舶用水素燃料電池システムの取り組み

ゼロエミッションに向けて

2023年に国際海事機関(IMO)のGHG削減戦略が改定され、
2050年頃までのGHG排出ゼロに向けて、2030年までにGHG排出ゼロ技術の導入が求められています。
加えて、NOxやSOxといった大気汚染物質への規制も強化され、
特に欧州では、NOx規制のさらなる強化や、一部の地域ではゼロエミッション規制の導入も予定されています。

「水素燃料電池」への注目の高まり

このような状況の中、GHG、NOx、SOxも含めてゼロエミッションを実現できるソリューションとして「水素燃料電池」が注目されております。世界では欧州を中心に、中国や北米、日本などで多数の水素燃料電池船プロジェクトが進行しています。

舶用水素燃料電池システムの特長

ヤンマーの舶用水素燃料電池システムは、ゼロエミッション、低振動、低騒音、排ガス臭減といった一般的な特長に加え、搭載容易性、出力拡張性、安全性・信頼性を備えています。

トータルシステムソリューション

舶用水素燃料電池システム、リチウムイオンバッテリー、代替燃料発電機といった動力源に加えて、推進電動機・プロペラを含めたシステム一式を提供します。

ハイブリット型旅客船「HANARIA」

本船には、ヤンマーが開発した舶用水素燃料電池システムやリチウムイオンバッテリーシステム、船内全体の電力供給を統合制御するシステムが搭載されています。運航時には、舶用水素燃料電池システムとリチウムイオンバッテリーのみで航行するゼロエミッションモードと、水素燃料電池、リチウムイオンバッテリー、バイオディーゼル発電機が並列運転するハイブリッドモードの切換が可能です。

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