ガスエンジンでコンプレッサを駆動し、ヒートポンプサイクルによって冷暖房を行うシステムで、電力消費量が電気式の10分の1の省電力機器。冷暖同時機は冷房・暖房を同時に行うことが出来るため、きめこまやかな空調が可能。
YANMAR FLYING-Y BUILDINGにおける省エネ・ZEBへの取組み
最新の環境技術と、ヤンマー独自の製品と技術を組み合わせることで、本社オフィスビルから排出されるCO2の大幅な削減を可能にさせました。またビル外南側に設置した壁面緑化や、オフィスをつなぐ螺旋階段を活用した自然換気システム等、自然との共生を目指す様々なアイデアや技術が織り込まれており、将来的には、CO2排出量ゼロを目指します。
GHP(ガスヒートポンプエアコン)

主要目
| 項目 | 型式 | YFZP850J (30HP冷暖同時機) |
|---|---|---|
| 単位 | ||
| 冷房能力 | kW | 85.0 |
| 暖房能力 | kW | 95.0 |
| 定格ガス消費量(冷房) | kW | 67.6 |
| 定格ガス消費量(暖房) | kW | 62.0 |
| 消費電力(冷房) | kW | 1.56 |
| 消費電力(暖房) | kW | 1.41 |
| 機器寸法(H×W×D) | mm | 2170×2100×800 |
| 機器質量 | mm | 1.040 |
EPG(ガスコージェネ)

都市ガスを燃料としてガスエンジンを駆動し、電気と温水を作り出すコージェネレーションシステム、自社製ガスエンジンの燃焼技術により脱硝装置不要で、NO×150ppm以下と発電効率40%以上を実現。コージェネの廃熱(温水)をジェネリンクのベース熱源及びデシカントの再生熱として利用。

主要目
| 項目 | 型式 | EP400G(全温水回収仕様) |
|---|---|---|
| 単位 | ||
| 定格出力 | kW | 400 |
| 発電効率 | % | 40.5 |
| 総合効率 | % | 72.5 |
| NOx排出濃度 | ppm | ≦150 |
| 運転音 | dB (A) | 75 |
| 概略寸法(L×W×H) | mm | 6022×3500×4535 |
| 乾燥質量 | kg | 14,100 |
バイオディーゼル(FAME)コージェネ

廃食油をベースにしたバイオディーゼル燃料(FAME)で駆動するマイクロコージェネレーション。再生可能エネルギーのため、エンジン燃焼時に発生するCO2をカウントしないカーボンニュートラルの特性を持つ。(実証試験機であり、市販していません)

主要目
| 項目 | 型式 | CP25VB3Z (FAME改装) |
|---|---|---|
| 単位 | ||
| 定格出力 | kW | 25.0 |
| 発電効率※ | % | 33.0 |
| 総合効率※ | % | 85.0 |
| 使用燃料 | - | FAME、軽油 |
| 運転音※ | dB (A) | 74 |
| 機器寸法(H×W×D) | mm | 2010×1990×800 |
| 機器質量 | kg | 1,250 |
- ※ 推定値
太陽光発電

ビル上部壁面に35kWの太陽光発電パネルを設置。屋上スペースに余裕がない都市型ビルにおいても、効率的に発電が可能。再生可能エネルギーのため、発電分がそのままCO2削減に直結。
- ※本ビルに採用した機器(GHP、EPG、FAME)はヤンマープレミアムレッドで特別に塗装しており、市販品とは異なります。
関連情報
システムフロー

- EPG、FAME、太陽光発電、風力発電は商用に系統。
- EPG、FAMEから回収した温水をジェネリンク、デシカントの熱源として利用。
- 空調はGHP及びジェネリンクのガス空調で電気熱源空調に比べ、消費電力を大幅抑制。
- 太陽熱、地中熱などの自然エネルギーも厨房給湯などに利用。
- 停電時はEPGによって照明・コンセント電力を供給し、GHPにより空調を行う。
建築技術による省エネオフィス

- らせん階段は、エコシリンダ※を兼ねており、自然換気の通路と自然採光の役割を担っている。
- オフィス窓部はエコルーバーを採用し、夏場の直射日光を遮るとともに冬場の日光を取り入れることができる。
- オフィス照明は人感センサー付LEDと間接照明により、業務に支障をきたすことなく、省エネを実践できる。
- ※エコシリンダ
太陽追尾装置により、自然採光を取り入れるとともに、シリンダ上部を暖め、チムニー効果(上昇気流)で、自然換気を行う。
省エネ効果

現在の自家発電稼働率SELF ELECTRIC POWER GENERATION RATE
0.00%
- ※この数値はYANMAR FLYING-Y BUILDINGからリアルタイムで計測し表示しています。(オフィスエリアのデマンドを100%とし、100%超はテナント分をまかなっていることを表す)
CO2削減効果

現在のCO2削減率CO2 REDUCTION RATE
0.00%
- ※この数値はYANMAR FLYING-Y BUILDINGからリアルタイムで計測し表示しています。(通常ビルは旧本社ビルを想定)
関連情報
ビル概要及び設備機器リスト
| 愛称 | YANMAR FLYING-Y BUILDING | ||
| 所在地 | 大阪市北区茶屋町1番32号 | ||
| 建物階数/高さ | 地上12階、地下2階、塔屋2階/71.3m | ||
| 延床面積 | 約21,011㎡ | ||
| 主要用途 | B2〜地上4階 | 商業ビルフロア | |
| 地上5階 | 中間免震階 | ||
| 地上6階〜最上階 | ヤンマーオフィス(10,083㎡) | ||
| 設計・監理 | (株)日建設計 | ||
| 建築 | (株)竹中工務店 | ||
| 電気設備 | 東光電気工事(株)、(株)関電工 | ||
| 空調 | 東洋熱工業(株)、三機工業(株) | ||
| 着工 | 2013年2月14日 | ||
| 竣工 | 2014年9月30日 | ||
| 機器リスト | GHP | 10HP | 1台 |
| 20HP | 20台 | ||
| 30HP | 22台 | ||
| EPG (400kW) | 1台 | ||
| バイオディーゼル(FAME)コージェネ (25kW) | 1台 | ||
| ジェネリンク (350RT) | 2台 | ||
| デシカント (20,000㎥/h) | 1台 | ||
| 太陽光発電 | 35kW | ||
| 太陽熱集熱 | 30kW | ||
| 風力発電 | 1kW | ||
| 地中熱 | 16kW | ||
| 非常用ガスタービン | 875kVA | ||
屋上配置図






