トラクター セルフ点検 お客様自身が機械の点検や部品の交換をされるときのポイントをご紹介します。

お客様⾃⾝が機械の点検や部品の交換をされるときのポイントをまとめました。
機種によって各部の位置や形状、部品などが変わりますので、必ず取扱説明書と⼀緒にご利⽤ください。

日ごろから「点検・整備」を実施されることにより、いつでも機械を安心して使える状態に保ち、時期中のトラブルを防ぐことができます。

トラクターのセルフ点検項目

チェックしたい部位をクリックしてください

トラクターの点検チェックシート

定期的な点検整備により不良箇所や不安な箇所を見つけられた場合は、最寄りのヤンマー販売店・JAにご連絡ください。

診断内容を一覧でご覧になりたい方は

エンジン部

エンジンオイル

エンジン内部を潤滑・冷却・洗浄・防錆・密封する働きをしています。

点検のポイント

量:オイルゲージの先端が、上限と下限の間になっているかを確認
汚れ:オイルの汚れ具合を確認

こんなときは交換、給油 予想されるトラブル
  • 汚れている。粘りがない。
  • オイル量が少ない。
  • 長時間または長期間使用している。
  • DH2オイル使用時の交換時間は2回目以降200時間使用ごと。
  • エンジンの力が出なくなります。
  • エンジンが過熱します。(オーバーヒート)
  • マフラーから常に白煙を吐きます。

点検のしかた(エンジンが冷えている状態で行います)

  • オイルゲージを抜き出してください。
  • きれいなウエスでオイルゲージの先端に付いたオイルを拭き取ってください。
  • 同時にエンジンオイルの汚れ具合を確認してください。
  • 再度、オイルゲージを差し込んでください。オイルがゲージの上限と下限の間に付着していれば適正です。
  • オイルゲージ先端の形状は型式によって異なります。取扱説明書を参照してください。

交換のしかた(エンジンが冷えている状態で行います)

  • ドレンプラグを外して、オイルを抜き取ってください。この時、給油口のフタを外しておくとオイルが早く抜けます。
  • 完全に抜けきった状態で、ドレンプラグを取り付けてください。
  • 給油口から純正エンジンオイルを規定量入れてください。
  • 点検の要領でオイル量が規定量(上限まで)あるか確認してください。
  • 少なければ給油、多ければ抜き取ってください。
  • オイルの種類、ドレンプラグ、給油口の場所は型式により異なります。取扱説明書を参照してください。
純正エンジンオイル

エンジンオイルフィルタ

エンジンオイルの汚れ(金属片など)を取り除く働きをしています。

点検のポイント

外見からは判断できないため、使用時間から交換時期を決定

エンジンオイルフィルタ、汚れたエンジンフィルタ
こんなときは交換 予想されるトラブル
  • 初回はアワメータ表示で50時間目。
  • 2回目以降はアワメータ表示で400時間使用ごと。(オイル2回交換ごと)
  • エンジンオイルの汚れを取り除けなくなります。

点検のしかた

  • 外見からは交換時期が判断できません。使用時間などから交換時期を決定してください。
正常時の流れ、汚れたオイル(エンジンから)、エレメント、汚れが取り除かれたオイル(エンジンへ)、エレメントが詰まると汚れたままのオイルがエンジンに流れます。
エンジンオイルフィルタ内のオイルの流れ

交換のしかた(エンジンが冷えている状態で行います)

  • エンジンオイルが完全に抜けた状態でフィルタを外してください。
  • 取り外したフィルタのOリングが本機側に残っていないか確認してください。
  • フィルタ側、本機側の合わせ面の汚れを拭き取ります。ホコリなどがあるとオイル漏れの原因となるので注意してください。
  • 新しいフィルタのOリングにエンジンオイルを薄く塗布し、手で固く締め付けてください。
  • 新しいオイルを規定量給油し、エンジンを始動させてください。
  • 油圧パイロットランプが消えたら、エンジンを停止し、検油ゲージでオイル量を点検してください。不足していれば補給してください。
  • フィルタは型式により異なります。取扱説明書を参照してください。
エンジンオイルフィルタ

