2018.09.27

ヤンマーと沢の鶴のコラボ第2弾!都会の真ん中で採れたはちみつと古酒の出会いによって生まれた新しいお酒とは?

日本酒「X01」に引き続き、ヤンマーと酒造メーカーの沢の鶴がタッグを組んで造ったお酒がついに完成。その新たなお酒とは、ヤンマー本社ビルの養蜂場で採ったはちみつを使用した梅酒です。気になる味はもちろん、こだわりの製造方法やこの取り組みにかける想いを、余すことなくお届けします!

ヤンマー本社ビル12Fにある養蜂場では、1箱の巣箱に約1万匹、最盛期では約20万匹のミツバチが生息。ミツバチたちは大阪城や中之島など半径2〜3kmの周辺エリアから蜜を集め、この場所に戻ってきます。

2社の共同企画で生まれた「純米古酒仕込み 大阪はちみつ梅酒」。2018年10月1日に、いよいよ発売へ!

「純米古酒仕込み 大阪はちみつ梅酒」は、ヤンマーと酒造メーカーの沢の鶴が共同で企画して生まれた梅酒です。大阪・梅田茶屋町にあるヤンマー本社ビルには養蜂場があり、そこで養蜂しているミツバチの巣から採取したはちみつ「大阪ハニー」を梅酒に使用しています。とろみがしっかりとしていて、口いっぱいに広がる芳醇な香り。甘みが濃く、それでいて後口はさっぱり。そんなフレッシュなはちみつを使うことで、深い旨味の梅酒が完成しました。この梅酒ボトルのラベルデザインはヤンマーのデザイン戦略室が担当しました。熊と大阪梅田の街とはちみつが描かれたラベルには、『山暮らしの1頭のはちみつ好きの熊が、蜜のにおいに誘われて都会(大阪)にたどり着いてしまう。そこでこだわりの味(=純米古酒仕込み 大阪はちみつ梅酒)と出会い、この味の虜になってしまった。もう山には帰れない…』というストーリーを込めて表現しました。主人公の熊、大阪の街の景色を絵本のような繊細な手書きイラストで書き起こしました。

もっとおいしく、もっとワクワクできるものを。1本の梅酒に込められた想い。

ヤンマー本社ビル12階社員食堂「Premium Marche Osaka(プレマルオーサカ)」中央の庭園にはミツバチの養蜂場があります。ここは、ヤンマーの支援するNPO法人梅田ミツバチプロジェクトが運営する都市型養蜂場。養蜂による都市緑化に取り組むNPO法人梅田ミツバチプロジェクトに酒造メーカーの沢の鶴が共感したことがきっかけで梅酒づくりがスタートしました。都市養蜂で採取されたハチミツは、非加熱・無添加・無加工でとても希少なもの。そのハチミツの魅力や梅田ミツバチプロジェクトの活動をこの梅酒を通じて少しでも多くの方に知っていただければとヤンマーは考えています。

ミツバチが蜜を集めることで、都市部でも自然と受粉がおこり、持続可能な生態系の循環につながります。都会には大規模な田畑がないため、農薬の悪影響を受けることはほとんどありません。そんな状況下で採取できるはちみつは、上質そのもの。非加熱・無添加・無加工の高品質な生はちみつを、梅酒には使用しています。

また、“食と自然と人をつなぐ”ことをより多くの方に体感していただくため、「Premium Marche Osaka(プレマルオーサカ)」は週末限定で一般開放しています。新鮮な野菜や米などの食材が購入できるプレマルショップも併設しており、前述の「大阪ハニー」の購入も可能です。(※在庫状況により取扱のない場合もございます。)おいしくて安心できるものを提供することはもちろんですが、その背景にあるストーリーを伝えていくのもヤンマーの役割です。

ヤンマー本社の社員食堂はレストランとして毎週土曜・日曜に一般開放しています。営業時間は11時〜15時(ラストオーダー14時半)ですが、12時頃には完売になる日もあるほど盛況です。
食堂内の中央にある屋上庭園が、「bee garden」と名付けられた養蜂場。ここで採取されたはちみつが、梅酒に使われています。

ヤンマーと共同開発した沢の鶴の西向さんに、「純米古酒仕込み 大阪はちみつ梅酒」についてお話を伺いました。

沢の鶴株式会社
取締役 製造部長兼総杜氏代行

西向賞雄さん

沢の鶴が造る日本酒の製造責任者であり、今回の梅酒造りにも参画。長年培った経験と唎酒師としての確かな舌で、梅酒の新しいおいしさを表現。「純米古酒仕込み 大阪はちみつ梅酒」の楽しみ方についても、いろいろ提案していただきました。

都会のど真ん中ではちみつが採れる。その驚きと品質がはちみつ梅酒誕生のキッカケに。

「純米古酒仕込み 大阪はちみつ梅酒」誕生のキッカケは、共同開発した日本酒「X01」の製造過程で会議を重ねていたときです。ヤンマー本社ビルの屋上庭園で養蜂されているという話を聞き、本当に驚いたのを覚えています。そのはちみつを試食してみると、都市で採れたものとは思えないほどとろみも甘みもしっかりしている。沢の鶴では以前から梅酒を製造していたので、そのはちみつを使った梅酒をつくり、多くの方に届けたい。そして、私自身も驚いたように、都会のど真ん中ではちみつが採れることを梅酒を通じて伝えたいと思ったんです。

