるが、バージョンアップ後は1周目を手動で操作すればオートモードに入る

あぜの近くを走行する外周での収穫や小さなほ場での旋回では、操作にまだ不安が残るという真由美さん。「いずれは私も操作できるようにならなければ、という気持ちもありますが、切り返しに時間がかかってしまうので、今は旋回スペースに余裕ができる2〜3周までは父に作業してもらっています。でも、バージョンアップで最短2周目からオオートモードに切り替わるなら操作テクニックが必要なくなるので、私が作業できる範囲が増えて父の負担をさらに減らせます」と前向きだ。聖人さんも「すぐにでもバージョンアップして娘や孫に作業を任せたい」と希望されている。また、刈取部に残ったわらを高速で脱こく部へ送る「刈取クイック連動」の自動化や、クローラの高さと刈取部の位置を自動で制御し、前工程で排出されたわらを回避する新機能が搭載される点でもオペレーターの負担軽減が期待できる。

聖人さんからは「本体を買い替えることなく、バージョンアップで従来の機種に新型並みの新しい機能を追加できるのはヤンマーだからこそ。大型農機こそヤンマーにお願いしたいですね」と、コスト面でもメリットを評価いただいた。

※ ほ場の形状や刈取方法によっては手動作業が複数回必要になる場合があります。

最新の農機を使いこなし、確かな数値で技術を継承していく

農地の集積が進み、栽培面積の拡大に伴ってより広範囲のほ場を管理するようになると予想される中、いかに効率化・省人化を進めるかが今後の経営の鍵となる。「人が監視するだけでいいならロボットトラクターを2台に増やすこともできますね」と聖人さん。耕起と播種を並行して進めるなど、さらに時間短縮につなげたいと考えておられる。「農機の使い方に合わせて5品種の作付け計画をしっかりと立て、うまくローテーションさせれば、さらに効率化を図れると思います」。

真由美さんもまた、スマート農業に対して大きな期待を抱いている。「父が長年培った技術を私たちが実践するには、勘ではやっていけません。技術を数値にする必要があると以前から考えていました。これまでは人が経験を積むしかありませんでしたが、スマート農機がある今はもう違います」と力強く語る。

実は法人名の「アグリテック」は、真由美さんが考えたもの。土づくりから収穫までの一連の作業に対して、最新の農機や高度な技術で最適解を導き出し、営農を推進しようという意志がここに現れている。新規就農者でも農機を使いこなし、設定ひとつで熟練者の栽培技術を再現する。そんな未来が、真由美さんには見えておられるのかもしれない。そして、その未来を力強く創っていくのが有冴さんだ。「小さい頃から農業を手伝いながら、じいちゃんの背中を見てきました。その努力や想いも全て引き継いだ米づくりができるように頑張りたいです」。頼もしい言葉に、聖人さんも真由美さんも顔をほころばせる。世代交代への礎はすでに築かれている。

お客様使用製品・サービス情報

YH6115

収穫の自動化で、誰でも、ロスを抑えて高能率作業。進化したオート機能で最短2周目から全領域を手放しで刈取り可能です。

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