燃料フィルタ

燃料に混じったゴミを取り除きます。

点検のポイント

汚れ・詰まり:汚れや異物がないことを確認

燃料フィルタ、汚れた燃料フィルタ
こんなときは交換 予想されるトラブル
  • 一体式(カートリッジタイプ)
    アワメータ表示で300時間ごと。
  • 別体式
    汚れている、またはアワメータ表示で300時間ごと。
  • エンジンの力が出なくなります。
  • エンジンの回転が安定しなくなります。

点検のしかた

  • 一体式(カートリッジタイプ)
    アワメータで判断してください。
  • 外見からは判断できません。
  • 点検・交換のしかたは型式により異なります。取扱説明書を参照してください。
カートリッジタイプ
  • 別体式(エレメントタイプ)
    アワメータと目視で汚れを判断してください。
  • 点検・清掃のしかたは型式により異なります。取扱説明書を参照してください。
エレメントタイプ

交換および清掃のしかた

フィルタ内やホースに残った燃料がこぼれることがあるので火気には注意してください。

一体式(カートリッジタイプ)
  1. 燃料コックを「C」(閉の状態)位置にしてください。
  2. フィルタを取り外し、新しいものを取り付けてください。
  3. 交換後は、燃料コックを「O」(開の状態)位置にし、燃料のエア抜きを行ってください。
別体式
  1. 燃料コックを「C」(閉の状態)位置にしてください。
  2. エレメントを取り外し、軽油またはガソリンで洗浄してください。(エレメントを破損しないように注意してください)
  3. 交換後は、燃料コックを「O」(開の状態)位置にし、燃料のエア抜きを行ってください。

ウォーターセパレータ

燃料に混じった水を分離します。

点検のポイント

汚れ:水や汚れが溜まってないか確認

  • コモンレールエンジン搭載機の場合、使用期間は毎日点検してください。
こんなときは交換、清掃 予想されるトラブル
  • 水やゴミが溜まっている。
  • エレメントの交換は、アワメータ表示で300時間ごと。
  • ウォーターセパレータ・エレメントの洗浄はアワメータ表示で100時間ごと。
  • エンジンの力が出なくなります。
  • エンジンの回転が安定しなくなります。
  • 燃料噴射弁および燃料供給ポンプが焼きつくおそれがあります。

点検のしかた

型式によっては赤いリングが上がることにより、点検できるタイプもあります。

  • 水が噴射ポンプや噴射ノズルまで行くと、サビの原因となります。
  • 点検のしかたは型式によって異なります。取扱説明書を参照してください。

交換および清掃のしかた

  1. ウォーターセパレータのコックを「C」(閉の状態)位置にしてください。
  2. ウォーターセパレータのコシ器を外し、コシ器内の水・ゴミを取り除いてください。
  3. コシ器の洗浄が終わったら元通りに取り付け、ウォーターセパレータのコックを「O」(開の状態)位置にし、燃料のエア抜きを行ってください。
  • エア抜きのしかたは型式により場所が異なります。取扱説明書を参照してください。
ウォーターセパレータの下部に水抜きコックがついたタイプ
交換用エレメント

燃料ホース・燃料パイプ

燃料タンクからエンジンへ燃料が流れる通路になっています。

点検のポイント

破損:ホースに破損、ヒビ割れがないか確認
漏れ:ホース、パイプの継手部から燃料が漏れていないか確認

こんなときは交換 予想されるトラブル
  • ホースの破損、ヒビ割れがある。
  • ホース・パイプ継手部から燃料が漏れている。
  • ホースの交換は2年ごと。
  • 燃料が漏れると、火災の危険があります。

点検のしかた

燃料タンクから燃料噴射ポンプまでの燃料ホースおよび継手部からの漏れを点検してください。

ここに注意!

  • カバー類に燃料ホースが当たっていませんか?
  • ホースの曲がり部は大丈夫ですか?
  • ホース継手部のホースバンドにゆるみはないですか?
>交換が必要な場合は、お近くのヤンマーの販売店にご相談ください

エアクリーナエレメント

エンジンに取込む空気の埃やゴミを取除きます。

点検のポイント

汚れ:エレメントに汚れがないか確認

  • 機種によっては「目詰まり警報ランプ」があります。
汚れたエアクリーナエレメント
こんなときは清掃または交換 予想されるトラブル
  • 汚れている。
  • 型式によっては目詰まり警報ランプがあり、点灯した時はエレメントをすぐに清掃してください。
  • 清掃はアワメータ表示で50時間ごと。
  • 交換はアワメータ表示で300時間ごと。
  • マフラーから常に黒煙を吐きます。

