ニュースリリース

800kW高効率ガスエンジンコージェネレーションシステム「EP800G」の発売について

2014年06月19日
ヤンマーエネルギーシステム株式会社

ヤンマーエネルギーシステム株式会社(本社:大阪市北区、社長:玉田 稔、以下ヤンマーエネルギーシステム)は、60Hz地区向け800kWガスエンジンコージェネレーション(熱電併給)システム「EP800G」を開発し、7月1日より販売を開始いたします。

EP800Gは、2003年から発売している350kWガスエンジンコージェネレーションシステムEP350G※1に搭載の6気筒エンジンをベースとして開発した12気筒エンジンを装備しています。開発にあたっては、ヤンマーグループで設計・製作・試験を行い、自社工場に試験的に導入して各種性能を確認し、開発を完了しました。

今回、50Hz地区向けの「EP370G」370kW、「EP700G」700kW、60Hz地区向けの「EP400G」400kWの3機種に新たに「EP800G」が加わり、5kWから35kWのマイクロガスコージェネレーションシステム「CPシリーズ」とあわせて、小型から中型クラスまで充実のラインナップが完成しました。

ヤンマーエネルギーシステムは、病院、ホテル、工場、事務所ビル、地域冷暖房システム等におけるコージェネレーションシステムの新設や更新等、さまざまなお客さまにEP800Gをご提案してまいります。今後もコージェネレーションシステムの技術開発と製品ラインアップの充実に取り組み、高付加価値なソリューショニアリングを提供し、社会インフラの安定と資源循環型社会への転換に貢献してまいります。

1.EP800Gの特長

1.800kWクラスでトップレベルの発電効率と低NOXを同時に実現
EP350Gで使用されていた制御技術等をさらに高度化して適用することで、800kWクラスでトップレベルの発電効率41.2%(LHV※2)を実現しました。また、一般的に、燃焼効率が高いと排出NOX濃度が高くなりますが、EP800Gでは燃焼方法の工夫※3により排出NOX濃度200ppm(酸素0%換算値※4)以下を達成しており、脱硝装置が不要※5です。
2.設置性の向上
既設建物に搬入しやすくするため、発電装置ユニット部を3分割できる「オープンタイプ」をご用意しています。また、設置面積も、現在販売している400kWガスエンジンコージェネレーションシステム「EP400G」2台より大幅に小さくなり、省スペース化を実現しています※6
3.常用防災兼用が可能
事業継続計画(BCP)において重要となる自立運転機能や停電時起動(BOS)機能もオプションとしてご用意、突然の停電でも確実な給電が可能です。

【主要スペック】

表1 蒸気・温水仕様

項目 内容 EP800G
性能 定格出力(kW) 800
周波数(Hz) 60
エンジン回転数(min-1 1,800
発電効率(%) 41.2
蒸気回収率(%) 15.2
温水回収率(%) 16.6
総合効率(%) 73.0
蒸気回収 型式 小型貫流ボイラ
入口給水温度(℃) 60
蒸気圧力(MPa) 0.78
蒸気発生量(kg/h) 422
温水回収 入口/出口温度(℃) 83/88
流量(m3/h) 55.4
有効回収熱量(MJ/h) 1160.4

表2 全温水仕様

項目 内容 EP800G
性能 定格出力(kW) 800
周波数(Hz) 60
エンジン回転数(min-1 1,800
発電効率(%) 41.2
温水回収率(%) 32.6
総合効率(%) 73.8
温水回収 入口/出口温度(℃) 80/90
流量(m3/h) 54.5
有効回収熱量(MJ/h) 2280.8

【外観写真(屋外パッケージタイプ)】

外観写真(屋外パッケージタイプ)

【発電装置ユニット部の3分割(オープンタイプ)】

発電装置ユニット部の3分割(オープンタイプ)

【文中脚注ご説明】

  • ※1:ヤンマーエネルギーシステムと大阪ガス(株)が開発し、ヤンマーエネルギーシステムとCTSが販売したガスエンジンコージェネレーションシステム。
  • ※2:低位発熱量基準(Lower Heating Value)の略。燃料ガスを完全に燃焼したときの発熱量から水蒸気の凝縮潜熱を差し引いた値。(対比:HHV=高位発熱量基準、HHV×0.9≒LHV)
  • ※3:燃料ガスと空気を混合する際に、空気の割合を増やすと燃焼温度が下がり、排出NOX濃度を低くできますが、燃焼が不安定になります。EP800Gは、これを燃焼の最適化等によって安定化させ、高効率と低NOXを実現しました。
  • ※4:空気による希釈効果を排除するため、排ガス中の残存酸素濃度を0%とする換算値です。
  • ※5:NOX100ppm規制地域(大阪市、堺市)においては脱硝装置を装備致します。(オプション対応)
  • ※6:現行400kWガスエンジンコージェネレーションシステムの発電装置ユニット部設置面積が2台で25.0m2(パッケージタイプ)、及び22.0m2(オープンタイプ)に対し、EP800Gの発電装置ユニット部設置面積は17.9m2(パッケージタイプ)、及び13.1m2(オープンタイプ)で、出力1kWあたりの設置面積をそれぞれ28%、及び41%削減しました。

<注記>
ニュースリリースに記載されている内容は、記者発表時点のものです。最新の情報とは内容が異なっている場合がありますのでご了承願います。

本件に関するお問合せ先

ヤンマー株式会社 総務部広報グループ
TEL:06-6376-6212 FAX:06-6372-2455 E-MAIL:koho@yanmar.co.jp

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