畑で育てるピーマン
作物

主な品種

京みどり、甘とう美人、伏見甘長、フルーピーレッド(パプリカ)、鷹の爪(トウガラシ)

栽培のポイント

中果で辛みのないものを「ピーマン」、小果で辛みのないものを「シシトウ」、小果で辛みのあるものを「トウガラシ」、大果で辛みのないものを「パプリカ」と呼んでいます。
発芽適温20~30℃、生育適温:昼間25~30℃、夜間15~20℃、地温22~25℃と、ナス科野菜の中で特に高温を必要とする野菜です。したがって、早くから種をまいたり、苗を植付けるのは禁物です。

家庭菜園ピーマンの作型目安

相性の良い作物で、農薬を抑えた野菜づくり!

一緒に植えると相性の良い作物

ニラ
青枯病が発生しにくくなります。
ネギ
青枯病が発生しにくくなります。
ニンニク
青枯病が発生しにくくなります。
インゲン
ハダニを防ぎます。
エダマメ
エダマメをピーマンの隙間やうねの端など空いたスペースで育てると、互いの成長が良くなります。

一緒に植えると相性の悪い作物

トウガラシ
ローズマリー(ハーブ)
ジャガイモ

育苗

  • 通常は購入苗を利用しますが、育苗する場合は、比較的高めの温度で管理します。
  • 定植時の植え傷みを避け、着果を安定させるため、5号ポリ鉢に鉢上げし、大苗に育苗します。

畑の準備

  • ナス科は連作を嫌うので、保水性があり、排水の良い、前作にナス科の作付けをしていないほ場を選び、堆きゅう肥などの有機物を多量にすき込み、根が深く張るように土づくりを行います。
  • ピーマンは酸性土壌に弱いので、苦土石灰などを施し中性に近づけておきます。

施肥

多肥を好む作物です。有機質肥料主体の施肥で、土壌の塩類濃度障害を防ぎます。

施肥例(10㎡当たり)

種類 元肥 追肥(月1回程度)
苦土石灰 1kg
配合肥料(9-8-7) 1kg 1kg
化成肥料(8-8-8) 0.8kg

定植

うね幅1.5m、株間40~50cm、1条植えにします。
1番花開花の頃の苗を、深植えにならないように定植します。

ピーマンの定植

整枝

ナス栽培と同じように、第1花(果)の着生した枝とその直下から出る枝、さらにその下から出る枝を残し3本仕立てにします。
それから下の節から出る芽(側枝)は全部摘除します。強固な支柱を立て、針金を引き、ポリテープで枝をつり上げ誘引します。

ピーマンの整枝

敷わら・かん水

梅雨があけて高温期に入ると、土壌の乾燥がはげしくなるので、うね上面に敷わらなどを行います。
さらに、うね間かん水をひんぱんにして、土壌の水分保持に努めます。
これは、ハダニ類の発生抑制、日焼け果、尻腐れ果の発生防止などからみても極めて重要な管理作業です。

収穫

枝が折れやすいので、収穫は必ずハサミを用います。

ピーマンの収穫

ワンポイントアドバイス

ピーマンは、花が咲いてから6~8月は20日、9月以降は30日で収穫できますが、パプリカは花が咲いてから収穫まで50~60日かかりますので、あせらずに育てましょう。
なお、着果数の多い時期と少ない時期を約1か月ごとに繰り返します。
追肥・かん水・整枝・せん定などをきちんと行って、株の栄養状態を良くすることが大切です。

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