点検のしかた

  • ふたを取り外してください。
  • エレメントを抜き出し汚れを確認してください。
  • 型式によってはインナーエレメント仕様もありますので、取扱説明書を参照してください。
  • ふたには取り付け方向(TOPが上になるように)があり、間違えて取り付けるとトラブルの原因となります。

交換のしかた

エレメントの内側から、空気を吹き付けるか、振動を与えて塵を落としてください。

  • エレメントを変形させないように注意してください(特に両端のゴム部分)。ゴミやホコリが入り、エンジンを傷める原因となります。
  • プレクリーナーにゴミやホコリがあるときは、同時に清掃してください
エアフィルタエレメント

冷却水

エンジン内部を冷却します。

点検のポイント

量:サブタンクの冷却水が、上限と下限の間になっているかを確認
漏れ:漏れた冷却水が乾き、白い粉が付着していないか確認
汚れ:冷却水の色(緑色)が白くにごってないか確認

白濁した冷却水 きれいな冷却水
こんなときは交換または補水 予想されるトラブル
  • 冷却水の色(緑色)が、白く濁っている。
  • 冷却水の交換は1年ごと。
  • 冷却水が不足している。
  • エンジンが過熱します。(オーバーヒート)

点検のしかた(エンジンが冷えている状態で行います)

  • サブタンク内の冷却水の量が、上限(FULL)と下限(LOW)の間にあるか確認してください。
  • 冷却水が少ない場合は、清水を補給してください。
  • 白濁している場合は交換してください。
作業後など、エンジンが温まっている状態では冷却水の量が増えているので、正確な点検ができません。
不凍液

交換のしかた(エンジンが冷えている状態で行います)

  1. ラジエータキャップとドレンプラグを外して、ラジエータ内の冷却水をすべて抜いてください。
  2. 水道水でゴミやサビが出なくなるまでラジエータ内部を洗浄してください。
  3. ドレンプラグを取り付け、不凍液を必要量入れてから、清水をあふれるまで入れてください。
  4. ラジエータキャップを取り付け、エンジンを始動し、不凍液と清水をよく混合してください。
  • 交換のしかたは型式によって異なります。取扱説明書を参照してください。
  • 不凍液と清水の混合比率は下表を目安にしてください。メーカーにより多少異なるので、メーカーの取扱書にしたがってください。
外気温度(℃) -5 -10 -15 -20 -25 -30
比率 水(%) 85 75 70 65 60 55
不凍液(%) 15 25 30 35 40 45

ラジエータ

熱くなった冷却水を冷やします。

点検のポイント

汚れ:ラジエータスクリーンにゴミやホコリが付着していないか確認
   ラジエータフィンのすき間にゴミやホコリが付着していないか確認
漏れ:ラジエータから冷却水が漏れていないか確認

汚れたスクリーン
こんなときは交換、清掃 予想されるトラブル
  • ラジエータスクリーンにゴミやホコリが付着している。
  • ラジエータフィンのすき間にゴミやホコリが付着している。
  • ラジエータから冷却水が漏れている。
  • エンジンの力が出なくなります。
  • エンジンの回転が安定しなくなります。

点検のしかた

汚れの確認
ラジエータスクリーンおよび、ラジエータフィンのすき間にゴミやホコリが付着していないか確認してください。

冷却水漏れの確認
保管時、地面やラジエータに漏れた冷却水の跡がないか確認してください。(フィンの変形も確認してください。)

  • オイルクーラ付き型式は、ラジエータとのすき間も忘れずに点検してください。
>交換が必要な場合は、お近くのヤンマーの販売店にご相談ください

清掃のしかた

  • スクリーンを上方に引き上げて外してください。
  • スクリーンに付着したワラクズやホコリをハケや空気を吹き付けて清掃してください。
  • 後は元通りにスクリーンを取付けてください。
  • オイルクーラ付き型式は、ラジエータとのすき間も忘れずに清掃してください。

