YANMAR GREEN CHALLENGE 2050
循環する資源を基にした環境負荷フリー・GHGフリー企業への挑戦(YANMAR GREEN CHALLENGE 2050)についてご紹介します。
ヤンマーグループでは、製品ライフサイクル全体での環境負荷低減に向け、あらゆる事業活動の段階でさまざまな取り組みを実施しています。
| 考慮・取り組みの内容 | |
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| 設計 | 製品への環境配慮項目の織り込み(有害物質の排除、燃費向上、省冷媒化、排気ガスのクリーン化、振動・騒音の低減、リサイクル、省資源、LCA)、出荷国法規へのコンプライアンスアセスメントを確実に実施するため、「商品アセスメント規程」を制定・運用しています。 |
| 調達 |
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| 生産 |
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| 物流 | グループ全体の物流の「見える化」、GHG排出量の把握に取り組んでいます。 サプライチェーンマネジメント改革プロジェクトで輸送コストダウン施策効果を環境負荷で評価する取り組みを開始しました。 |
| 使用 | 省エネルギー、GHG排出量の削減を中心とした環境配慮製品の開発を推進しています。 【推進例】
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| 回収・修理 | アグリ事業、建機事業では、お客様が使用した一部製品を下取りし、整備した上でリユース品として販売しています。 また、船舶エンジンについては部品の補修・再利用を可能にする部品再生・加工技術である、レーザクラッディング技術を強みとして、部品再生にも取り組んでいます。 |
ヤンマーグループでは、Scope3 Category11「販売した製品の使用」時におけるGHG排出量の算定を行っています。
また、「YGC2050」で掲げたGHG排出量削減目標の実現に向けて、水素やバイオ燃料などのカーボンニュートラル燃料対応エンジン、バッテリーを含む電動パワートレインなど、多様なグリーンエネルギーに対応できるグリーンパワートレインとそれらを搭載した農業機械や建設機械などの開発、市場投入を推進しています。
2024年度には、アグリ事業において、農業のCO2ゼロエミッション化を目指した小型電動農機のコンセプトモデル「e-X1」を公開しました。e-X1は、2025年の市場モニター開始を目指し、量産機の開発に向けて設計・試験を重ね、農業分野での脱炭素化に貢献する商品開発を積極的に進めています。また、エネルギーシステム事業では、発電時にCO2などの温室効果ガスやNOx(窒素化合物)などの大気汚染物質を排出しない、コンパクトな水素燃料電池発電システムを商品化しました。
さらに、お客様の活動において使用するエネルギーと、使用時に発生するロスを最小化するため、効率的なエネルギー変換と利用管理を行うエネルギーマネジメントシステムや、今まで捨てられていたエネルギーを電気や利用可能な熱に変換し、有効活用するソリューションなどを提供しています。
これらの活動を進めることで、2050年までにすべてのプロダクトを、これから進展する多様なグリーンエネルギーに対応できるようにしていきます。
ヤンマーグループの各事業では、製品の長寿命化を実現する取り組みを行っています。
ヤンマーグループは、これまで販売した製品のリサイクル可能率の向上に着目して取り組みを進めてきましたが、今後はリユース、シェアリング、リマニュファクチャリングなどを含む製品のサーキュラーエコノミーの実現にスコープを広げ、活動を展開していきます。
マリン事業では、廃棄予定であった廃船のエンジンを載せ替えることにより、他社が廃棄物として出した廃船の船体を再生し資源を有効活用する循環型ビジネスを既に展開しており、今後はこのような事業のさらなる創出・展開を目指します
ヤンマーグループは、各国のリサイクル法令の遵守、製品に含有される環境負荷物質の削減、製品情報の提供・公表などの取り組みを行っています。また、製品設計段階においてリサイクル・省資源に関するアセスメント評価や分解作業性を考慮した製品設計を採用することにより、従業員の意識向上に努めています。
ヤンマーグループでは、YGC2050の活動を通じて、自社の製品や事業活動からのGHG排出・環境負荷低減の取り組みの推進だけではなく、お客様の活動そのもののGHG排出ネガティブ・資源循環化に貢献する、さまざまなソリューションの提供にも取り組んでいます。
2024年度、ヤンマーグループでは脱炭素型農業の推進活動を開始しました。
国内では、ヤンマーマルシェ(株)が、ドコモビジネス(株)と共同で、Jクレジット制度を活用した新たなモデル構築の取り組みを開始しました。稲作の中干し期間を延長することにより、メタン発生量を削減し、取り組みの成果をクレジットとして国が認証、クレジット化によって得られた収益を生産者に還元する仕組みです。ヤンマーグループは収穫したお米を「環境配慮米」として販売しています。
また、フィリピンでは、ヤンマーアグリ(株)が(株)フェイガーと共に「Alternate Wetting and Drying」(AWD)という技術を用いて、水田由来のメタン削減に取り組んでいます。AWDは、水田を一定期間乾燥させ、土中に酸素を供給することでメタン生成菌の活動を抑制しメタン発生量を削減する手法です。ヤンマーグループでは、二国間クレジット制度(JCM:Joint Crediting Mechanism)を活用し、フィリピンで創出されたクレジットを用いてカーボンオフセットに取り組み、環境負荷低減と生産者の収益の拡大を両立した持続可能な農業の発展に貢献します。
また、ヤンマーホールディングス(株)は、工場などで排出される高温ガスから熱エネルギーを回収しCO2フリーで発電する、ヤンマー独自の熱交換技術を活用した「熱電発電システム」を開発しました。すでに開始している事業性実証試験を経て、今後、グループ会社のヤンマーeスター(株)での商品化を目指します。