2021.08.18

育休を取った男性社員が話す。これからの働き方とは?

Y mediaでは、ヤンマーのダイバーシティ戦略をはじめ、外国籍社員や多様な人材が活躍できる環境づくりなど、さまざまなテーマで「ダイバーシティ&インクルージョン」を推進するヤンマーの取り組みを紹介してきました。

また、近年は「男性の育休」が注目されています。厚生労働省の「令和2年度雇用均等基本調査」では、2020年に育児休業(以下、育休)を取得した男女の割合は「女性が81.6%、男性が12.65%」となっています。男性の育休取得は年々増加の傾向にあり、企業及び働く男性の意識改革が進んでいると考えられます。

ヤンマーにおいても “家庭と仕事の両立”を目指した「ワークライフバランス」として社員の育休取得を推進。すべての従業員が能力を十分に発揮し、安心して働き続けられるような職場づくりに取り組んでいます。

今回は、育休制度を利用したヤンマーの男性社員の方々に「育休取得の良かったことや課題、これからの働き方」について語っていただきました。

<取材者プロフィール>
青木 滋(アオキ シゲル) 写真左
ヤンマーパワーテクノロジー株式会社 特機事業部 開発部 試験部。2018年入社。ディーゼルエンジンの排ガス規制対応システムを開発。また、サービスのDX化を担うスマートサービス推進室を兼務。
■育休取得日数(休日含む):2021年に61日間。

小倉 陽二郎(オグラ ヨウジロウ) 写真中央 ※オンラインで参加
ヤンマーアグリジャパン株式会社 農機推進部 輸入商品推進グループ。2015年入社。アグリ事業国内販売の北海道支社に4年間勤務後、大阪本社へ。一貫して自動操舵やロボットトラクターなどに関わる。今年から北海道に駐在。
■育休取得日数(休日含む):取得1回目、2018年に31日間 / 取得2回目、2020年に68日間。

本行 裕次郎(ホンギョウ ユウジロウ) 写真右
ヤンマーアグリ株式会社 海外統括部 サービス推進部 サービス戦略グループ。2015年入社。アグリ事業にて国内営業や海外営業、ブランド企画、インド事業を経て、今年からサービス推進部へ。
■育休取得日数(休日含む):2021年に27日間。

自分も子育てに関わりたかった!

―― 育休を取得しよう」と思ったきっかけは

小倉:「里帰り出産」を選ぶ方も多いと聞きます。私の場合は、妻の実家がある横浜での「里帰り出産」という選択肢があったのですが、「夫婦で育てたい」という思いを妻に伝えました。小さい時の子どもの成長はとても早いと言います。生まれた後、2〜3ヶ月も離れて暮らすのが嫌だったのですね。妻としては里帰り出産の方が安心だったと思いますが、私の気持ちに賛成してくれました。ちなみに2回目の出産の時は、「今回も育休取るよね」という感じでした(笑) 妻が子育てのパートナーとして、私を信頼してくれているのはうれしかったです。

青木:私の場合は、コロナ禍の出産という状況がありました。妻の実家が埼玉だったこともあり、安全面も考慮して「自分が側にいる方がいいんじゃないか」と妻に相談しました。妻からは「こっちで出産するなら、育休を取って欲しい」という要望がありました。私自身も「取れるなら取りたい」と思って調べてみると、申請できることを知り取得しました。

本行:夫婦共働きということもあって、前々から「育休を取りたいな」と思っていました。実は、前の部署の上司に小さなお子さんがいたので、いろいろと話を聞いたり、「育休を取るなら、良く考えて取ったらいいよ」とアドバイスをいただいたり、育休を取るつもりでいました。今回の育休取得は、応募した保育園に入れなかったこともあり、「このタイミングだ」と思って申請しました。

職場の理解と協力があってこそ

―― 育休取得する際、職場の反応はどうでしたか

小倉:1回目の時、上司に相談したら「取っていいよ」という感じで、すんなり受け入れてくれました。上司は新しいことにチャレンジすることが好きな方で、育休制度についても知っており、業務が止まらないように、早め早めに引き継ぎスケジュールも整えてくれました。チームのメンバーも積極的に協力してくれましたね。

本行:小倉さんとは同期で面識があったのですが、育休を取っていたのは知りませんでした。もし知っていたら、いろいろと話を聞いただろうなぁ。

小倉:育休の話はしたことがなかったですね。

青木:「育休を取るの?」という人もいましたが、職場の大半は好意的な意見でした。やはり普段の業務を行いながらの引き継ぎが大変でしたね。ぎりぎりの日程だったのですが、上司の支援もあって、なんとか育休に入ることができました。

本行:私の場合は、ちょっと特殊というか、難しいタイミングでの育休申請でした。というのは、育休申請直後に人事異動となりました。「育休を取っても良いのか?」と思い悩んだのですが、「子どものためなんだ」と報告することに決めました。不安な気持ちで恐る恐る上司に報告したのですが、上司は「わかった」と一言。そこからの上司の動きは早かったです。業務を引き継ぐ人は、海外赴任する予定だったので、それまでに引き継ぎを終えないといけない。上司は、打ち合わせやスケジュール調整など、積極的に関わってくださり、スムーズに育休に入ることができました。本当に感謝しています。

子どもの成長を身近に感じる喜び

―― 育休中はどのように過ごしましたか?良かったことは?