ラジエータホース

ラジエータとエンジンの水の通路になっています。

点検のポイント

破損:ホースに破損、ヒビ割れがないか確認
漏れ:ホースの継手部から冷却水が漏れていないか確認

こんなときは交換、清掃 予想されるトラブル
  • ホースの破損、ヒビ割れがある。
  • ホース継手部から冷却水が漏れている。
  • ホースの交換は2年ごと。
  • 冷却水が漏れ、エンジンが過熱します。(オーバーヒート)

点検のしかた

  • ラジエータホースのヒビ割れを確認してください。
  • 継手部から冷却水が漏れていないかを確認してください。
  • 漏れのある箇所の周辺には白い粉のようなもの(冷却水が乾燥したもの)が付着しています。
ラジエータホース、継手部

ここに注意!

  • カバー類にラジエータホースが当たっていませんか?
  • ホースの曲がり部は大丈夫ですか?
  • ホース継手部のホースバンドに緩みはないですか?
>交換が必要な場合は、お近くのヤンマーの販売店にご相談ください

冷却ファンベルト

冷却水を循環させるポンプ、発電装置を動かします。

点検のポイント

張り:ベルトのたわみ量が10〜15mmであるか確認
劣化:ベルトが摩耗(底付き)あるいは破損(ヒビ割れ)していないか確認

磨耗、ヒビ割れ、底付き ベルトとプーリが接している
こんなときは交換または調整 予想されるトラブル
  • ベルトの張りが弱い。
  • ベルトが摩耗(底付き)している。
  • ベルトが劣化(ヒビ割れ)している。
  • エンジンが過熱します。(オーバーヒート)
  • バッテリーに充電出来なくなります。

点検のしかた

  • ベルトを指で押し、たわみ量が15~20mmであるか点検してください。
  • 同時にベルトの摩耗・破損を点検してください。
オルタネーター締付ボルト、冷却ファンベルト、オルタネーター

交換のしかた

  • オルタネータ締付ボルトをゆるめてください。(2ヶ所)
  • オルタネータを移動させベルトの張りを調整してください。
  • オルタネータをいっぱいに動かしても、ベルトがスリップするようなら、新しいベルトと交換してください。
  • 新しいベルトは、50時間目に張りを点検してください。
>交換が必要な場合は、お近くのヤンマーの販売店にご相談ください

バッテリー

発電された電気を蓄えておきます。

点検のポイント

量:液量が減っていないか確認
変形:変形や損傷がないか確認
錆び:ターミナルのサビ、ゆるみを確認

こんなときは交換 予想されるトラブル
  • 変形や損傷がある。
  • 液量が少ない。
  • ターミナルがサビている。
  • バッテリー液が漏れます。
  • エンジンが始動出来なくなります。
  • ターミナル部が発熱します。

点検のしかた

  • 外観に変形や破損が無いかを確認してください。
  • 各仕切りの液量が下限と上限の間にあるか確認してください。下限より少ない場合はその仕切りのキャップを外し、蒸留水を補充してください。
  • ターミナルがサビていないか確認します。サビがある場合はケーブルを取り外し(交換のしかた参照)、ワイヤブラシなどでターミナルのサビを落としてください。
極端に液量が減っている

交換のしかた

  • キースイッチを「OFF」にしてください。
  • バッテリーを外してください。
  • ⊖端子のケーブルを外してください。
  • 次に⊕端子のケーブルを外し、新しいバッテリーと交換してください。
  • ケーブルの取り付けは、先に⊕端子を取付けてください。
  • その後に⊖端子を取付け、バッテリーを固定してください。
  • 交換のしかたは型式によって異なります。取扱説明書を参照してください。

ハイドロメーター式バッテリーの場合

点検のしかた

  • ハイドロメーターでバッテリーの状態を確認してください。
  • 確認する時は機体が水平な状態で真上から見てください。
  • ハイドロメーターが「透明」になっているときは、電解液が減っている状態です。バッテリーの寿命と考えられるのでバッテリーを交換してください。
ハイドロ
メーターの色
充電状態 必要処置
正常 使用可能
放電している 補充電が必要
透明 液減り 寿命です。
エンジン始動ができなくなります。
バッテリーを交換してください。

