FRP船の知識

1960年代後半、多くの木造海船が代船建造の時期を迎えるとともに、FRP船の建造技術の導入が全国的に進んだことから、1970~1980年代にFRP漁船が拡大しました。また、マリンプレジャーに対する関心の高まりによるプレジャーボートの普及を受けて、FRP船の在籍数は飛躍的に増加しました

FRP船の造船知識

FRPの材料特性

FRPは Fiber-glass Reinforced Pastics の頭文字をとったもので、ガラス繊維強化プラスチックといわれ、ガラス繊維(チョップドストランドマット、ロービングクロス)を接蓋剤としての樹脂(不飽和ポリエステル樹脂)で固めた複合素材です。高強度・軽量、耐久性、形状の自由度など小型船舶の素材として優れた性能を備えています。

  • 耐水性、耐候性に優れ、過酷な自然環境下における劣化が少ない
  • 耐酸性、耐アルカリ性(耐アルカリ樹脂を塗布)、耐塩性など耐薬品性に優れる
  • 耐熱性に優れる
  • 比重が1.4~1.6と小さい(木材:0.55~0.7より大だが、アルミ:2.7、鉄:7.8より小さい)
  • 曲げ強度が大きくさまざまな形状に対応できる

造船工程

工程 作業内容
積層
  1. ハル・デッキ・ブリッジ等の型に離型剤(ワックス)を塗布
  2. ゲルコートを一定の厚みにむらなく吹付け
  3. ゲルコートの乾燥後、パックコートを吹付け
  4. スプレーアップエ法でマットを積暦し、ロービングクロスと交互に重ね、脱泡作業で所定の厚みを確保
  5. 隔登や仕切などの強度材を取り付け
  6. 脱型
  7. トリミング
組立
  1. ステムパンド、防舷材、燃料タンク、ドライブ等を取り付け
  2. キャビンフロア、デッキを取り付け
  3. デッキフレーム、トップレール、舵・ビット等を取り付け
エンジン据付
  1. エンジン据付
  2. 芯出し
  3. 前部駆動装箇取り付け
組立
  1. ブッリジ、キャビン等取り付け
艤装(忙管・配線)
  1. 操舵機、計器盤、リモコン等取り付け
  2. 航海計器等取り付け
  3. ブリッジ、キャビン周り仕上げ
検査
  1. 完成検査
  2. 海上試運転