小倉:子育てについては、本当に授乳以外の全てをやったと思います。この件は、妻にも確認を取ったので大丈夫です(笑) 妻が外出する時も「一人で問題なく子どもを見ることができる」という自信がつきました。何よりも、成長が著しいタイミングで子育てができたことは、「本当に一生味わえないような喜び」がありました。

青木:私も「子どもの成長を身近に感じられた」ことが一番良かったですね。また、ミルクは母乳と粉ミルクの両方でやっていたので、夜泣きにも対応しました。妻の睡眠時間をちゃんと確保できたことも良かったですね。

本行: 小倉さんと同じように授乳以外はやったと思います。良かったことは、やはり子どもが自分に懐いたところですね。育休を取ってからは、それまでは妻の方にしか行かなかった子どもが、自分の方に来るようになりました。妻とも「全然違うね。育休取って良かったね」と話しました。子育て経験の方からも「小さい時に触れ合っている時間の長さが大切」と聞いていたので、改めて育休の良さを実感しました。

育休を終えて仕事に復帰

―― 育休前・育休中・育休後で、仕事面で感じたこと

小倉:仕事に復帰した時、業務の問題は全くありませんでした。「皆さんが相当サポートしてくれたのだろう」と思いました。個人的なことになりますが、1回目の復帰した時は、初日で妻が熱を出してダウンしてしまったのです。2回目の時は上司からの提案もあって、2週間ほど週2回の在宅勤務という「段階的な復帰」を試してみました。助走期間を設けたことで、妻は「楽だった」と話していました。私も引き継ぎが上手くいって、楽に職場に戻ることができました。これは良かったですね。

青木:育休に入る前、引き継ぎのために「自分がどんな仕事を抱えているのか」ということをきちんと整理できたことです。復帰した時は、仕事のリズムに戻す、最初の1週間が凄く大変でした。そういう意味では、小倉さんのように「助走期間があれば良かった」と思いました。

本行:育休中は、本当に子ども中心のスケジュールに合わせて育児や家事をやっていました。例えば、子どもをお風呂に入れる時間までには、「この家事は終わらせないといけない」という感じです。おかげで仕事の段取りも、これまで以上にシビアに考える癖がつきました(笑) 実は先月から仕事に復帰したのですが、「体が保たない」と思ったぐらい物凄くしんどかった。妻も急に環境が変わったので、とても辛そうでした。小倉さんが言っていた「段階的な復帰」はとても良いアイデアだと思いますね。

ダイバーシティを推進するヤンマーの課題とは

―― 育休経験者として、ヤンマーへの提案はありますか

小倉:1つは「育休の準備期間を支援する制度」があると良いと思います。その理由として「出産は予定通りにいかない」という現実があります。私の場合は、二人目が予定日よりも3週間も早く生まれため、引き継ぎ作業でバタバタすることに。他にも、妻のつわりが酷いときに休みが取りづらいこともありました。そういった経験も含めて「柔軟性を持った育休制度を検討してみては」と思います。
2つ目は、テレワークや時差出勤の活用です。ヤンマーでもコロナの影響で活用が浸透しましたが、通勤時間がなくなり効率的に時間を使えるなど、この働き方は育児をしていく上でも凄くありがたい方法です。「育児」という切り口で、積極的に導入しても良いと思います。

本行:確かに時差出勤や在宅勤務は、子育てしている家庭にとっては凄くありがたい制度ですね。実は、今日も子どもを保育園に送ってから時差出勤しました。できればコロナ対応ではなく、「働き方の選択肢」として当たり前になって欲しいと思います。

青木:最初は育休1ヶ月で申請していたのですが、子どもの体調が理由で、もう1ヶ月延長する必要が出たのです。その際「どこに延長申請する?」ということで悩みました。他にも保険証の申請や、さまざまな制度のことなど、そういった情報を会社からメールなどで知らせてもらえたら、とても助かると思います。

本行: 私も「男性の育休に関する情報が体系的に用意されていない」と思います。例えば、必要な情報の掲載をはじめ、メールの問い合わせや意見を言えるような、社員専用サイトはありますが、なかなか社内での活用が浸透していません。育休制度にしても「会社から給料をもらいながら休める、いわゆる有給制度」ではなく、「一定の期間は給料の67%がもらえる制度」ということを知らない方が意外に多いのです。周知活動も必要だと思いますね。

安心して働き続けられる職場づくりへ

―― 育休経験者として「これからの働き方」について

小倉:自分の経験を伝えていくことが大切だと思っています。「こういう制度があるよ」とか、「自分はこう対処したよ」など、本当に初歩的な部分ですね。私は、家族の時間を大切にすることで、仕事も充実できると思っています。
あと、二人目が生まれてからは、一人の子の面倒を見ながら、もう一人の子も気にかけていないといけないので、想像の4倍ぐらい大変でした。それはもう大変で「働いている方が絶対に楽」と思えるぐらい。だからこそ、私は育休を取って欲しいと思います。一人目の時に取らなかった人は、ヤンマーの育休制度をぜひ利用して欲しいですね。

青木:育休を取ることで「妻と育児分担ができるようになった」ことは大きいです。子どもができてからは、早く家に帰る努力をするようになりました。そのためには、きちんと成果を上げられるように「働き方を工夫する」ことが大切。子育ての経験を通して、自分の仕事の進め方や効率について、深く見つめ直す良い機会になったと思います。

本行:育休を取った後、周りの人とか同期、後輩などからも育休について聞かれるようになり、社内でも取得しようという風潮ができてきているのかなと思います。また、経験者として「育休についての情報発信や共有の大切さ」を実感していますので、積極的に発信したいと思います。
小倉さんからもアドバイスをいただきましたが、二人目の時は、もっと長く育休を取って子育てに参加したいです。

 

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