交換のしかた

  • キースイッチを「OFF」にしてください。
  • バッテリーを固定している取付金具を外します。
  • ⊖端子のケーブルを外してください。
  • 次に⊕端子のケーブルを外し、新しいバッテリーと交換してください。
  • ケーブルの取り付けは、先に⊕端子を取付けてください。
  • その後に⊖端子を取付け、バッテリーを固定する取付金具を取り付けます
  • 交換のしかたは型式によって異なります。取扱説明書を参照してください。

ヒューズ(ヒュージブルリンク)

過電流が流れた時に配線を保護します。

点検のポイント

機能しない電気部品に関連するヒューズを点検し、切れていないかを確認

こんなときは交換または調整 予想されるトラブル
  • 切れている。
  • 電気部品が作動しなくなります。

点検・交換のしかた

キースイッチ「切」で機能しない箇所のヒューズを点検し、切れていないかを確認してください。

ヒューズ
スローブローヒューズ
ヒュージブルリンク

ヒュージブルリンクはヒューズの一種で、万一、配線回路(常時通電している回路)へ過大電流が流れた場合、溶断して電流を遮断します。溶断すると被覆(ビニール)が変色します。

ここに注意!

同じ容量(A:アンペア)のヒューズと交換すること。

>交換してもすぐに切れる場合は、お近くのヤンマーの販売店にご相談ください

配線(カプラ)

バッテリーからの電気を電気部品に流します。

点検のポイント

配線(カプラ)は、傷んでいなくても、1年または50時間ごとにお店での定期点検を受けてください。

  • 破損:被覆が破れていないか確認
    カプラが破損していないか確認
こんなときは交換 予想されるトラブル
  • 被覆が破れている。
  • カプラが破損している。
  • 電気部品が作動しなくなります。
  • ヒューズ切れや火災の原因になります。

点検・交換のしかた

エンジン周辺などを中心に確認してください。

  • 配線は1年または50時間ごとに定期点検を受けてください。

ここに注意!

配線コードが他の部品に接触していないか、被覆のはがれや傷、または接続部の破損がないか、作業前に点検してください。バッテリーや配線に付着しているワラクズやゴミは、作業前、作業後にきれいに取り除いてください。

>交換が必要な場合は、お近くのヤンマーの販売店にご相談ください

エンジンの始動確認

始業前には必ず点検

  • エンジンが始動しない
  • 低速(高速)回転で黒煙または白煙が出る
  • アクセルでエンジン回転が変わらない
  • エンジン回転が安定しない
  • 「ガラガラ」や「カンカン」と音がする
>上記に1つでも該当する場合は、お近くのヤンマーの販売店へご相談ください

操作部

ハンドル

トラクタの向きを変えます。

こんなときは修理 予想されるトラブル
  • 遊びが大きい。
  • ハンドルと前輪タイヤの動きが連動しない。
  • ハンドルが効かなくなります。

点検のしかた

エンジンを止めた状態で

  • ハンドルを軽く回してください。
  • ハンドルが重くなる位置で、遊び量を確認してください。

エンジンをかけた状態で(パワステ仕様)

  • ハンドルがスムーズに回るか確認してください。
  • ハンドルと前輪タイヤの動きが連動するか確認してください。
  • 基準値は型式により異なります。取扱説明書を参照してください。
>修理が必要な場合は、お近くのヤンマーの販売店にご相談ください

クラッチペダル(走行クラッチ)

エンジンからの動力をミッションに伝えたり、切ったりします。

点検のポイント

遊び量:ペダルを手で押して、ペダルが重くなる位置で遊び量を確認(基準値は機種によって異なります)

こんなときは調整 予想されるトラブル
  • 遊びが少ない。
  • 遊びが多い。
  • 走行出来なくなります。
  • 動力が切れなくなります。

点検のしかた

  • ペダルを軽く手で押してください。
  • ペダルが重くなる位置で、遊び量を確認してください。
  • 基準値は型式により異なります。取扱説明書を参照してください。

ここに注意!