まろやかなはちみつの個性をどこまで残せるか。使用する南高梅とのバランスがカギに。

製造過程では、甘みのしっかりとしたまろやかなはちみつを梅酒にどれくらい配合するかにこだわりました。使用する和歌山県産の南高梅は香りと酸味のバランスが良く、インパクトのある味わいの梅です。お互いの個性を消さず、旨味を最大限に引き出し合う配合バランスが味の決め手にもなるため、試行錯誤を繰り返し、旨味が絶妙に交わる地点を見つけていきました。また、現代の一般的な梅酒はホワイトリカーに漬けて造ることが多いですが、今回は日本酒を使用。沢の鶴だからできることですし、江戸時代の頃は日本酒で梅酒を造るのが当たり前だったんです。さらに、今回は普通の日本酒ではなく、3年以上熟成させた生酛(きもと)造り純米酒の古酒を使用しています。いっそう味わい深くなる上、ホワイトリカーに比べて砂糖の量を1〜2割減らして造ることができるので、はちみつ本来の甘みをより楽しむことができるんです。

梅酒に使用している100%生はちみつの「大阪ハニー」。とろみ、まろやかさ、甘みに秀でた、高品質なはちみつです。

南高梅のヘタをひとつずつ手作業で取っていく。その丁寧さが、仕上がる味を左右する。

古酒は熟成期間によって味が変化するので、その変化を旨味に生かすため、3年以上かけたものを「純米古酒仕込み 大阪はちみつ梅酒」では使うことに決めました。そこに南高梅を漬けていくわけですが、ポイントになるのがヘタの処理です。ヘタを取らずに漬けてしまうと渋みが出て、口の中に引っかかるような後味になってしまうのですが、ヘタを取るとまろやかさが増し、口当たりや喉ごしも全く変わるんです。工場での機械生産ではできないことが多い下処理なので、沢の鶴では社員総出で手作業で行ないました。今年はこの作業に丸2日間かかりましたね。

沢の鶴の日本酒造りは、六甲山から流れる豊かな伏流水を使用して行なわれています。写真右の瑞宝蔵が、多彩な日本酒を生み出す沢の鶴の酒蔵です。
麹造りから発酵、熟成まで、さまざまな醸造工程で職人たちが手作業を加えながら丁寧な日本酒造りが行なわれています。

そうやって下処理した南高梅を独自の配合バランスで古酒に漬け込み、最終工程ではちみつを加えて仕込みます。そして、最後のポイントになるのが、梅を引き上げるタイミングです。梅のタネにもいろんな成分が含まれているため、余計な成分まで出てくると渋くなってしまいます。梅の果肉から程よい酸味が出て、タネからの成分が味にふくらみを与える瞬間に引き上げることが、旨味のある梅酒造りのカギに。その時期の気温によって変わりますが、約3ヶ月後が引き上げの目安です。

一つひとつ手作業でヘタを取り、南高梅を古酒に漬け込んでいく。丁寧かつ経験に裏打ちされた工程が、旨味のある梅酒を生み出します。

はちみつの旨味がとろみある梅酒の中で生きた、まろやかさを極めた味わいに。

はちみつと南高梅の上質な素材、丁寧な下処理と仕込みで完成した「純米古酒仕込み 大阪はちみつ梅酒」は、他にはない味わいの梅酒になったと思います。はちみつの旨味がとろっとした梅酒の中で感じられますし、ここまでまろやかさを追求した梅酒は希少です。おすすめの飲み方は、まろやかさをダイレクトに味わえるストレートですが、オンザロックやソーダ割でも十分にまろやかさを感じられます。凍らせてシャーベット状にすれば、技ありデザートとしても楽しめるのでぜひ試していただきたいですね。

都市型養蜂で目指す持続可能な社会。
梅酒に採用された生はちみつを作るNPO法人梅田ミツバチプロジェクトは、都市型養蜂を通して生態系を整え、持続可能な都市自然環境作り、おいしく、美しい社会環境作りを目指しています。そんな事実をたくさんの人に知っていただき、共感いただきたい。ヤンマーでは今後も豊かな食にまつわる様々なストーリーを紹介していきます。

ミツバチの養蜂は、NPO法人・梅田ミツバチプロジェクトが行い、定期的にはちみつを採取。ヤンマーは、都市養蜂によって街の緑化につながるという観点にも賛同し、梅田ミツバチプロジェクトに参画しています。

純米古酒仕込み 大阪はちみつ梅酒が楽しめるお店はココ!

RISTORANTE con fuoco

食の新しい豊かさを実現するために、ヤンマーが取り組んでいるプレミアムマルシェの活動。そんなプレマル特選の、生産者の想いが詰まった素材をふんだんに使用したグリルレストラン・コンフォーコで、「純米古酒仕込み 大阪はちみつ梅酒」をお楽しみいただけます。

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