  • 機械式の場合、クラッチが摩耗すると遊び量が少なくなります。
  • 油圧式の場合、オイルが劣化したりバルブにゴミがはさまると、作動不良を起します。
  • クラッチペダルを踏み込んで正常に作動することを確認します。
  • 定期的な点検と整備が必要です。
>修理が必要な場合は、お近くのヤンマーの販売店にご相談ください

左右ブレーキ

左右の後輪にブレーキをかけます。

点検のポイント

遊び量:ペダルを手で押して、ペダルが重くなる位置で遊び量を確認(基準値は機種によって異なります)
左右ブレーキの踏み代:左右の効きが同じかを確認
駐車ブレーキ:正常に作動するか確認
ブレーキ連結ランプ:正常に作動するか確認

こんなときは調整 予想されるトラブル
  • 遊びが多い。
  • 左右でブレーキペダルが重くなる位置が違う。
  • ブレーキが効きにくくなります。
  • まっすぐに止まりにくくなります。

点検・交換のしかた

  1. ペダルを軽く手で押してください。
  2. ペダルが重くなる位置で、遊び量を確認してください。
  3. 左右それぞれのペダルの遊び量が同じであることを確認してください。(規定35~45㎜)
  4. ペダルがスムーズに戻ることを確認してください。
  5. 駐車ブレーキが正常に作動することを確認してください。
  6. ブレーキ連結ランプ(型式により異なります)が正常に作動するか確認してください。
  • 基準値は型式により異なります。取扱説明書を参照してください。
>修理が必要な場合は、お近くのヤンマーの販売店にご相談ください

走行部

タイヤ

点検のポイント

空気圧:基準値に合っているか確認(前輪と後輪の空気圧は違います。また機種によって異なります)
亀裂・摩耗:ラグが摩耗していたり、タイヤに亀裂がないか確認(移動が多いと摩耗が早いので注意すること)
ボルトのゆるみ:ガタやゆるみがないか確認

こんなときは調整または効果 予想されるトラブル
  • タイヤに亀裂がある。
  • 車輪取付ボルトに緩みがある。
  • 空気圧が低い。
  • ラグが摩耗している。
  • タイヤが外れる危険性があります。
  • タイヤが破裂する危険性があります。
  • 作業中に走行出来なくなります。
  • タイヤがパンクする危険があります。

点検のしかた

空気圧が低い場合は空気を基準値まで入れてください。
空気圧が高い場合は空気を基準値まで抜いてください。

  • フロントローダなどを使用される時は、タイヤの空気圧を変更する必要があります。
  • 基準値は型式により異なります。
  • タイヤ交換は特殊工具が必要となります。
タイヤの空気圧、亀裂、ラグの摩耗を確認
>交換が必要な場合は、お近くのヤンマーの販売店にご相談ください

ミッションオイル

ミッション内部を潤滑・冷却・防錆します。油圧装置の作動油として使用します。

点検のポイント

量:オイルゲージの先端が、上限と下限の間になっているかを確認
汚れ:オイルの汚れ具合を確認

きれいなオイル
こんなときは交換、給油 予想されるトラブル
  • 汚れている。粘りがない。
  • 長時間または長期間使用している。
  • オイル量が少ない。
  • 初回はアワメータ表示で50時間目。2回目以降はアワメータ表示で300時間使用ごと。
  • 油圧装置の作動不良を起こします。

点検のしかた

  • ネジ込み式オイルゲージ
  1. オイルゲージを抜き出してください。
  2. きれいなウエスでオイルゲージの先端に付いたオイルを拭き取ってください。
  3. 再度、オイルゲージを差し込んで(ネジ込まない)、オイルがゲージの上限と下限の間に付着していれば適正です。
  • 検油ゲージ(のぞき窓)
  1. 右リアアクスル付け根の検油窓Aを見て、油面を確認します。
  2. オイルが不足しているときは、給油口Bより検油窓から見える範囲内にオイルを補給します。

交換のしかた

  • ドレンプラグを外して、オイルを抜き取ってください。この時、給油口のフタを外しておくとオイルが早く抜けます。
  • 完全に抜けきった状態で、ドレンプラグを取り付けてください。
  • 給油口から純正ミッションオイルを規定量入れてください。
  • 点検の要領でオイル量が規定量あるか確認してください。
  • 少なければ給油、多ければ抜き取ってください。
  • ドレンプラグ、給油口は型式により場所が異なるので、取扱説明書を参照してください。
  • ミッションフィルタも同時に交換することをおすすめします。
ミッションオイル

ミッションオイル用サクションフィルタ

こんなときは交換 予想されるトラブル
  • 初回は50時間目または1年目。(どちらか早いほう)
  • 2回目は600時間目。
  • 3回目以降は600時間ごと。
  • 油圧装置の作動不良を起こします。

交換のしかた

  • サクションフィルタを左に回して外します。
  • 新しいフィルタの底面にあるゴムリングにオイルを薄く塗り、手で確実に取り付けます。
  • ミッションオイルを給油します。
  • エンジンを始動し、アイドリング回転でしばらくエンジンを運転し、オイルを循環させます。
  • エンジンを停止します。
  • 検油窓でミッションオイル量を点検します。不足している場合は、ミッションオイルを補給します。

【重要】

フィルタは純正部品を使用してください。他社製品を使用すると故障の原因になります。フィルタ取付面などからのオイル漏れ、にじみがないことをかならず確認してください。

ミッションオイル用ラインフィルタ

こんなときは交換 予想されるトラブル
  • 初回は50時間目または1年目。(どちらか早いほう)
  • 2回目は600時間目。
  • 3回目以降は600時間ごと。
  • 油圧装置の作動不良を起こします。

交換のしかた

  • ミッションオイルを抜き取ります。
  • 運転席足下のフロアマットを外します。
  • 中央の鉄板を外します。
  • ラインフィルタを左に回して外します。
  • 新しいフィルタの底面にあるゴムリングにオイルを薄く塗り、手で確実に取り付けます。
  • ミッションオイルを給油します。
  • エンジンを始動し、アイドリング回転でしばらくエンジンを運転し、オイルを循環させます。
  • エンジンを停止します。
  • 検油窓でミッションオイル量を点検します。不足している場合はミッションオイルを補給します。

作業機部

耕うん爪(ロータリー部)

土を起こします。

点検のポイント

摩耗・欠落:爪が摩耗、変形、欠落していないか確認
ゆるみ:取付けボルトが緩んでいないか確認

摩耗した耕うん爪
こんなときは交換または整備 予想されるトラブル
  • 爪が摩耗している。変形している。
  • 爪が脱落している。
  • 取付けボルトが緩んでいる。
  • 土を起こせなくなります。
  • 爪が脱落する危険があります。

点検のしかた

右図を参照に摩耗を確認してください。同時に取付けボルトも点検します。

交換のしかた

交換する場合は、ロータリの落下防止のために、油圧ストップバルブを右に回して完全に締めてください。また、安全のために爪軸を木の台などで支えてください。

  • 取付ボルトを取り外し、耕うん爪を抜き取ってください。
  • 新しい耕うん爪を差し込み、取付ボルトを締め付けてください。
  • 耕うん爪の配列は、取扱説明書を参照してください。

その他

各部グリスアップ(注油)

50時間または1年のどちらか早い時期に実施

グリスの重要性

軸受けや摺動部の密封性を良くし、水や塵埃の侵入を防ぎ、摩擦力を減少させる働きがあります。不足すると、刃物を含め、ギヤや走行部などの摩耗、作業能率低下・破損の恐れがあるので使用前および定められた箇所は時間内給脂を心掛けてください。

こんな箇所に 予想されるトラブル
  • タイロッド・パワステシリンダ
  • センターピンサポート
  • ドライブシャフト
  • グリスアップ箇所は型式によって異なります。取扱説明書を参照してください。
  • 動きが悪くなり、部品の摩耗が早くなります。
タイロッド・パワステシリンダ
センターピンサポート
ドライブシャフト

作動確認

作業前には必ず実施をお願いします。

確認するところ

クラッチペダル
ブレーキペダル(駐車ブレーキ)
ハンドル
主変速
副変速
リバーサー
PTOレバー
PTO切換スイッチ
油圧昇降装置
>修理が必要な場合は、お近くのヤンマーの販売店にご相談ください

排気フィルタ

埃やゴミなどを除去します。

こんなときは再生 予想されるトラブル
  • 初回アワメータ約50時間。
  • 2回目以降は約100時間ごと、またはPMの推積量がリセット再生レベルに達したとき。
  • 排気フィルタの目詰まりによるエンジン性能の低下や燃費悪化の原因となります。

リセット再生の手順

1. 排気フィルタ再生スイッチのお知らせランプが点滅し、ブザーが(2秒に1回の周期)で鳴ります。

2. メーターパネルに排気フィルタ再生要求の警報が表示されます。

3. トラクターを停車します。
4. 排気フィルタ再生スイッチを3秒以上長押します。

5. ブザーが停止して再生がはじまり、スイッチのお知らせランプが点灯します。終了するとランプは消灯します。

  • この操作は作業中でも行えます。
  • 再生中はエンジン音が変化したり、白煙が出たりする事がありますが故障ではありません。

尿素水

尿素水から発生するアンモニアにより、排ガス中の窒素酸化物(NOx)を、無害な窒素(N2)と水(H2O)に分解します。

こんなときは給油 予想されるトラブル
  • メータパネルに残量警報が出る。
  • エンジンの回転数や出力が制限され作業できなくなる可能性があります。

補給のしかた

  • 尿素水を補給容器に入れる際は、補給容器を蒸留水で十分にすすいで汚れを取り除いてください。
  • 尿素水の汚染を軽減するため、尿素水タンクのキャップおよび注水口の周辺を拭いてください。
  • 尿素水タンクのキャップを取ってください。
  • 注水口から液面を確認しながら尿素水をタンクに注いでください。
  • 尿素水タンクのキャップを確実に締め付けてください。
  • 尿素水の飛散があれば、蒸留水を使用してきれいに洗い流してください。
メインフィルタカバー

取扱上の注意点

  • 尿素水の品質と成分は非常に重要です。必ず規格と同等、またはそれ以上の品質の尿素水を使用してください。
  • 万が一尿素水が手足などにかかった場合は多量の水で流してください。目に入った場合は直ちに水道水で十分に洗い流し、病院で診察を受けてください。
  • 地面へのたれ流しや湖沼、海域、河川などへの廃棄は絶対にしないでください。
  • 廃棄する場合は都道府県知事の許可を得た産業廃棄物処理業者に委託し、適切な処理を行なってください。
  • 尿素水をディーゼル燃料タンクに入れる、あるいはディーゼル燃料を尿素水タンクに入れることは絶対にしないでください。
  • 参考 メインフィルタ交換:3,000時間ごと

エアコンフィルタ(内気・外気)

冷却する空気中の埃やゴミを取除きます。

点検のポイント

汚れ:フィルタが汚れているか確認

こんなときは掃除または交換 予想されるトラブル
  • 汚れている。
  • 長時間使用している。
  • エアコンの効きが悪くなります。

点検のしかた

  • ノブを取り外してください。
  • フィルタ(不織布)の汚れを確認してください。
  • 点検のしかたは型式によって異なります。取扱説明書を参照してください。
内気循環吸入口、外気導入口、ノブ

掃除のしかた

  • 圧力エアで定期的に掃除してください。
  • 汚れのひどい場合は、洗浄してください。
フィルタ(不織布)洗浄のしかた
  • 中性洗剤を水で溶かした容器の中ですすぎ洗いをしてください。
  • すすぎ洗い後、圧力エアで水気を吹き飛ばしてください。
  • 日陰で干して、水分がなくなるまで乾燥させてください。
  • エアコンは内気循環時、キャビン室内の空気を循環させています。室内に土ホコリが多いとエアコンが吸い込み、故障の原因となりますので、室内(フロアマット)の掃除も定期的に行ってください。
  • 掃除のしかたは型式によって異なります。取扱説明書を参照してください。

フロンガス(エアコン)簡易点検

3ヶ月に1回以上の点検と記録の保管が義務化されました。

こんなときは調整または交換 予想されるトラブル
  • 冷媒配管接続部の漏れ・損傷
  • コンプレッサ・コンデンサ・レシーバドライヤの異音、振動、損傷、油にじみ
  • サイトグラスの状態(巻末の簡易点検記録表を参照)
  • ベルトの張り
  • エアコンの効きが良いか
  • エアコンの効きが悪くなったり、効かなくなったりします。

点検のしかた

コンプレッサ:異音や振動が無いかを確認してください。 ベルト:張り具合は正常かを確認してください。 冷媒ホース配管:損傷・接続部の漏れが無いかを確認してください。 コンデンサ:損傷・漏れ・油にじみが無いかを確認してください。 レシーバドライヤ:損傷が無いかを確認してください。

ここに注意!

点検結果を記録して保管してください。

>修理が必要な場合は、お近くのヤンマーの販売店にご相談ください

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